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瑠璃光の復讐者(リベンジャー)~両親を悪徳貴族に殺され、妹と生き別れになった僕。運命の出会いをした美少女と共に機械巨人を駆り、世界を救う!~  作者: GOM
 第二部 僕は世界を救いたい。

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第36話(累計 第82話) 最終決戦:ラウンド1 舌戦。僕は激しく怒る!

「今、なんて言いましたのかしら、トシ様?」


「貴方は、可哀そうな人だったと言ったんです。母なる星、地球の人たちに勝手に次なる母体として生み出されたノルニルの子達、全員可哀そうだと思っていました。そう、今までは……」


 僕の言葉に反応するプロト。

 彼女が操る、亀と蛇を合わせたような異形ギガス。

 蛇の首の部分にある女性型ギガスの上半身。

 ソレはなまめかしく女性らしい品を作るが、その視線は厳しい。


「あら、すっかり上から目線ね、トシ様。でも、それはこの星にいる人類も全て同じよ。広い宇宙を旅するのに、地球人類はあまりに脆弱(ぜいじゃく)過ぎましたの。強力な銀河放射線や強大な加速度の前には死が待っていたわ。それを防ぐための遺伝子改造。またどの様な環境でも生き抜けるように新たなる精神物理学、魔法という力を付与して作られたのが、貴方たちの先祖なのよ」


「ええ、プロトさん。それは僕もマザーさん。宙船の中枢知性から詳しく聞いています。僕らもノルニルも地球によって『作られた』という意味では同じ存在。母なる星から放たれた沢山の種子。播種(はしゅ)移民宇宙船団の乗員だったそうですね」


 マザーさんから最初にこの星の人類の由来について聞いた時、僕は凄く驚いたものだ。

 リリだけでなく、僕らすら人工の改造を受けていた存在だったのを。


 地球人類に何があって、ここまでの狂気な計画。

 人体を改造してまで宇宙に種を拡散しようとしたのかまでは、マザーさんすら知らなかったそうだが。


「そこまで知っていて、なぜトシ様は愚かな人類の守護者たらんとするのですか? 今、死んだパブロ、そしてカレリアを壊したラザーリのように愚かな人類は過去、歴史と同じ過ちを繰り返しますのに。所詮改造されようが、ノルニル以外の人類は全て愚かですわ。事実、この乾いた星に播種宇宙船団が墜落したのも、愚かな人類同士の争いが原因なのに……」


「そうでしょうか? 現にノルニルの長たるプロト、貴方は妹ら道具と称して(しいた)げました。これは愚かな行為では無いのですか? また、貴方自身がどれだけ優秀であろうとも、全能なる神でない身で人を裁く権利はありません。自分が利用していた者を無残に切り捨て、自らをも大事にしない貴方に『錦の御旗』は無い。決して正義ではないのです!」


 僕がこの星に住むことになってしまった人々の秘密を知っていてもなお、人々を守る事が理解できないプロト。

 そんな「可哀そう」なプロトに僕は言い放つ。

 お前は正義などでは無いと。


「……やっぱり、ノルニル以外の人類は抹殺しておくべきでしたわ。『あの時』、こんな居住可能な惑星では無く恒星に宇宙船を落としておくべきでしたの」


「今! なんって言った!? もしかして、この星に宇宙船を落として人々を苦しませたのはオマエなのか!?」


「あら、口が滑りましたわ。ええ、トシ様。人類同士の愚かな争い。宇宙船同士でのリーダー争いが馬鹿らしくて、生存条件ギリギリの惑星に船を落としたのは、わたくしですわ。おほほ。馬鹿な人類は、過酷な環境の下で少しでも反省したら良いと思いましたの」


 僕の中で、怒りが限界まで湧きおこる。

 身体がガタガタと震えるまでの怒りが。


【そんな!? では、全ては貴方が起こした悲劇なのですか? 一体、貴方は何様のつもりなのですか? 神とでも名乗るのでしょうか?】


「ふぅ。もうプロトお姉様に対する情は消えましたの。トシ。こんな神を騙る性悪女は、とっとと倒して平和にしましょ」


「リリ、話が難しくてよく分かんないけど、プロトおねーちゃんを止めなきゃダメってのは分かったわ。おにーちゃん、戦おう」


 僕の怒る姿に対し、エヴァさんやリリも戦う事に同意をしてくれた。


「ふぅ、そうだね。ただの見え張りで空っぽ。満たされている他の人がうらやましくて、プライドだけで生きてる可哀そうなヒトは、これ以上悪事を行う前に止めなきゃね」


「アナタ方! 高貴たる人類の上位種にて長女、最高傑作のわたくしを侮辱するにも程がありますわ。妹と思って大事にしていたら手を噛むなんて。ああ、人類に精神汚染されてしまったノルニルは全て処分対象にしましょう」


「煽られたらあっという間にメッキがはがれるんだね、プロトさん。やっぱり器が小さいや。どんなに長生きしても引きこもりじゃ、成長できないってこういうことなんだねー。ああ、おかしいや」


 ひと息、深呼吸をした僕。

 プロトに舌戦を仕掛けた。

 もう戦う事に躊躇はしない。

 ここで止めなければ、プロトはこの星の人類を全て殺すに違いないから。

 怒りに溺れて、攻撃を僕らに集中させつつも隙を伺うために。


 ……変に冷静になられて、ラウドの街を人質にしたり、街を直接攻撃されてもイヤだからね。それに、上手くアカネさんの策が間に合えば良いんだけど。


「笑えばいいわ、トシ様。ああ、そうね。愚かな人類は脳みそだけ取り出すか、電子スキャンして、バイオコンピューターの部品にしましょう。そして、再び星の海へと舞い上がる基礎にするの。わたくし達を勝手に生み出して捨てた地球にも復讐しなきゃですわ」


 ……もうここまで狂ってるなんて、恐ろしい。


「そんなの許す訳ないぞ、プロト。オマエは、ここで僕が倒す! リリ、エヴァさん、力を貸して! ヴィロー、最終決戦だ!」


「うん、おにーちゃん」

「宜しくてよ、トシ」

【御意。ご存分にです、マスター】


 そしてラストバトルが開始された。

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