主人公は、疲れる
「先輩♡大好き♡」
氷の顔が少しずつ俺の顔に近づいてくる。
氷は、恋人繋ぎで俺を押さえつけている。
止めなければならないのに抑えられない感情。
氷の唇が、俺の唇と重なる一瞬。
『プルルルル‼️プルルルル‼️プルルルル‼️』
俺のポケットに入れいた携帯が鳴った。
俺と氷は、その音にビックリし、お互いに少し距離をとった。俺は携帯を取る。
「氷。その、ゆっくり電話してくるから待っててくれ」
氷は、俺に背を向けている状態で少し震えた声で
「分かりました。」とだけ言ってくれた。
携帯を持ち、ドアから出る時にもう一度氷の方を振り返る。
やはり氷は、俺に背中を向けていた。でも、氷の耳は、リンゴの様に赤く染まって居た。
〜電話に出る
「もしもし、創太?ごめんね帰ったばっかりなのに電話しちゃって!今大丈夫?」
「ああ、大丈夫だよ。何かあったのか?」
電話を掛けて来たのは、何分か前まで一緒に勉強していた俺の幼馴染み狂詩 恋花だった。
「それがさ、さっきお母さんから電話があって急な仕事が入ったみたいで帰ってくるのが、遅くなるからって聞いて。それで、創太と一緒にご飯食べたくて!どう?」
「え、今からか?」
「うん。そうだけど、なんかやってた?」
「あ、いや〜」
(今俺の部屋には、後輩である氷が居る。そして、氷が俺をどう見てるかも恋花は、知っているはず、早く氷を帰らせるなり何とかしないと‼︎)
「分かった。けど、家に来るのは少し待ってくれないか?」
「え、あーうん、良いけど、どうしたの?....はっ!さては、エッチィ本が!」
「そんなのありません‼︎ちょっと散らかってるだけだ。だから、片付けするから待ってろって事。」
「片付け?なら、私も手伝うよ」
「大丈夫!大丈夫だから!」直ぐに終わる事だから!」
「う、うん。創太がそこまで言うなら良いんだけど。....やっぱり、なんか隠してない?」
(ヤバイ!流石俺の自慢の幼馴染み。鋭い!...がしかし、こう言う時こそ冷静に対応すれば、バレないはず!)
「そっそそそんな事なっなっないんだぜー!」
「.........ふーん」
(これは、いけたのでは?俺の演技で恋花を騙せたのか?しかし、なんだかキャラが大きく変わった様な。気のせいって事にしとこう。)
そんな時だ。
「先♡輩♡」
「ちょっ!」
俺の部屋に居た氷が、部屋から出てきて俺に話し掛けて来た。このニヤニヤ具合どうやら、恋花と電話してる事も知ってるみたいだ。
「今の声って!」
「なんでも、ないよ!外からの声だから!気にしないで!」
「外からの声なら隣の家に居る私にも聞こえると思うんだけど」
恋花の声のトーンが....低くなった。これは、少し怒ってるのか?
「ねぇ、誰か女といるでしょ?」
前言撤回。かなり怒ってる!
俺は焦り、少しあたふたしてると
「恋花先ぱーーい!私ですー!氷です!今ですね。創太先輩といい雰囲気だったんですよ〜。なのになんで電話するんですか?」
氷は、俺から携帯を奪い恋花に話しかけた。
「貴方、良い雰囲気って創太君に変な事して無いでしょうね?」
氷の声で確実にバレ、恋花は、いつものツンモードになる。
「ねぇ、創太。今から妹を連れてそっち行くから待っててね。ご飯作って絶対待っててね。」
「はい」
「私も今日は、ご一緒にご飯食べますね〜」
あー、胃が痛い。
〜ご報告〜
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