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蓮鬽  作者: 夏月晴
19/27

十九

ベタな展開に自分がついていけなくなりました(笑)

いったいどれだけそうしていたのか。


長くも短くも感じられた。


私は我にかえり、とっさに男を突き飛ばした。


「な、何するんだっ」


男は、しばらく黙っていたが、何かを話そうとして口を開いたが、結局喋らなかった。


そして、そのまま夜の闇に溶け込むように駆けて行った。


「なんだったんだ・・・・・・」







一体、俺は何やってるんだ。

腕には、まだあいつの体温が残ってる。


「母さんに似てるだけで・・・・・・」


それ以外は、全く違うのに。


あいつを生かしたくて、わざと殺さなかった。


あの夜、顔を見てすぐに分かった。


母さんの生まれ変わりだと。


確信はないけど、そう思った。


もう二度と失いたくないから、だから今日助けた。


なのに、それをあいつは、自分で死ぬと・・・・・・。


「どうしてだよ。なんで、また俺の前から消えようとするんだよ」


見上げた夜空には、欠けた月が鈍く光っていた






あの男、何がしたかったんだ。


助けたと思えば、殺すといいだし、抱きしめ、しまいには逃げるようにいってしまった。


考えれば考えるだけ分からなくなる。


「イサクなら分かるかもしれない」


身近に聞けそうな人物を頭の中で探し出し、思いついたのがあの無精髭のアホ面だった。


「まずは帰らないとな」


傷だらけの体を動かし、欠けた月の光を頼りに歩き出した。


「にしても、ここどこだ」


家(というかは寝るだけの場所)に着いたのは明け方近くだった。




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