第1話 それって、俺のせいか?
主な登場人物
■アイドルたち■
夢藤雅樹 J×MAPのリーダー。カウボーイ事務所の看板アイドル。歌は下手だが、ダンスと司会業を得意とする。
飛柳拓海 J×MAPのメンバー。カウボーイ事務所の看板アイドル。大河ドラマの主役など目立った活躍をするが、他のメンバーとは確執を起こす。
茜詩郎 J×MAPのメンバー。ダンスは下手だが、演技力は抜群。赤澤慎之介、葉室剛士と共にカウボーイ事務所を脱退して独立事務所を立ち上げる。
赤澤慎之介 J×MAPのメンバー。メンバーの中では一番年下。
葉室剛士 J×MAPのメンバー。韓国語が堪能。
伊馬且延 J×MAPのメンバー。解散後、民間旅客機のパイロットの道を選ぶ。
今藤真輝(マッキー) アイドルグループTANOSINの元メンバー。カウボーイ事務所を脱退後、飯倉の指南を受け、ご当地アイドルをめざす。
■カウボーイ事務所の人たち■
飯倉三津郎 カウボーイ事務所の敏腕マネージャー。人気アイドルグループJ×MAPやTANOSINのマネージャーを務める。後に独立事務所を立ち上げる。
梶晴郎 カウボーイ事務所のマネージャー。カウボーイ事務所倒産後、飯倉三津郎と共に新たな事務所を立ち上げる。
ジョニー喜多村 男性アイドルばかりを養成するカウボーイ事務所の社長。
喜多村メイコ カウボーイ事務所の副社長で、ジョニー喜多村の妹。
仲道節雄 カウボーイ事務所の顧問弁護士。後に夢藤雅樹の弁護も務める。
■東京地方検察庁の人たち■
小坂部和樹 東京地方検察庁検察官検事。和田彰良と共にカウボーイ事務所と自由民新党の不正を暴く。難聴の左耳に補聴器を使用。
和田彰良 東京地方検察庁検察官副検事。小坂部の頼りになる部下。
■メディア関係の人たち■
曽我元親 アジアンニュースJPエンタメ部の芸能レポーター。J×MAPを目の敵にする。
朝比奈莉夢 元K放送局アナウンサー。曽我の遠縁で曽我の忠実なる部下。
立石健三 NKH(日本国民放送)の会長。自由民新党の緒沢謙次郎とは幼馴染。夢藤雅樹と飛柳拓海を紅白司会者や大河ドラマ主役で抜擢する。
■自由民新党の人たち■
緒沢謙次郎 自由民新党安西派の代議士。放送事業に通じた芸能界の首領。
鶴岡誠人 自由民新党の代議士秘書。緒沢謙次郎の私設秘書を務める。
「神より選ばれし偶像たち」
東京六本木。バラエティ番組の撮影の合間。控室で二人がなにやら話し込んでいる。両者の間の空気はそこだけ冷え切っている。
「慎之介、さっきのあれだけどよお、全然ダメだ、まったく笑えねえ」
冬季オリンピックのフィギュアスケートを題材にしたコントネタを飛柳拓海に腐され、赤澤慎之介は瞬時に表情を強張らせた。
「うざったい動き入れすぎ。リズム感ゼロ。固い。鈍い。つうか、フィギュア服着たおじさんがただ暴れてるだけ」
これを有難い助言だと思えればいいのだが、とてもそうは受け取れなかった。
「素人の方がもっと笑いとれるだろうぜ」
当然、慎之介は拓海によい感情を抱いていない。なにも今回に始まったことではない。毎度こんな風に人を虚仮にしてくる。これに慎之介は溜まり溜まった怒りを持て余している。
しかし、我慢した。マネージャーに常々言われている。アイドルはいかなる時も広い視野と大らかな心で笑顔でいろと。だから慎之介は堪えた。
「ありがと。つぎ直すよ」
しかし、拓海は容赦なかった。
「それだからだめなんだぜ。やり直しがきくって考えてるから、あんなドヘタな演技になるんだ。わかんねえ、それが?」
(くっ・・)
「このままだと、この番組打ち切られんぞ」
震える声で慎之介は訊ねた。
「それって、俺のせいか?」
拓海はこれ見よがしと大きな溜息をついた。
「あんな芝居してたらてめえの責任だな。あれは園児のはしゃいでる姿だ。恥ずかしくねえ、おまえ?」
※当作品は100%作者の手で作り上げた不完全なヒューマンドラマです。AIの力は全く借りておりません。




