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プロジェクト・ヒューマン ― 起源の記憶  作者: チャウハン・クリシュナ


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26/34

「捨てないで」

クリシュナはゆっくりと目を開ける。

部屋は静かで……アイラの姿はなかった。

「はぁ……助かった。」

彼は心の中で呟く。

「今日は本当に殺されるかと思った。

どうしてあいつ、時々ああなるんだ……

たまに完全にサイコパスみたいになる。」

その時――

ドアが開く音が響く。

クリシュナの心臓が強く跳ねる。

「ま、まさか……アイラが戻ってきた?

それとも……全部聞かれた?」

彼は息を殺し、ドアの方をそっと覗く。

そこに立っていたのは――ヴィシュヌだった。

少し安堵するが、すぐに苛立った声で言う。

「おい……なんでそんなにコソコソ見てるんだ?

それに、まさか……全部聞いてたんじゃないだろうな?」

ヴィシュヌは冷静に答える。

「もし聞いてたら、どうする?

お前に何ができる?」

クリシュナは鋭い目で睨む。

「調子に乗るな。

忘れるな……俺はお前の未来だ。

頭も力も、お前より俺の方が上だ。

身の程を知れ。」

ヴィシュヌは軽く笑う。

「はいはい、分かってるよ。言われなくても。」

少し沈黙が流れ、クリシュナは話題を変える。

「……で、大学の初日はどうだった?

問題なかったか?」

ヴィシュヌの顔が一気に明るくなる。

「兄貴、最高だったよ!

あんな大学、俺たちの時代にはなかった。」

クリシュナは微かに笑う。

「本当か?」

「うん、本当。」

クリシュナは少しだけ真剣な表情になる。

「でも……俺は大学を最後まで通えなかった。」

ヴィシュヌは驚く。

「どうして?」

クリシュナが答えようとした、その瞬間――

アイラが部屋に入ってくる。

彼女は、クリシュナが起きているのを確認すると、

ヴィシュヌに向かって言う。

「もういいわ。

ここから出ていって。

私、クリシュナと話があるの。」

ヴィシュヌは冗談めかして言う。

「はいはい……まるで夫婦だな。」

そう言って部屋を出ていく。

アイラは静かに、クリシュナの元へ近づく。

彼女の目にあるのは怒りではない――

恐怖と不安だった。

「クリシュナ……」

「私に、何か足りないところがある?」

「それとも……まだ前と同じように話してるから?」

少し間を置いて、彼女は言う。

「……ごめんなさい。

でも、そう感じてしまうの。」

クリシュナはすぐに答える。

「俺、そんなこと一度も言ってない。」

アイラの声が震える。

「でも……あなたは、前みたいに話してくれない。」

「一緒に過ごす時間も減った。」

「私の話、全然聞いてくれない……」

彼女はさらに一歩近づく。

「もし何か欲しいなら、言って。」

「私は……何でもあげる。」

彼女の瞳が深く、暗くなる。

「でも、無視したり……

私を捨てるなんて、考えないで。」

クリシュナは低い声で言う。

「俺は……そんなこと、考えたこともない。」

アイラはすぐに言い返す。

「だったら……約束して。」

「あなたが欲しいものは、全部あげる。」

「だから……」

「私を置いて行かないで。」

部屋は静まり返る。

その沈黙の中で――

アイラの恐怖だけが、はっきりと残っていた。

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