登下校(デレ)
今日の朝も学校に向かう為に通った道を俺と恋花は、今帰っている。
「な、なー恋花?何だかさっきとその、学校での距離感と2人っきりの時の距離感と差がありすぎないか?ちょっと近過ぎる気が。」
「えー!いいじゃん、学校ではこうやって甘えられない分今のうちに好きなだけ甘えて創太エネルギーを大量に摂取しておかないと!」
(え、創太エネルギー?何それ?)
恋花は、俺と手を組み体をくっつけながら一緒にあるいている!この現場を友人に見られでもしたら大変だぞ!
「恋花!お前近過ぎるってやめろ!もう!」
(やばい!凄い良い匂い、後クソッ!胸が!胸が俺の腕に〜)
「えー!良いじゃん良いじゃん!こうしないと死んじゃう‼︎クンクン創太の良い匂い〜」
「お、おい!」
俺に抱きつきクンクンと匂いを嗅いでいる。小動物のようにも見えて可愛い
「恋花前にも聞いたが、何で学校と2人きりの時だけ俺への接し方が違うんだよ!学校でもいつも通りやれば今日みたいな厄介事になる事も無いのに‼︎」
「うーん...だって何だか学校の人達が嫌で....勿論!創太に迷惑を掛けてるのは、申し訳ないと思ってるけど...けど、他の人に変な目で見られたく無くて....つい」
「はぁ〜」
俺は恋花の言葉にため息をつく。
「バカかお前は!俺に迷惑を掛けるのは、良いんだよ!そんな事より俺が居ない時にお前に何かあってみろ!俺はそれが、心配で......し、心配で.....」
途中で自分が何を言ってるかに気づく。
(俺は、何て恥ずかしい事を!いくら恋花の事を好んでいるからって!くそぉ〜)
俺は、恥ずかしくなりつつ恋花の顔をそーっと覗く。恋花は、顔を真っ赤に染めてアワアワとしている。
そんな感じでお互い気まずくなりながらも、ゆっくり歩く。少しずつ少しずつと家に近づく。少し時間が経ってから恋花が口を開く。
「私ね!創太のそういう優して私が本気で困ってる時に何も言わなくても助けてくれる所が凄く好きなの。」
「おう...そうか」
「だからね、ありがとう。学校であんな態度の私の側にいてくれて、いつも助けてくれて」
「べ、べべべべ別に‼︎た、大した事ねーよ!」
緊張とドキドキで漫画でしか見た事ない噛み方をしてしまう。
(やばい!凄く恥ずかしい!キャラがブレる)
恋花が顔を真っ赤にしながら、ゆっくりと口を開く。
「私は、創太のそういう所が大好きだよ。」
2人は、歩き続ける。
(え⁉︎今なんて言った?聞き間違いか?え?え?えーーーーーーーーーーーーーーーー‼︎)
創太は、顔を手で押さえてながら歩き続ける。恋花も照れている様で下を向きながら歩いている。
創太は、つばを飲み喋り出す。
「恋花お前また、俺をからかってるだろ!や、やめろよ、冗談でも照れるだろ!だろ!」
「えー!創太照れてるのー!可愛い〜‼︎」
お互い言葉を交わしお互いにホッとしている。
「もう5時30分だぞ!恋花早く帰ろうぜ!」
「うん!あっ!私と恋人繋ぎでもして帰ろうよ〜!
そっちの方が早く帰れるよ!ほらほら!」
「もうからかうな!早く帰るぞ!」
「またまた照れて!創太は、可愛いな〜!」
「うるせーーーーーーーーーーーー‼︎‼︎‼︎」
この後も2人は、仲良く笑い合いながら帰って行った。
その後の会話
「創太!今日ね、内のお母さん夜も仕事で居ないから創太の所で、一緒に食べていい?」
「あー、別にいいぞ。」
恋花の家族は、母親と恋花、そして恋花の2つ下の妹が1人の三人家族。恋花の父親は、2年前に病気で亡くなってしまった。だから、恋花の母親である京香さんは、仕事を掛け持ちで毎日大忙しだ。
なので、京香さんが忙しい日は俺の家で恋花達と一緒にご飯を食べる事がほとんどだ。
因みに俺の家は、俺と母さんと父さんの三人家族だ。母さんは、看護師。父さんは、漫画家をしている。母さんは、夜も仕事の事が多く。父さんは、締め切りが近くなるとご飯も食べないで、仕事部屋にこもる。
だから、俺も1人でご飯を食べた事はたまにある。やはり、1人で食べるのは何だか寂しい。なので、誰かが一緒に食べてくれると言うことは凄く嬉しい!。
「そうか、今日は内に来るか。そうかそうか、ありがとうな」
「ううん、お礼を言うのはこっちの方だよ。ありがとうね創太。」
2人は、お互いの目を見てニコッと笑顔でお礼を言ったのだった。