クラスメイト
前期と後期で授業内容が分かれており、学園では学期末ごとに試験がある。後期からは選択科目の授業になるため、殿下と一緒になる可能性もあったが、王族は別にクラスを設けるかもしれないという話になっていた――つまり、他に王族の生徒が通っていない今、殿下は一人で授業を受けるかもしれないという話だった。
オリエンテーションが終わり、クラス分けが発表された後、掲示板を確認して教室へ行くと、そこには当然のようにアイラが立っていた。
「ごきげんよう、レイラ様」
「ごきげんよう、アイラ様。ミーアも、ごきげんよう」
「ごきげんよう、レイラ様」
ちゃんと挨拶が出来たことが嬉しかったのか、ミーアは満足そうな顔をしていた。
「特進クラスは人数が少ないんですね」
「ええ。私達の他にはリトッシュ・オリベール様とフィリップ・カルロス様。それからコンラッド・エスターク様とレイラ様の侍従の──」
「ベイルです。以後、お見知りおきを」
「そう、ベイルね。ゲームには出てこなかったから、知らなかったのよ。ごめんなさい」
「とんでもございません。アイラ様に覚えていただけるなんて光栄です」
そう言えば、前世の友達の話だとRー18版のラブメではベインとベイルが出てくると言っていたわね。確かに、通常版ではベインしか出てこなかったかも。じゃあ、私もRー18版には出てくるのかしら――それにしても、クラスに攻略対象者が三人も揃ってしまったのね。ミーアは、三人を見ても何とも思わないのだろうか。
「アイラ様、良かったですね。フィリップ様と同じクラスですよ」
「それは言わないでくださいまし!」
「ふふっ、アイラ様かわいい」
「やめてくださいまし!」
「ふふっ、ごめんなさい」
顔を赤くしているアイラを尻目に、私は教室の様子を伺っていた。同年代と思われる攻略対象者三人には、ただならぬ空気が漂っていた。三人は仲がいいと思っていたが、違ったのだろうか。
「ちょっと、聞いてますの? レイラ様」
「ええ、聞いてますわ。ごめんなさい。他の方の様子が気になってしまって」
「さっそく浮気ですの?」
「そんなんじゃ――ミーア、ミーアはこのクラスの男性に気になる人はいないの?」
「なんですか? レイラ様。私に浮気を勧めているのですか?」
「違うわ。なんで、あんなに三人が険悪なのか知りたいのよ」
「険悪なのですか?」
「そう見えない?」
「ちっとも見えないです」
再び彼等の方を見れば、男性陣は談笑していた――見間違いだったのだろうか。
「レイラ様、殿下に言いつけますよ? レイラ様は他の男性のことも、気になるみたいだと……」
「ええ?! 違うわよ?」
「冗談ですわ──先生がいらしたようですわ」




