本国送還となりました
いやあ、手のひら返しの貴族ってすごいよね。
やられてるのは自分なんだけど、心は外国貴族のどろどろドラマ的な展開に
なんかわくわくしてくる。
いやあ、こうゆうことするのねと、日本の庶民のいじめとはまた違った奴なので
耐えられないことはない。
ぶっちゃけ、陳腐と言うか大人なのにアホしかいないのかと国を憂いてしまった。
偽勇者疑惑のおかげで、意地悪をやってくる奴もいれば、好奇心と悪口を言うために遠巻きにするのもいる。
他の奴らはそれほど厄介でないだが、厄介なのが本当の勇者様(仮)である僕の兄弟のリチャードと取り巻きだ。
こいつは整った顔つきではあるけど、嫌味な顔してるんだよね
まだ三歳でこの顔って怖いよな。
「あーあ、偽物のおかげでリチャード様がこれまで不自由されてましたねえ」
「本物はここにおわすのに、親の力をかさに、自分の息子に王位をとはまったくおそろしいですわ」
このリチャードのお付と言うのが、またまた性悪で、いちいち聞こえるように僕のことを貶しまくるわけだ。
別に毒母がどういわれても何もおもわん、その通りだ。
それよりも厄介なのはこの取り巻きが、古典的な足をひっかけたり、ものを落としたり、ぶつかったりといちいちしてくるんだよな。
そして、アホだから自分で自滅して泣き叫ぶ。
すっかり僕がいじめっこになってるんだよね
そんなこんなで、大人の思惑があったのか
僕は祖父の管理する領地に預けられることとなった。
祖父はどんよりとした顔ですまない的なこと言うけど
僕にしたら、命捨てても魔を倒したい人が変わってくれてラッキー
その上、こんな辛気臭いとこいなくていいので大満足なんだけど
母親はもういなかったような感じで見送りにもきません。
と言うことで、お付のおばさんと、祖父と数名の騎士で祖父の領地に帰還となりました。