表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/63

商業ギルドを作ってみました

そして、アレスタは不本意ながら『悪役令嬢』が陰で支配している都市だと有名になりました。


「お嬢、エリが新たな移住の住民票と戸籍作り終えたってよ。」


「そう。それはよかった。」


やっと仕事がひと段落したところで、お父様からの手紙に気づきました。


「………ん?どうかしたのかお嬢?」


その手紙を読んだ私の顔がよほど引きつっていたのでしょう。ワタルが聞いてきました。


「……………予想以上に貴族たちからのアレスタへ観光したいという要望が多いので、来月末にシャーロット家の名前の元で貴族たちを連れてこちらへ向かうそうよ。だから、貴族たちが退屈しないよう観光スポットか何かを作っておいて欲しいらしいの。」


……………お父様ぁぁぁーー!


「…………お嬢。顔が怖いぜ」


「……………仕事が一段落した後で申し訳ないのだけれど、急いでみんなを集めて頂戴。」


次から次へと厄介ごとが舞い降りてくると頭がすごくいたくなりますわね。



☆☆☆☆☆☆☆☆



「な、なる………ほど」


お父様の旨を伝えると、みんな顔が引きつっています。そうですわよね。やっと休めると思っていた矢先にこんな話ですものね。


「…………詰めが甘かったわ。貴族たちがまさかこんなに暇をしてたとは。みんな申し訳ないのだけれど、まず住民たちにこのことを知らせて、ここに貴族用の宿泊施設が建つことを伝えること。各自よろしくね。


そしてまず、マリカ、ワタル、トウヤには傭兵たちをとにかく鍛えて欲しいの。お父様に傭兵の増員を頼んだから来週あたりには来ると思うからよろしくね。次にエリ、アイサは貴族用の宿泊施設の従業員の指導をお願い。希望者はギルドにいるわ。料理などは私を通じて相談しながら作っていきましょう。シュウは頼みたいことがあるからこのままいて。以上。」


その言葉でそれぞれ私に一礼して、仕事へと向かう5人。残ったシュウは不安そうに私を見た。


「作物のほうはどう?」


「順調……です。新しく作り始めているブドウ、おりいぶなど何も問題ありません。」


「そう。よかった。シュウ。先程も言ったとおりここは観光スポットになり、いずれは他の国に大体的に宣伝することになるわ。」


「…………はい」


「そして、それを考えるならば貴族用の宿泊施設や貴族用のメジャーランドを作っても意味が無いと思うの。」


「…………つまりは貴族向けだけじゃなく一般つまり平民受けも狙うと……こういうことですか?」


「そっ!!私ね、商業ギルドを作ってみようかと思ってるの。」




☆☆☆☆☆☆☆




そして数ヵ月が経ち、アレスタという名前の都市を知らぬものはいなくなった。ギルドというものは冒険者のためだけの組織なのではないのだと、一般常識として知られていくようになった。


「奥様!それギルドの新しい新作商品ではありませんか!?」

「あらやだ。気づかれた?これ買うのに苦労したのよ。」

「まっ、まさか………奥様…………ギルドの会員に!?」


アルーシャが考えた商業ギルドは爆発的な人気を誇った。常識を覆すような商品は通常使われていたものよりも使いやすく、また長持ちだった。それに娯楽品として子供用の玩具やお菓子も伝えたのはこの商業ギルドだ。そのため貴族、平民問わず誰もが求めた。平民と貴族が同等だと不満が出るものが現れる。そこで、商業ギルドがとった方法は会員制度というものだった。少々高いお金を払うことにより、新製品を他の人より早く買えることが出来るなど特典が多いギルドの会員。このギルドの会員は他の国にもあり(これは元来ただのギルドの一員を示す冒険者カードなのだが)、裏を返せばギルド会員が多いほどその国のギルドの注目度がどれほどのものかが分かり他の国に自慢できるということだ。


「はい!かれえお待ちどう!」

「これくださーい!」

「ありがとうございます!」


他にも商業ギルドはお店というものを作った。そこには商業ギルドの製品がずらりと並び、さらにそこの一画に飲食のコーナーも作ったので、食べながら商品を見て回ることが出来るのだ。ちなみにそのお店はまだアレスタしかない。そのためアレスタの都市は数ヶ月前まで辺境の地と言われていたのが嘘のように毎日たくさんの人が訪問していた。



☆☆☆☆☆☆



「ふう。だいぶ落ち着いてきたわね。」


お父様の無茶振りにも見事に答えることができ、お父様からは期待以上だと言われ上機嫌。しかし、更に忙しくなり少し後悔しています。


「お嬢様、少しお休みくださいませ。」


「私は大丈夫よ。」


心配そうな顔のエリに微笑む。


「ですが、このところあまりお休みしていらっしゃらないですし……」

「お、お待ちください!!お嬢様ぁぁぁーーーー!!」


廊下がなにやら騒がしいわね。怪訝そうに廊下を見るエリ。この声は最近入って来たメイドの子よね?一体どうしたのかしら?すると、扉が開きました。そこにいらっしゃったのは…………


「ここにいた!もう、あなたあっちには戻ってないのね。待ってて損しちゃったわ。」


「まあいいじゃありませんか。アル久しいわねぇ。」


…………お母様とおばあ様でした。




とうとう『我らが悪役公爵令嬢様』9話目となりました。きりが悪いですね。すみません。普通は10話目くらいでするのでしょうが勘弁してください。


とんたんとんたんと進んでいくこのお話。展開早すぎ!と思う方本当にすみません。


間違っている言葉遣いや文字があったら教えていただけると幸いです。感想やもっとこうした方がいいなどもありましたら教えてください。励ましなどは私たいへん喜びます。


これからも頑張っていきますので、どうぞ宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ