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2 琵琶湖の異変

「はい、島警察官駐在所ですが・・・」

「は?沖島と本州が繋がった?何言ってんの?」

「分かりましたよ。行きます」



2025年4月3日午後23時

沖島の住民より滋賀県警に通報が入る

「島と本州が繋がっている。陸地が出来ている。建物がある」

直ぐに最寄りの駐在所に出動要請がかかる



ミニパトを走らせること5分

駐在官は目の前の光景に目を疑う

「う、嘘だろ・・・し、城なのか・・・?」



滋賀県警本部

「マジか。機動隊に出動要請、政府にも報告!」

警察署から機動隊を載せたバスが出発する

直ぐに道は封鎖され、辺りは機動隊によって厳重に管理

どこから情報が漏れたのかテレビ局も集まり、マスメディアが中に入ろうと必死になるが、機動隊の鉄壁のガードで押し戻される


首相官邸

「すまん、急遽集まってもらって」

長机の一番奥に首相の菅本

そして右から官房長官の釜元、外務省の井原、国交省の岸川、防衛省の松本と並ぶ

「問題ありません首相。例の件ですね」

防衛省の松本は既に事態を把握していた


「流石防衛省、情報が早いな」

「ありがとうございます」

「本日、いや昨日午後23時に発生した琵琶湖における巨大建造物事案についてだ。机にあるのがその資料だ」

「かなり大きいな」

「はい。今は夜だからいいものの、朝になれば報道ヘリが辺りを飛び交う。まだ詳細が分からないのにヘリを飛ばすのは危険だ」

「火山でしょうか?気象庁からそんな情報は発表されていませんけどね」

「報道協定を結び、現場から半径4キロ圏内は飛行禁止区域に設定するべきだ」別の大臣がそう提案する


「うむ、直ぐに報道協定を結べ、飛行禁止区域の設定も急げ」

「総理、自衛隊はどうしますか?」

「偵察部隊の派遣はできるか?現状、現地の警備は機動隊に任せるとして、その建造物とやらがどのようなものか確認したいな」

「分かりました。直ぐに陸自に報告いたします」



沖島の住民は警察と民間船の協力によって脱出に成功

陸上自衛隊は今津駐屯地より第3偵察戦闘大隊が到着していた


「はぁ・・・建造物ねぇ」

「本当なんですかね」


「山下2等陸尉、方面隊より0700行動を開始しろとのことです。建造物内には入らず、接近して確かめるだけにしろと通達が出ております」

「ありがとう。他の隊員にも伝えておいてくれ」

「はっ!」



4月4日午前7時

「ただいまより作戦を開始する。偵察中隊は車両の使用を禁止する。戦闘中隊は後方で待機しろ。以上、行動開始!」

「押忍!」



「あれが建造物ねぇ」

隊員が双眼鏡を覗く

「城壁かな?」

「ほんとだ・・・あれはッ!?」

「ぶ、武装している。しかも・・・人間ではないぞ!」

「本部に連絡、撤退するぞ」



「マジか、しかも写真付きか。優秀じゃないか私の部下は」

「大隊長、そんな場合ではありませんよ!これは我々だけで対処できる問題じゃありませんよ」

「分かってるよ。方面隊と師団に情報を送れ」




「菅本総理!建造物内に武装した者らが・・・!」

「なにぃ!?」

「しかも人間ではないようです」

「はぁ?なんだよ人間ではないって。どうすればいいんだよ」

「総理。取り合えず様子見しましょう。それとSNSでは建造物の件が話題になっています。国民に説明するべきかと」



「大隊長、方面隊からの指示です。24時間監視しろと」

「分かった。2つの小隊に分けて行動させろ。戦闘中隊も同じだ」

「分かりました」



『えー琵琶湖にて確認された建造物について現時点で判明していることについて発表したします。行政が建造物について確認したのは3日午後11時、警察が出動し建造物が城らしきものであると確認し、滋賀県警の機動隊が出動しました。本日午前7時より陸上自衛隊が偵察を開始、武装した人が居ることを確認しました。

現在は報道協定を結んでおり、安全のためにマスメディアの現地取材を禁止、また半径4キロ圏内を飛行禁止区域に指定しております。まだ彼らの存在が判明しておりませんので一般人が模索することは絶対におやめください。それでは』

「総理、質問させてください!」

「総理ー!!」




「山下2等陸尉、野次馬が凄すぎて機動隊だけでは対処できません」

「警察は動かないのか?」

「他県からも応援を要請していますが時間がかかるようで」

「第3師団に問いあわせて応援をもらうか・・・」


午後1時

伊丹駐屯地の第36普通科連隊より2個中隊が到着、立ち入り禁止区域の警備を開始した



「もう夜か・・・」

「秋葉中隊長、全く動きがありませんね」

「あぁ、この状態がいつまで続くか・・・」

「政府が武力行使を決定したら我々がやるんですかね」

「それはないだろう。我々はあくまでも偵察中隊。普通科部隊か、警察の特殊部隊、特戦群とかじゃないかな。というか戦いはごめんだよ」

「そうですよね」



「中隊長、門が空きました」

「何だと!?」

「中から4人の人?が出てきます。全身を隠しているので偵察でしょうか」

「第1、2小隊は奴らを尾行、第3小隊はここで待機だ。随時私に状況を報告してくれ」

「はっ」



(どこまで行く気だ?)


4人の偵察は道路を触ったりしていた

(もしかしてアスファルトを見たことがないのか?)

「ちゃんと動画取ってるな」

「はい」


「このままいくと規制線です」

「まずいな、機動隊や普通科と戦闘になる」

「中隊長に連絡します」

「分かった。俺らも準備する。銃剣装着しろ」



第36普通科連隊第3中隊

「中隊長、こちらに敵の偵察隊が来ているようです」

「分かった。第1小隊、第3小隊は車に乗れ。偵察中隊と挟み撃ちで確保する。絶対に手を出すな」

「はっ」




4人の足が止まる

「仲間が来たな」

車の音が聞こえた陸自の偵察隊は小銃を構え茂みから道路へと出る

「止まれ!」


高機動車のライトに照らされた4人は眩しそうなそぶりをする

「手を挙げろ!」


しかし言葉が通じないのかおどおどしている

彼らが逃げようとした先には秋葉中隊長が居た

「手を あげろ」

そう言って自分の手を挙げる

そして彼らを指さす

4人は理解したのか手を挙げる


「確保!」


午後10時

建造物から出てきた4人を確保したのであった











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