act07 平穏なeveryday-001
act07 平穏なeveryday(日常)-001
ナズナは悩んでいた。
学校の支度をしながら。
一人暮らしを始めて2年にもなりそのころから髪を伸ばし、
邪魔だけど自慢できるものの一つとなったのだが、
誰もほめてもくれない。話題の一つぐらいにはなるのだがその程度だ。
そんな時、2日ほど前にカルウ君とペルボ君の二人が来て女性を一人連れ込んできた。
しばらく一緒に住んでくれと。
理由もわかるし、状況も理解しているけど私の悩みにも気づかないくせにと思っていた。
でも、悲しいかな現実は待ってくれない。
のであきらめて女性を受け入れて生活を始めた。
割と何でもこなすで明るく元気な人だ。
ただ、仕事を考える暇がなくなった。
それに学校にも行かないといけない。
悩み事は尽きない。
今回の仕事はそれでなくても面倒なのに、と。
一人学校に行く準備をしながら考えていた。
さて、当の三人はというと、
喫茶にいた。
先ほどの彼女、ナズナがいたアパートの一室は、あるビルの三階より上にある。
このビルには一階には、喫茶と管理人室と貸会議室があり、
二階には、椚探偵社がある。ビルは千早第三ビルという。地下には駐車場まである。
今、その喫茶店で問題が発生していた。
「今日はそのお嬢ちゃんを爺さんのところに連れていかないといけない日やろ。
さっさと連れて行ってこいや」
喫茶の店主であるペルボがコップをふきながらカウンターに座る男女に話しかける。
「たしかにな。あれから3日たってやっとアポがとれたんだ行くけど。まだ、7時だぜ。出社してきてねえよ。
それに約束の時間は9時だ。まだ早い。」
珈琲をすすりながらカルウが答える。
「あの私どこに連れていかれるんですか。まさか身売りさせられるとか」
とカルウの隣に座る女性ユタカはボケる。
天然なのだろうか、わざとなのだろうかわからない。
「ええ、ボケをかましてくれるやないか、嬢ちゃん。行き場所がないっていうさかい。ウチの探偵社に入ってもらうだけや。
その手続きやよ」
「でも、探偵社ならこの上じゃないですか。そこに行くんじゃないですか」
「ちゃうちゃう。行くところは千早総合商社本店や。」
「はい?探偵社とどういう関係があるんですか?」
「えっとやな。説明がめんどうやな。」
「まあ、行けばわかる。説明は爺さんたちがやってくれるだろ。あそこには説明できる人がわんさかいるからな」
「そうなんですか?ちなみにどうやって行くんですか。」
「探偵社の車を使う。」
「そうですか。安心しました。」
「なんでそれで安心する?」
カルウが尋ねると
「だって、あの時みたいに階段をバイクで駆け上がるなんてことが起きませんからね、車なら。」
「それは、どないやろ。車でのヒルクライムなんてものもあるからな。安心するのは早いかもしれへんで」
「脅さないでくださいよ。」
「何話してるのよ。」
学生服を着たナズナが喫茶店に入ってきた。
「おう学生。はよいかな、遅刻すんで」
「大丈夫だよ、歩いて5分なのに慌てても仕方がないよ。」
「そうなの?」ユタカは尋ねる。
「そうだよ、ユタカさん。ユタカさんが来たのは土曜日だから知らないのも無理はないか。
それにエセ関西人と不愛想は教えてくれないだろうし」
皮肉を込めてナズナはカウンターに座る。
「誰がエセ関西人や」といいながらカフェオレをナズナに出す店主。
「ありがと、さすがペルボ君」
カフェオレを飲むナズナ。
「落としてから上げるなんて腕上げたな」
「こんな変な所にいたらね。それに生徒会もあるしいろいろとね。」
「へえ、でもそれだと大変じゃない」
「大丈夫。なんとかするから。」
「はよ行けよ。学生のほんぶんを果たしに行かんかい」
「何んか邪魔扱いされてない」
と膨れるナズナに
「でも学校は大事だし、遅刻しちゃうよ」
とユタカが話に入る。
「そだね。じゃあ会社に行って、どうおもちゃにされるたかを教えてね」
というとナズナは店を出ていく。
おもちゃにされる?何?と思いながらユタカはナズナを見送った。
コロナのおかげで仕事が大変です。
まあ、皆さんも同じでしょうけどお互いに頑張りましょう