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リストの意味と重要性

「例えばなんですけど、暗号みたいな感じで――『英知』は、あの洞窟にあった本のことを指すとか……」


「じゃあ、『潜在意識下で影響を与え続けよ』というのは?」


 私は前世でコマーシャルなどで噂になったサブリミナル効果を思い出していた。潜在意識化で、それとなく人々に影響を与えられるものがあるのだとすれば、それは人々にとって脅威である。


「分からないのですが、それでこの国の平和が保障されるというのも納得できないというか……」


「そうだよね。私も、そう思う」


 その時、教室の扉を叩く音が聞こえた。私が机の上に広げていた紙を集めて、殿下が防御結界の魔術具をしまうと合図を送ってフィリップに扉を開けてもらった。


「殿下、いらっしゃいますか?」


「コンラッド、そんなに慌ててどうしたんだ?」


「あの、殿下。先ほどお渡しした本のリストですが……」


「ああ、これか?」


「持ち出したことが父上にバレてしまって――一度、お返しいただいてもよろしいでしょうか?」


「ああ。別に構わないが……」


「ありがとうございます!」


 コンラッドは書類を受け取ると、部屋を飛び出て駆けて行った。


「あんなに慌てて――そんなに重要な書類だったのでしょうか?」


「重要なんだろうね。あれだけ慌ててたんだ。きっと、何かあるに違いない」


「ラインハルト様」


「私はこれから生徒会に行かなくてはならない。昨日、休んでしまったしね」


「何もなければいいのですが……」


「大丈夫さ。自分の身は自分で守るよ」


 殿下は立ち上がると、私を安心させるように微笑んでいた。


「お気をつけて。フィリップ様、殿下をよろしくお願いいたします」


「キヌアもいるよ」


 殿下がそう言うと、物陰からキヌアが現れた。


「御意」


「キヌア、久しぶりね。殿下をよろしくね」


「この命に代えましても、お守りいたします」


 そう言った瞬間、キヌアは私達の前から姿を消していた。


「相変わらず、素早い動きだな」


 殿下はそう言うと、フィリップを連れて教室を出て行ったのだった。




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