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俺の幼馴染みは、2人きりの時だけデレが凄い  作者: 亜人
2章 5月 始まりの序章
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私と創太先輩

 俺は着替えを済ませ、約束した通りバスケ部マネージャーの雨間(アマミ) 未亜(ミア)と一緒に帰っている。どうやら家の方向も俺と同じだったらしく詳しく聞くと結構近い所に住んでいた。

 なんというか世間って狭いね。


 2人で隣同士で歩いて帰っているが、部活をしている間に雨が降ら出したらしく2人で傘をさしながら帰っている。

 「えーっとそれで、相談って何?」


 隣を歩く未亜に今回一緒に帰る理由の 相談 について聞く。未亜はこちらをちらっと見て後、口を開いた。


 

 


 今日は、憧れて居た先輩である秋瀬(アキセ) 創太(ソウタ)先輩に相談にのってもらうべく一緒に帰っている。憧れてと言ってまやましい事はいっさいなく、人として憧れている...目指す目標なのだ。


 「相談というのは、私の性格の事なんですけど」


 私はかなり怖がりというか、おどおどするタイプで仲の良い人意外には無言になってしまう事が多いのだ。そのせいで、クールだとみんなには思われている。みんな私をクールと思うせいで、本当の事も少し話ずらい。


 でも、先輩は、無言でよく無視をしてしまう私に対していつも嫌な顔一つせずよく話しかけて来てくれる。それだけじゃない。


 私が体育館の女子トイレに入った時の事だった。

私の学校は、トイレが男子と女子隣同士である。壁もそこまで厚くないので、隣の声がたまに聞こえたりする。その時も隣の男子トイレから何人かの男の声が聞こえた。どうやら、バレーの話をしているのでバレー部なのだろう。


 話が途中で変わる。


 「そういえばさ〜!今隣で練習してるバスケ部のマネージャーの女子いるじゃん!めっちゃ可愛いと思わねぇ?」


 私の...話だった。


 「お前あの子と話した事あんの?...あの女俺が話しかけてもほとんど喋らないからなんか感じ悪いんだよ。目も合わせてくれないし、顔一つ変えないからよく分かんなぇーし。」


 「へー。嫌な女ですね。顔がいいからクールって言われて調子乗ってるんじゃないすか?」


 その内容は、私の悪口だった。


 「こんどちょっかい出してみようかなぁ?そしたら顔も少しは、変わるかも知れねぇー」


 「いいっすね!調子乗ってる奴には少し痛い目見て貰った方がいいですもんねー!」



 気分が悪くなる。


 私だって...わたしだってもっと...もっと...しっかりしゃべ...喋りたいと思ってるのに


 涙がこぼれ落ちる。目の前を手で押さえても次から次へと出てくる。


 言い返したい。私だって...と


 でも、言えない。どんなことをいっても彼らには私の性格を分かってもらえないと思ったから。


 足がすくむ。声を抑える事しかできない。私がこんな性格でさえいなければ...


「あのー。うちの大切なマネージャーにちょっかい出すのは、辞めてもらいますか?先輩方」


 その時...彼の声が聞こえた。


 「は?君はーーバスケ部のー」


 「秋瀬 創太。2年生です。」


 創太...先輩。


 「あー。もしかして、俺たちの話し聞いてた?いやさー君も分かるでしょ?あの子の態度とかさー」


 「.....」


 「別にバスケ部に迷惑とかかけないからさー」


 「何か...勘違いしてませんか?」


 「俺は、最初からバスケ部のことなんて心配していません。...というか...先輩方は、未亜の何を知ってるんですか?」


 「え、いや、何も知らんけど...あいつ調子乗って」


 「何も知らねぇのに、勝手に知ったつもりになって未亜の悪口言ってんじゃねぇーよ!」

 


 ...え


 「確かに未亜は、無言な時が多い!でもな、あいつは、いいやつだ!」


 ...涙が流れ落ちる


 

 「お前だって...あいつの何を知ってるんだよ!」


 「俺だって未亜とは、あんまり話さないけど部活のサポートもしっかりしてくれますし、思いのこもった対応をみんなにしてくれてます。」


 「未亜は、俺にはない優しさを持っているやつなんですよ!それを知らないやつが語ってんじゃなねぇーよ!」


 ...‼︎‼︎


 私の事を分かってくれる人が.....いてくれた。


    涙がこぼれ落ちる。


 でも、その涙は...嬉し涙だった。



 私は、創太先輩に救われた。そして、創太先輩みたいな人になりたいと私は思い。創太先輩を目標にし、憧れとなった。


 この人には私の性格を理解してもらえる。




 「相談というのは、私の性格の事なんですけど」

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