第4話
現在魔人と半魔人は東京を中心に多く存在しており今現在では関東地区に存在が確認されている。
現在東京のDHE機関に所属している半魔人の存在はおよそ約3000人が所属しており流翠達が所属している千代田区支局には約300人が所属している。
東京だけで見ると魔人の存在が確認された数は千代田区が一番多く千代田区支局には一番多い人数の半魔人が所属している。
半魔人が行動を取る時は確実に魔人を倒すこと、そして半魔人側の被害を最小限に抑える事を目的として基本的に4人以上での行動が義務付けられている。
なので流翠は先ほど一緒にいた楠見と亀田、そしてその後合流した別所政光=31歳と共に巡回にあたる。
「なんでこんなガキ共と…。俺は子守りしに来たんじゃねぇぞ」
「まぁまぁそうカッカしないでくださいよーまっさん♪」
「お前その呼び方マジでやめろ」
魔人は基本的に日が沈んだ夜に現れることが一般的となっている。
しかし過去に日が昇っている時にも魔人による被害があった為日が昇っている間に現れる可能性はかなり低いが24時間半魔人達は巡回する。
14時から始まった巡回だが魔人が現れることは一度も無く日は沈み、時刻は20時を回った時に流翠達が身に付けている魔人を察知する機械が反応し、流翠達は移動を始める。
機械が示した場所へと移動するとそこには一人の女性の姿があったが流翠達は戦う構えを見せ、各々身体の数箇所を変化させる。
楠見は手の指先から肘までの両腕が変化し手首から肘にかけて弧を描くように肥大化していて一番肥大化している部分は人間の約3倍くらい肥大化している。
亀田は身体に変化は無いが右側の肩甲骨あたりから羽根のような物が生えている。
別所は左足のつま先から膝までが変化している。
そして流翠は右手の指先から手首までが変化して爪は長く鋭利な爪となるが4人の中では一番変化している部分が小さかった。
半魔人はこのように数箇所しか変化する事が出来ないが魔人と半魔人の違いととしてはもう一つあり、半魔人は魔人よりも身体能力が高くなりパワーやスピードは魔人をも上回り人間とは比べ物にならないほど上昇する。
しかし全身を変化出来る魔人は攻撃を数回食らっても耐えられる事は出来るが半魔人は人間部分もある為もし魔人からの攻撃が一撃でも人間部分に直撃してしまうと重傷、最悪その一撃で死亡してしまう。
流翠は先ほど挙げた身体能力の上昇が他の半魔人よりもさらに上昇していている為変化している部分は小さいが実力はかなりのものを持っている。
女性は身体全体を変化させ流翠達と戦う意思を見せ流翠、楠見、別所は魔人へと突っ込み亀田は後方から生えた羽根を魔人に向かって飛ばして攻撃をした。
亀田の攻撃で魔人が体勢を崩したところで流翠が顔を切り刻み魔人の視力を奪い別所が脇腹へと蹴りを入れ楠見は跳躍し手を組み両腕で魔人の頭を地面に叩きつける。
魔人を倒す方法はただ一つで人間の心臓がある部分を貫く事で魔人は跡形も無く消え去る。
なので魔人は心臓部分を第一に守る行動を取る物が多い為流翠達は魔人にダメージを与え魔人の動きが鈍くなるようにしていき最後は流翠が心臓部分を貫き魔人は消滅した。
その後は魔人は見つからず流翠達は22時になったので退散して行った。
そして流翠は帰宅し部屋を見渡すと部屋はかなり綺麗にされていたがここで流翠は何かを思い出し咲夜華に問いかけた。
「俺の部屋入ったか?」
「いえ!入っていないです!」
「そうか。それならいい」
咲夜華は少し疑問に思ったがどうやら流翠は部屋を見られたくないようだったので咲夜華は入らないように注意するよう自分に問いかけた。
その後は一緒にご飯を食べ昼に買っていた咲夜華用の寝具を組み立て今日は休む事とした。
咲夜華は自分の部屋となった部屋に入りこれまた自分の物となった寝具に身体を横にして流翠に感謝して眠りについた。