さかなにでもなりましょうか
僕を揺するさかなたちは言った
「本当にこれでよかったのだろうな」
あぁ、そうか
後悔するには少しばかり遅かったみたいだ。
最後の冷たい思いやりに涙を流し
情けないこの姿のまま
呆気なく連れ去られてしまうのだ
僕はあの黒い小さなヒーローみたいに
希望に満ちた目にはなれない
ならばせめて 紅い彼らにならせてはもらえないか
また僕のことを叱ってくれますか、
沢山の優しい言葉で慰めてくれますか。
塩っぱい水に飲まれて言えなかった言葉が
僕の頭を悪戯に駆け回る
耳を割くように鳴り響く高音を合図に
僕はさかなになりました
懐かしいですよね、スイミー