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瑠璃光の復讐者(リベンジャー)~両親を悪徳貴族に殺され、妹と生き別れになった僕。運命の出会いをした美少女と共に機械巨人を駆り、世界を救う!~  作者: GOM
 第二部 僕は世界を救いたい。

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第40話(累計 第86話) 最終決戦:ラウンド5 心は静かに、けれど熱く!

「ここから逃がしはしないぞ、プロト!」


「い、一体何なのぉ? 何なのよぉ! わたくしは人類の最高傑作であり、最上位種ノルニルの長女なのよぉ。貴方がたみたいな低級な人類に負ける様な存在じゃないはずだわぁぁ!」


 先程までは、圧倒的な戦力で僕らを圧倒していたプロト。

 こちらの攻撃は何も通用しない上に、大火力の雨によってヴィローは小破。

 もはや僕らに勝ち目は無くなった。


 あの時は、ラウドの街を焼かれるのを見つつ絶望をしながら死ぬものだと思っていた。


「こっちに来ないでぇ!」


 しかし、今度は支援に来てくれたヴァハーナと僕の駆るヴィローが合体した事で事態は逆転。

 プロトの駆る神話級ギガス「ヴリトラ」の防御を簡単に貫く火力と全ての攻撃を弾く防御力で、逆に仕返した形になる。


 プロトは想定外の状況に狼狽(うろた)えた。


「く、来るなぁ!」


 ヴリトラからミサイルが雨の様に降ってくる。

 また広域展開させていたオールレンジ端末もヴリトラの前に集まり、壁になってビームの雨をヴァハーナに浴びせてきた。


「レダさん、シールド強度をあげて。エヴァさん、レールキャノン! 弾種は榴散弾で」

「了解いたしましたわ、トシ様」

「はい、どうぞ。トシ」


 迫りくる攻撃に対し、僕はビームを重力場シールドで弾きながらレールキャノンを発射。

 砲口を出て、すぐに弾頭は炸裂。

 散弾の雨を逆にヴリトラへと撃ち込む。


 散弾を受けて、ヴリトラの放ったミサイルやオールレンジ端末の大半は破壊された。


「ヴィロー。こっちもオールレンジ端末射出。後ろに回り込んで足を止めるぞ。ミサイルも撃てぇ! レールキャノンは榴弾で」

【御意!】

「分かったわ、トシ」

「端末制御はわたしに任せてね、おにーちゃん」


 こっちもミサイルなどを使ってヴリトラの動きを追い込む。

 爆炎の中、プロトは動きを止めた。


「いっけぇ! シールドを円錐型、ドリルにして突撃だぁ!」

【御意】


 僕は機体をぶつけるつもりでヴリトラへと突撃させる。

 重力場シールドをドリルの様に展開。

 更に巨大な格闘腕を前に伸ばし、そこから更に伸びる光の剣をヴリトラへと向けた。


「く、来るなぁ!」


 ヴリトラの首の先にあるフィギュアヘッド。

 女性型ギガスから、何個ものプラズマ火球がヴァハーナへと迫るが、全てドリル状に開戦するシールドによって弾き飛ばされる。


「届ぇ!」


 逃げようと上昇をするヴリトラ。

 竜部分と亀部分を繋ぐ長い首、いや尾。

 その接続部へとヴァハーナは突撃した。


「きゃぁぁぁ!」


 甲高い悲鳴をあげて、竜部分が空の方へ吹き飛ぶ。

 反対に亀の部分。

 遺跡宇宙船部は、ゆっくりと地上。

 砂の海へと墜落していった。


「よっしゃぁ!」


 レオンさんが思わずガッツポーズをするのが、モニター上に見える。

 少々やり過ぎたかと心配になり、空中で旋回しながら墜落した宇宙船部を覗き込む僕。

 それを感じたのか、ヴィローは宇宙船をスキャンした結果を答えてくれた。


【敵宇宙船のパワー減少を確認、バリアー消失しました。内部スキャンの結果、火災は無事鎮火した模様。更に姫様がたに似た魔力生命反応を確認。おそらくアダム様かと。今後、我らが手出ししなければ内部でアダム殿が死ぬ可能性は零に近いでしょう】


 バリアーが無くなったため、内部が見えたのだろう。

 これで、ひとつ心配事が減った。


「おにーちゃん。ありがとー。弟、アダムくんを助けてくれたんだね」

「まだ確定じゃないけど、僕も罪のない子供は殺したくないよ」


 ……リリが悲しむような事はしたくないからね。気分的にもギガス運用的にも。


 皆で気持ちよく戦う。

 魔力で動くマシーンならではのマネージメント。


 テンションが高ければ、機体パワーもあがる。

 しかし、その「熱」に溺れたら負ける。

 この事は幼い頃に師匠から教わった覚えがある。


「心は静かに、けれども熱く!」


 ……冷静さを失ったら負けって何回も師匠に言われたものね。ちょうど、目の前のプロトさんの様に。


 僕は師匠に教えてもらった事を叫びながら、次なるターゲット。

 プロトの駆る竜型ギガスに向かう。


「トシ、敵ギガスを確認したわ。地上から浮かび上がろうとしている。周囲や射線上に味方や街は無し。行けますわ」


「了解、エヴァさん。先手を撃つ。レールキャノン、榴弾を装填」


 モニターに小さく映った竜、いや蛇神型のギガス。

 そこに向かって四発の砲弾が紫電を放ちながら撃ち込まれる。


「この罰当たりめがぁ。わたくしは神に近いノルニルの長女なのよぉ」


「そんなのは知らない。貴方が人類に仇名す事を考えているのなら、それを正し止める。それが貴方の妹たちを預かる僕の役目です!」


 爆炎に包まれながら文句を言うプロト。

 しかし、彼女もまだまだ戦う意思を辞めていない。


「わたくしの可愛い妹たちをたぶらかし、愛する弟を殺そうとしたオマエは絶対に許せない!」


「許してもらわなくて結構。貴方をそこから引きずりだして、リリの前でお尻ペンぺんで反省させてやる!」


「おにーちゃんのエッチぃ!」


 考えてみれば、プロトさんはリリの姉。

 なら僕にとって義理の姉になる可能性がある人。

 いわば身内であり、家族になるかもしれない人。

 なれば、家族の犯罪を未然に止めるのも僕の役目だろ。


 ……で、良いよね?

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