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久城美咲、死す

処女作です///


久城美咲、17歳

1年生の頃は地味で本ばかり読んでるような女の子だったけれど新学期になるからこの機会に変わろうと思い息巻いてメイクやら時間をかけた結果遅刻しそうになった。

それがいけなかったのか、信号ギリギリのところに自転車で突っ込んで車に轢かれて死んだ。

だが彼女はまだ自分が死んだことに確信を持ってはいないようだ。

そして今彼女は

「ああああ!!なんであんなとこで突っ込んでくるのよあの車!普通ブレーキかけるでしょ!なんで新学期になってウキウキ気分で登校しようとしてる時にこんな思いしなきゃぁいけないのよ!」

-嘆いていた。

「だいたいありえないでしょ!確実に見えてたはずなのに事前にスピードも落とさないなんて!居眠り運転でもしてたんじゃないのかしら!ホンッット最悪!!」

周りのことなど関係ないぐらいの大声をだしているそのとき、意を決したと思われるもう一人の人物が

「---すいません」

背後から突然声をかける。

「ッ!」

びっくりして彼女が反転した先には白い人型のシルエットが浮かんでいた。

「驚かせたようで申し訳ないです、ちょっと説明よろしいですか?」

白いシルエットは淡々と喋る、その様子に感化されたのか彼女は

「え、あ、はい、だいじょぶです・・・」

急に声を萎めた、まぁいきなり人外らしきものに話しかけられたら無理もないだろう。

「あー、細かい説明はなしでいいですか?」

白いシルエットはたるそうに続ける。

「いやまずはここがどこなのか貴方はなんなのか諸々の説明をしてほしいんですけど」

女子高生が突っ込む。

「必要ありますか・・・?」

白いシルエットがそう尋ねれば

「いやいるに決まってるでしょ!そんなの料理の説明もしないイタリアンフルコースのようなものよ!」

女子高生が謎のツッコミをいれる。

「わかりましたよ・・・まず"久城美咲"さん、あなたは---死にました---」

白いシルエット・・・ながいな、白いのでいいか。がそう宣告すると

「ッ!そか・・・やっぱり死んじゃったんだ・・・」

今度は女子高生が絶望の表情を浮かべる、見ていて面白い。

「アー、そんな気を落とさないでください、そ こ で 貴方には異世界にいってほしいのですよ!」

白いのが無理やりテンションを上げて続ける。

「そんなって・・・!あんた私がどれだけ・・・!って、え?」

噛み付こうとしたその瞬間間抜けな表情になるまで間0.2秒、表情が豊富で面白い。

「理解できませんでしたか?あなたには[異世界に行って魔王を倒して]欲しいのですよ」

その宣告は彼女にとって魅力的だったのか

「いきます!!!」

食い気味にそう答えた。

「その返事をまっていました。もちろんただでとは言いません、なにか能力をお付けしましょう」

「あら、気がきくじゃぁないの」

「伊達に異世界に送る仕事はやっておりませんので・・・では能力を付与するためのくじ引きをして欲しいのですがよろしいでしょうか?」

「えっ普通にくれるんじゃないの?」

「昔からの決まりなので」

「わかったわ、はやく引かせて頂戴!」

しばらく彼女の"過去"を見ていたら話がまとまったのかくじ引きをしているようだ、まぁ大体なんの能力をあげたのかわかるが。

「よしっこれにしたわ!・・・なになに?[召喚士]?」

「おめでとうございます、それではさっそく勇者召喚をしている場所に送り込みますので準備をしてください」

「えっ、もう?ちょっとまってもう少し心の準備を---」

言い終わる間に女子高生(元)「久城美咲」は転生された。

---そして白いのはこちらに目元を向ける。

「・・・やっとお前を手元から手放せるよ」

まるで厄介物のような扱いだ。

「そりゃそうだろう、1076年の間私の領域で好き勝手しおって、掃除や後始末をしているのは誰だと思っているんだ」

よく端数まで覚えていたね~・・・おっと"時間"だっと、そろそろ行きますか。

そう思いながら準備をしていると

「ふぅ~これでしばらく安全にお茶が飲める・・・あっそうだ、お前あっちではなんて名乗るんだ?」

そうか、"名乗る名"を考えてなかった。

僕、いや私?はしばし考えると

「そうだなぁ、よし、"リオネル・ジャック"なんてセンスいいんじゃないか?」

そう決めた。

「いいんじゃない?ほら、もういけ、そして戻ってくるなよ!」

非常に適当な受け答えだったがいつものことなので気にしな~い。

「んじゃ、1076年の間お世話になりましたよっと!」

そういうと目の前が光で包まれた---


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