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第0話 はるちゃんとうづき
うづき、聞いて。
わたしね、学校の先生になるのが夢なの。
みんなにお勉強を教えるの。
ずっと小さい頃からの夢なんだ。
うづきの夢は、なあに?
ぼくはね、はるちゃんをおよめさんにしたい。
はるちゃんをおよめさんにするのが、ぼくのゆめ。
はるちゃんのことが、すきだから。
わたしのこと、好きなの?
うん、すき。だいすき。
いつもぼくをたすけてくれるから。
でもね、たすけてもらってばかりじゃ、かっこわるいでしょ。
だから、おおきくなったら、ぼくがはるちゃんをたすけてあげるんだ。
だからはるちゃん、いつかぼくのおよめさんになってくれる?
うづき、かわいいね。
うん、わかった。いいよ。
それじゃあわたし、うづきのお嫁さんになる。
大きくなったら、うづきと結婚する。
だから、わたしを守ってね。
ほんと?
やくそくだよ。
ぼく、ぜったいはるちゃんをむかえにいくから。
わすれないでね。
うん、忘れない。
待ってるよ。
約束だね。
うん、やくそく。
――うづき、大好きだよ。