登下校(ツン)
今回は、全部ツンです!次回は、デレを書こうと思います!
気づいたらもう5時近くになっていた。5時でも以外と人が多くいる様で廊下でも外でも多くの人が見えた。今日は、部活のバスケもなく特に急いで帰る理由も無いので、ゆっくりと支度をしたり裕也とゆっくりと話しをしてから靴箱まで来た。
因みに裕也は、俺と話してる途中に駆けつけた麻衣が
「裕也は、私の物だから私と一緒に帰るの〜」
とか言いながら手を繋ぎイチャイチャして俺を置いて先に帰ってしまった。
まぁ、いつもの事だしあまり気にしてはいない
「はぁ、早く帰ろう。」
俺は外靴に履き替え校舎の外に出た....タイミングで横から俺を呼ぶ声が聞こえた
「秋瀬さん!来るのが遅いですよ、もう10分は待ちました。さぁ、私のバックを持って早く歩きなさい」
いきなり声をかけられ反応に困りつつ、何も言えないまま話しが勝手に進んでいく
「お、おい!待てよ、何だよ急に!」
「いいから、早く歩けと私は言ってるの!黙って従いなさい!」
「え〜」
どう言うべきかも分からず俺は、静かに恋花の後を追う。まぁ、たまにこうやって一緒に帰る事自体は、よくある事だ。
うん、いつもと変わらない。はぁ
ため息をつきながら歩いていると周りから色々と声が聞こえる。
「はぁーいいな〜俺もコキ使われる感じでいいから狂詩さんと一緒に帰りたいなぁ〜」
「なんで、あんなやつが狂詩さんと一緒に帰れるんだよ!」
「また狂詩さんが秋瀬君をコキ使ってるよ!もうこれは、イジメなんじゃないの〜?ww」
男子に女子、嫉妬に悪口、いろんな声が聞こえる。
(はぁ、聞こえない様に喋れよ。)
そんな時周りに居た女子の1人が俺と恋花に話し掛けて来る。
「あの!狂詩先輩と秋瀬先輩は、おつ、お、お、」
どうやら彼女は、一年生で俺達の後輩らしい。
俺と恋花は、足を止め彼女の言葉の続きを待つ
「落ち着いて、一回深呼吸をしてから喋って頂戴」
「は、はい!すいません!すぅーーはー。」
彼女は、深呼吸をする。見た感じ落ち着いた様で改めて言葉の続きを言う。
「お二人は、お付き合いをしているのですか‼︎」
(な!俺と恋花が!いや、待て、落ち着けーー。確かに他の男より仲が良い自信は、あるが学校の恋花と俺は、そんな風に見えるのだろうか?うーむ)
そんな感じでドギマギしていると俺より先に恋花が口を開く。
「お付き合い?私が秋瀬さんと?してる訳ないでしょ。一緒に帰るのも家近くまでカバンを持って貰いたいだけだしね」
冷たい声で、答える。
(あー、うん!分かってた。うんうん、分かってたけど悲しい.....なんでだろ?あははは)
少し悲しかった。だが、俺達にその質問をした後輩の女の子は、ニコリと笑顔になり、何だか少し嬉しそう。
「そ、そうなんですね!よ、良かったです。ニコ!」
キリッ!その言葉を聞いて恋花の目つきが、鋭くなった気がした。気のせいか?
「もう質問は、いいですか?私は、早く帰りたいので!」
恋花は、俺の手を掴み少し早めに歩き始めた。
「ちょ!え⁉︎恋花いきなり引っ張るなよ!おいってば!」
「いいから、早くしなさい!」
「え⁉︎ちょっと先輩方!何処に行くのですか〜!」
俺は恋花に引っ張られて、学校から少し遠くの所まで走って来てしまった。気づけばここは、人通りの少ない朝も通った登下校の道だった。
恋花達に話かけた後輩の女の子
2人は、私を置いて先に走って行ってしまった。
(秋瀬先輩の事を考えるとモヤモヤする。2人は、付き合って無いと言っていたが、何だか少し変な感じがする。でも、そんな風に感じるの私だけなんだよな〜うーん。)
それに秋瀬先輩が走って行く時に、狂詩先輩の事を名前呼びで恋花と言ってたような
モヤモヤがより一層増えた気がした。
(明日も秋瀬先輩に会えるかなぁ?)
その少女の表情は、まるで
『恋する乙女だった』