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君とまた手を繋ぐ為に  作者: 神無月タケル
プロローグ
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プロローグ

初の小説投稿です。

まだまだ未熟者ですが、楽しんでいただければ幸いです。

世界は本当に残酷だと、改めて思い知らされた。


本当にコレで何度目だろうか、自分の運命を呪った。


自分が守りたいものを守ることができないなんて――


本当に救いがたいものだ。


神からは困難な道のりになるとは着ていたが、こんな道のり誰が想像できようか。

今までに多くの守るべきものを見つけ、そして失っていった。

それでもなお、彼には守るべき者達がいる、守らねばならない世界がある。

そして、目の前には倒すべき、それでもって守るべき存在が目の前にいる。


自分の運命を本当に呪った。


「どうしてお前が魔王なんだよ!皐!」


そう叫ばずに入られなかった。


「ごめんね、隼人…でも私も退くことはできないの。みんなを守るって決めたから。」


あぁ、本当に残酷な運命だ。一番に守りたかった存在が俺の前に立ち塞がる。

俺にだって守るべき者達、帰りを待ってくれている人たちがいる。

お互いに退くに退けない状況だ。だったら、もう覚悟を決めるしかない。


互いに武器を構え、相手を見る。


「本当にどうしてこうなったんだろうな。

 俺はお前を守りたくて、ここまで来たっていうのに…

 よりにもよって最後にお前が相手になるなんて思いもしなかったぞ。」


「私もよ、隼人…あなたがあっち側で死んで、神様からここに転生するって聞いて、本当にうれしかった。

 でも、こんな再開の仕方はあんまりよね…よりにもよってあなただ勇者だなんて…」


「あぁ、こんな状況じゃなきゃ素直に再会を喜びたいところだが、いまさらか…」


 お互いに、立場と責任というものがある。お互いに守るべきものがある

 だからこそ、その責務を果たそうとする

「俺は勇者として人類の平和を!」

「私は魔王として魔族の平和を!」


「ここで俺の責務を!」

「ここで私の責務を!」


「「果たす!!」」


あぁ、本当に残酷な運命だ。


神よあなたはどうしてこんな残酷な運命を造ったのか


『それは、楽しいに決まってるじゃないか』

若い、声変わり前の男の子のような高い声が響いてきた。


なぜわれわれは争わねばならないのか


『守るために力をつけ、守るものに刃を向ける、実に滑稽であり、愉快ではないか』

だが、しゃべる内容はかわいらしい声音とは裏腹に残酷なものであった。


ではなにか?あなたは自分の快楽のために、俺(私)の運命を弄ぼうというのか


『そうだよ~。ここは僕の箱庭、僕の玩具箱、僕を楽しませるためにせいぜい踊ってくれよ。

 人形さんたち、ハハッ』

嬉々として、自分のものを自慢する口調に苛立ちが募る


違う!俺(私)たちはお前の人形になるために生まれたきたんじゃない!


『人形だよ。この世界、そしてここに生まれる生き物、そして辿る運命、全部僕が創造したのさ。

 これは育成ゲームなんだよ。わかる?』

まるで、できの悪い生徒を諭すように、丁寧ながらも残酷な現実を突きつける。


子供のような純粋さと嗜虐性を持ちながら、大人のような口ぶりにギャップを感じるが、コレが神という存在なのか。

俺(私)達はこんなやつの玩具にされて、今までの苦労を楽しんでいやがったのか。


あぁ、ならば俺(私)はお前の世界の理から外れようとも、必ずあなたを殺そう。

どれだけの時間をかけようとも――


こんどこそ、俺(私)たちが―互いに手をとって生きていく世界を見つけるために


『いいね、それは面白そうだ。この箱庭もそろそろ飽きてきたころだし。

 勝利条件は、君たちが僕を殺すこと。敗北条件は君たちが守るべきものだと感じたものを失ったとき。

 ハンデとして、僕は君たちの運命の操作を行わない。

 でも、神としてのそれ以外の実力は行使させていただくよ。

 せいぜいあがいて見せてよ、僕を楽しませてくれ!』


いいだろう、今度こそ彼女(彼)の手をとるために、お前を殺そう――

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