いやはっちやけるのは無理ないけどね
これまでのあらすじ
僕はブラック企業で働きながらいつの間にか転生して(いつ死んだか不明うう)
王子様だってうひゃーラッキーと思っていたら、そこの家族がクレジットで際限なく借金した上に、最後は僕をマグロ漁船(魔の討伐=死亡フラグ?)に乗せて帳尻を合わせようと言う、毒親、DQN、ドキュン、な王族だったのだ。
なんつうか、乳児からこういう待遇なら、前世の記憶なかった方がよかったわ
親や宮殿の奴らを見るたびに詰んでるよー詰んでると思うのってせつない。
それに聖典の勇者と言われるわりに、僕はチートがあるのかないのかわからないんだよね。
どっか光ってるとか、聖典ってどこかで売ってるんですか、もしかして命がけで冒険して失われた都からとってくるとか?
三歳にして自分に何もないわーと愕然とすると同時に、このままだったら、その魔とか言うのと当たっても、さっくり殺されるんですが、、
王宮の人達は毎日遊んでばかりで、良くこう言うのであるレベル上げとか、儀式とかまったく無しなんですが、どうなるんだろうか。
まあ、意図して正妃が妨害してるのもあるんだろうな。
僕は命を狙われている
聖典の勇者で貴重ではあるんだけど、今のこの国にはもう一人の勇者と言うか聖女がいてて、僕の5歳上の姉で正妃の娘である。
つまりこの国には二人の勇者がいるわけだ。
もともとは斜陽の国だったのに、一人目の勇者が生まれてお祝いモードで、二人目でヒャハーってなって、こりゃ世界も征服できるかもって感じに、頭はじけたわけだ。
しかし、面白くないのは正妃の方で、自分が一番だったのに脅かす者が現れたので、潰しにかかってるわけだ。
この人も大概DQNだから、僕を殺すデメリットを考えることができないんだよな。
僕母もDQNなので正妃と姉上を潰したいみたいなんだけど、祖父と言う忠誠心に篤い物事をちゃんと判断できる、まともな人がいたわけだ。
姉上は回復魔法が使えるから、これを害するのは許さんってわけで、僕が狙われる一方になってるわけだけど。
大人になって、うまくバックれたいと思ってはいる。
こんな、借金しまくった形に、姉上と僕を売りとばす毒親とか、国なんかいらないからね。
正直正妃のおばさんは苦手と言うか嫌いなんだけど、姉上は違うなって感じ
勇者に選ばれるだけはある、まだ8歳なんだけど聖女様ですよ。
あのキモイ仮装をやめさせたのも姉上だしな。
僕は二歳であのキモイ仮装をさせられ、舞踏会に駆り出された。
仮装は加速して欽ちゃんの仮装大会のように、何故か頭の周りで星が飛んだり、火を噴いたりしてました。
僕もヘンテコな格好させられて、もう限界が来たので。
舞踏会のさなか、鬘も上着もメイクも拭いさりました。
裸になったわけではないし、ちゃんと畳んで椅子の上においたのよ。
そうしたら、みなさん騒然となって、正妃なんかわけわからんことわめいてたら。
姉上が神官服(すでに祭司とかしてます)の上にナチュラル化粧無しのこの国一の美貌で(七歳で超美少女)あらわれたわけです。
「さすがエドワード様。この化粧に含まれるものが体に有害であり、鬘などは髪の毛を薄くさせると言うことをご存じだったのですね。美しい物には害毒がある、もっと自然なものを求めよと聖典に書いてあったのでしょうか?わたくしもいつかは僭越ながら申し上げたいとは思っていたのですが、勇気がなく申し訳ありません」
真っ向からキモイと言わずに健康に悪いからやめましょうと、7歳の女の子が言うんだからすごいよね。
あれだけの美の前にはみんな道化と言うかお笑いでしかないと理解したと言うか
目が覚めたらひどかったってことだよね。
まあ、それからキモイのは無になって、今度は自然派、ロハスにかたむいたわけだけど。
こいつらまじおかしいから、頭に花冠から始まり植木鉢や、あんた特殊部隊ですかと思うような草の服まで着てますよ。
まだ、顔が白塗りよりましではあるけど、この段階でさらに祖父の姉上を害してはいかん決意は固まったみたいだな。
まあ、全員DQNと思いきや、実行部隊の僕や姉上がましな人で良かったってとこだろうか。
それと、わかったことがもう一つ、グールか吸血鬼かと思えた父上が意外にイケメンだったのと、正妃がきつめの美人で、僕母も結構美人ってことかな。
顔はいいかもしれんが、頭がいまい残念なのに変わりはないけどね。