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映画中の氷さん (デレ)

 今回から、視点が、秋瀬(アキセ) 創太(ソウタ)に戻ります。


 「こ、氷さん.....怒ってる?」


 俺は、彼女にそんな質問をする。理由は、簡単!

先程まで、謎のオーラとポルターガイストが発生していたから。

 ※詳しくは、『氷さんとのデート』の最後の方を


 「怒ってないよ。全く、微塵(ミジン)も、これっぽっちも。」


 「そ、そう?なら、いいんだけどさ。」


 「うん!ほら、先輩一緒映画見に行きましょう!」


 「そうだね、もうそろそろ時間だし、入ろうか」


 2人で一緒に映画館のシアターの部屋に入り、自分の席に座る。

 

 〜映画中〜


 映画が始まって30分ぐらい経った時だった。急に氷さんが、俺と手を繋ぎ始めた。しかも、恋人繋ぎ‼︎


 (え?氷さん?)


心の中でビックリする。映画中に大きな声は出せないので、俺は、氷さんに小声で話しかける。


 「氷さん⁉︎手!手!」


 氷さんは、女性の100点満点の笑顔だった。そのとろける様な笑顔に俺は目が離せなかった。


 時間が止まった様な気がした。氷さんから目が離せなくなり、映画の映像も音声も頭に入って来ない。そんな中彼女は、ゆっくりと口を開く。


 「....先輩♡....大好き♡」


  氷さんは、手を繋いだまま俺の顔に近づいてくる。氷さんの綺麗で柔らかそうな唇が俺の口に少しずつ少しずつ近づいて来ている。


 そんな時、俺の頭の中に恋花の笑顔が浮かぶ。


 (あー、これでは、駄目だ)


 次の瞬間俺は氷さんから目を背けていた。そして、氷さんの唇も俺に当たる事は、なかった。

 

 「ご、ゴメン」


 氷さんからの『キス』から逃げてしまった罪悪感を感じて俺は、氷さんに謝る。


 氷さんは、ゆっくりと俺の耳元で囁いた。


 「今回は、大丈夫です。でも、諦めませんからね♡先輩♡」


 その言葉を聞き俺は再び氷さんを見る。彼女の顔は、先程と変わらない女性の100点満点の笑顔を浮かべていた。


 だけど、映画の暗闇のせいかもしれないが彼女の瞳の奥は、暗く吸い込まれる様に感じた。




 〜映画の後〜


 「お、面白かったな....映画....」


 「そうですね!やっぱりこの映画を先輩と見て正解でした。」


 映画中にあんな事があったせいで彼女の唇を意識してしまう!落ち着けーーーー‼︎


 「つ、つつつ次は!何処に行くくんだ」


 (落ち着け!俺ーーーー!)


1人で勝手にアタフタと焦っていると氷さんが、提案する。


 「先輩!今日は、これで終わりにしませんか?」


 「え?」


 俺は、焦った。映画中の『キス』を断ってしまった事で氷さんに嫌われたのかと....しかし


 「先輩!創太先輩!落ち着いて下さい‼︎先輩の事は、諦めないって言ったじゃないですか!」


 どうやら心を読まれたらしい、恐るべしエスパー後輩‼︎


 「な、なら、どうして?」


 「そうですね....作戦会議ってやつです♡先輩を私の.....私だけの(ヒト)にするための...ね♡」


 「お、おう...わかった。」


 こういう時どう反応すれば良いものなのか。


 「先輩。一つだけお願いがあります‼︎」


 「お願い?俺ができる範囲なら」


 彼女は、とろけるような甘ーい笑顔...いや、ニヤケ顔で俺に言う。


 「これからは、私の事を『氷さん』ではなく、呼び捨てで『氷』って呼んで欲しいです♡♡」


 「まぁ、そんぐらいなら別にいいぞ!これからは、そう呼ぶことにするよ。氷」


 別に断る程のお願いでも無かったので、すんなりとOKし、呼んでみる。

 

 呼ばれた彼女は、さらに顔を赤く、甘くとろける様なニヤケ顔になる。


 「ありがとうございます♡それでは、先輩♡また、学校で会いましょうね♡」


 氷は、そう言い楽しそうなステップで帰って行った。


 なんか、後輩と映画見に行っただけなのに、かなり疲れたな。

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 8文目じゃなくて8行目でした。すみません
[一言] 上から8文目ですかね「そ、そう?なら、いいゆだけどさ。」ってところが誤字ってる気が… あと、とってもおもしろいです!
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