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7 魔王だと・・・

その日、日本政府に衝撃が走る

「ま、魔王だと?」

「魔王ってあのゲームとかに出てくる魔王でしょうか?」

「そう言う事だ」

「こりゃ未知の国。いや、魔王国に対する要求を変える必要があるな」


魔王城の城門前

LAVが3両停車する

事前に打ち合わせており、簡単な交流をする

日本側は少し言語が喋れるようになっており、今週の天候だったり、何が起こったのかだとかを話す

「では次の交流は1週間後です」

「それでは」


そう言ってLAVはその場を離れていく



しかし相手は魔族

人間は敵

この状況に不快感を抱くものも少なくはなかった



「次の交流は1週間後。それまでにかの国との話を纏めたいものだな・・・」

「では幹部を集めましょう。直ぐに手配します」

ルヤマーが直ぐに受話器を手に取る

「ありがとう爺や」

「問題ありません」




会議室の中に集められた、ここにいる中で最も強く、地位の高い者たちが集められた

魔王クナイ

秘書ルヤマー

近衛師団長スバルビー

内務係ベルブルド

内務係マール

外交担当官ヘルト


ここで初登場するマールとヘルト

マールは内務係として主に城下町を担当しているサキュバスの女性だ。他のサキュバスと違い、冷静で知性のある女性であり、色んな所からの評価は高い

一方でヘルトはガーコイルの男だ。

見た目は頑固者だが、とても頭が柔らかく切れ者である

公私をしっかり分ける男であり、職務と休みの日のギャップが凄いと噂されてる


「それではかの国について話したいと思う」

「早めに話を纏めなければいけませんとね」

「ちょっと~そんなに胸をみせないでよ~」

「どこを見てますのベルブルドさん」

「うむ、やつらは人間。しかし我々に怯える様子はない・・・難しいところだ」

ヘルトが顎を触る

彼は悩むときに顎を触る癖がある


「まずこっちが求めるものを纏めなければ」

「そうだなスバルビー」

「マール、何かあるか?」

「そうですねルヤマーさん。我々に不足しているのは食料です」

「だが、この地の食料は我々の体に合うのか?」

クナイの言葉に皆が動揺する

「ということは試食・毒味が必要という事ですな」


そこから誰が毒味するのかと言う話になる

誰も自分の体を犠牲にしたくはない

そう

押し付け合いの始まりだ


「ガーゴイルって不死身なのでは?」

「何を言うかマール。やはりお前こそが行くべきだ」

「いいや、ベルブルドさんが行くべきです。彼は不死身みたいなものです」

「えぇ・・・?」


皆の頭の中にベルブルドが現れる


「クナイ様!私と一緒に木登りしましょう!」

バキッ!

「あ”っ」

そう言って木に登ってそのうえでジャンプして落ちるという思い出が・・・



「はい。あそこの魔灯が切れたので変えてくれませんか?」

「任せてくださいよ~ルヤマーさ~ん」

梯子を掛けて、壁にある魔灯を取ろうとするベルブルド

「ベルブルド、しっかりしてくれ。揺らすな」

「え?」


その瞬間ベルブルドが梯子から落ちていく

ドスン!

「い、いだ~い」

「だ、大丈夫か?かなり高いところから落ちたが」



「スバルビー、これは凄く高いなぁ~」

「お、おい!」

「あぁ~!」

ドスン!

「ベルブルドーーー!!」



「マールさんこれ美味しいよ!」

「え、それ食べれる奴じゃないですよ」

「え?」

ベルブルドが手に取ったのは拷問用の毒リンゴ

薬を飲まないと1時間で死ぬというやつだ

「・・・私死んじゃうかも~」

「え、もう食べたんですか?」

「うん。今日の朝も食べた」



「ヘルトさーん!」

「どうしたベルブルド」

「私と熱い夜を過ごさない?君のような硬い男を堕としてあげる♡」

その瞬間ガーコイルの硬い拳がベルブルドの腹に突き刺さる

「ゴブッ!!」

ベルブルドが血を吐いて倒れる


・・・


「ちょ、ちょっと待って!か弱い私より強くてビックな魔王様の方がいいんじゃない?」

「「「確かに」」」

ベルブルドがひねり出した末の発言に他の者は反応する

この中で一番強いのは魔王だ。妥当であろう

「は?」

「魔王様、こうなったのはあなたのミスが積み重なってなってしまったものなのです。それ相応の責任と言うものを」

「爺やまで!?」

「魔王様」

ヘルトが彼女の目を見る

「食べてみたくないですか?異世界の美味しいごはん。異世界の甘いスイーツ」

クナイの喉がゴクリと鳴る

「だ、だがそれは毒味の後でも食べられるではないか!」

「一番乗り・・・」

マールがそうつぶやく

「仕方がない。この魔王が直々に毒味しようではないか!」

※一番乗りではありません



政府は迷っていた

「あちらの技術や文明がどのようなレベルなのか」

「もし我々より下だったらどうするのだ」

「あの範囲で採れる資源など何もない」

「な、何を要求すればいいのだろうか・・・」

官僚は頭を悩ませた

そして意見を出し合ったうえで、取り合えず双方の立場の確認だけしようと言う事になった


「な、何?かの国が条約の締結と城下町の視察を申し出ただと!?」

「魔王様、そこまで驚きますかな」

「い、いや・・・」

「それより彼らは言語の習得に成功したようです。報告によるとある程度会話できるようになっており、条約の締結については一時的なものと申したようです」

「いつ結ぶのだ?」

「3日後、ここに来るそうです」

「出迎える準備をしなければな!」

「えぇ」







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