プロローグ
お仕事の始まり
春の優しい朝日と柔らかなそよ風で目を覚ます。
いつも見慣れた杉の骨と板でできた天井、そしてい草の匂い。
起き上がると、いつも使っている漆の塗られた木の机に、黒髪の着物を着た少女がもたれ掛かって寝ていた。
彼女はたまに遊びに来る友達で小豆と呼んでいる、周囲の人には見えていないらしい。
母に訪ねると座敷わらしと言うらしい、私の家系はみんなに見えないものが見えると言う。
洗面所に向かい、木の樽の水を使い顔を洗い、はを磨く。
自室に戻り服に着替える、そして靴を履き庭にでる。
今日も花を見に、白シャツと黒のスカートをはいた二十歳前後の女性が来ていた。
彼女はいつもこの服装だ、花にふれ微笑みを浮かべている。
「かぐやさん、おはようございます。」
そう挨拶すると、かぐやさんは優しくいつものように挨拶とお礼を言ってくれる。
「おはよう、今日もお花に水をあげてくれてありがとうね。」
そしていつものように菜の花に水をかける、そうするとかぐやさんが教えてくれた。
「明後日には桜がきれいに咲くよ。」
毎年この事を話すと母がよろこんで、その日に近所の人と花見をする。母はこれも仕事と言っていた。
朝の日課を終え、自室に戻ると朝寝ていた小豆が机の上におかれた白い布をみていた。
その白い布には見覚えがある、母がよく来ている巫女服と言うものだ。それを母が机においてくれたのだ。
今日は記念すべき12才の誕生日、今日から私は家の仕事の見習いが始まる。
昔何となく書いた小説を投稿して見ました、続きは気が向いたら。




