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死ぬ前に異世界へ  作者: 藤堂 日向
1章 冒険の始まりそして終わり
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冒険の前に復讐をⅠ


ガチャコン!


「明日上級尋問官様がいらっしゃり直々にお前の取り調べを行う!この中で頭を冷やして待っていろ!!」


男の厳しい声が響いた。

あの後俺は門番たちに縛り上げられ町の中にある兵士だか騎士だかの駐屯所に連行された。

俺が今いる場所その駐屯所の地下だった。

地下には牢屋が10個ほどあり俺はそのうちの1部屋にぶち込まれた。

他にも捕まっている人々がいたが、そこからは怒鳴り声だったり、泣き声なんかが聞こえてきてまさに阿鼻叫喚だった。

それにしてもなんでいきなり女の子の上にいたんだ?

直前まで狼に追いかけられて崖から飛び降りたはずだよね?

俺が「うーん」っと唸りながら熟考していると


「なんですか。せっかく転移してあげたのに文句ですか?」


この世界に来てから一番聞いた声を聴いて少し安堵した以上にまでの仕打ちに怒りがこみ上げてくる。


「またお前仕業かぁ!!今日という今日か許さないぞ!出てきやがれ、糞女神!!!」


「大きな声でうるさいですね…私が何か悪いことしましたか?あなたの為を思って神界協議会に急いで承認を貰って来たんですよ?感謝されこそ文句を言われる筋合いはありませんね。」


俺が激高する中、女神は全く相手にしない余裕な態度言い返してきた。


「転移するにしてもこっちの状況を考えろ!!裸だぞ!?そんな状態門前に送ればこんな状況になるなんて目に見えてんだろ!しかも日にちも全然1週間じゃねぇじゃねぇか!」


俺はこれまでの女神の仕打ちとそれ以外の鬱憤を女神に吐き出すかの如く次々と怒りの言葉が出てくる。


「何をそんなにイライラしているか知りませんが…まず神界の時間と人界の流れる時間は違います。そんなの常識ですよ?それにあなたの状況なんて私は知りません。そうそう女神さまである私が一個人を感知することはありません。あなた方で言うところの蟻んこ一緒なのです。あなたはいちいち蟻んこ1匹を区別し気遣うことができますか?それが出来ると言うのでしたらほんの少し私が悪かったと認めますよ?」


女神はまたまた俺を馬鹿にするように煽ってきた。

この糞女神煽りやがって…


「そもそもそんな常識は知らねぇよ!絶対に痛い目に合わせてやる…痛っ!?」


反撃の怒りに燃えていると急に右足首に刺すような鋭い痛みが走った。

痛みがある場所を見てみるとそこには黒い痣があった。

なんでいきなり痣!?どっかぶつけたか??

いや待てよ…この流れは絶対に女神のせいだ!!


「おい糞女神。俺の足になんか痣が出来ているんだが、何か心当たりあるか?」


俺は今までの怒りを押し込め女神質問してみた。

女神はさも当然の様に


「それは女神の足枷というスキルの効果ですね。」


「なんだそれ!そんなスキル俺はとってないぞ!」


俺がとったスキルは剣術と初級魔法だけだそんないかにも呪いのスキルみたいな物はとった記憶がない、ってことは女神が勝手にそんな糞スキルを俺に与えたってことだな。


「お前が勝手にそんなスキルを俺に付与したってことか!?」


「いいえ、あなたはこの世界では私の使いという存在そんな存在が私に反逆信を抱いてしまった結果ですね。」


つまりですね…と女神は丁寧に教えてくれた。

最初の時からだけど説明する時だけはちゃんとしてくれるんだよな…

女神の話だと、俺は女神の使いという肩書でこの世界にこれたらしい。本来は女神の使いという肩書は女神の敬虔なる信者か女神が愛する者しかなれないらしい。今回の俺は女神が愛する者としてこの世界に転移を果たしたそうだ。

そして今回の女神の足枷というスキルの発現条件だが、【女神の使いが女神に対する反逆等の背信行為を行った者が女神に見捨てられた時】だそうだ。

敬虔な信者はそもそも背信なんてしないし、女神が愛する者に関しては女神が愛してしまってるため見捨てられないそうだ。

だから通常はこんなスキルは発現しないらしい。

でも女神さんは俺のことをこれっぽちも愛していない。そもそも蟻んこと一緒って言われたから愛するとかっていう次元じゃないが…

だから見捨てるとかそういう話ではなく、俺が本当の反逆信を持った瞬間にこのスキルが発動した。

「なのでこの件に関しても私の責任は全くもってありません。」

だそうだ。

気になる女神の足枷のスキル効果だが…女神様にもわからないらしい。

スキルというものは唯一神が作っているらしく、自称上級神のテラですら恐れ多く気軽に聞くことが出来ないそうだ。


「つまりあなたは仕様不明な爆弾を背負ったことになりますね。」


「最悪じゃねぇか!はぁ…もうなんでもいいや…」


女神の対する怒りなどは話を聞いているうちにどうでも良くなってきた。

というか実際あまり話なんて耳に入ってきていない。

なぜなら…


「それよりこの状況をどうにかしないといけないんだけど…どうしたらいいと思いますかね?」


現状進行形でやばい状態なのを途中で思い出して焦ってて仕方がないから。

どうにかしなければいけないが、どうにもなる気がしない。

女神なんて言っても変態の逃げる言い訳に聞こえてしまうのでより状況を悪化させる可能性が高い。

かと言って良い言い訳も思いつかない。

沈黙は愚の骨頂、認めているようなものになってしまう。

正直八方塞がりの状態だ。


「あなたはやはり頭が悪いようですね。簡単な事です。」


どうやら女神様はこの場を解決できるすべを見つけているらしい。

流石は腐っても女神様だ!

俺は期待に胸を膨らませて女神の解決策を聞いた。


「あなたが少女に全裸覆い被さったのは疑いようもない事実、なのでそれを猛省し罪を償いなさい。」


女神はいつも通りの意味不明なことを言ってきた。


「それは何の解決にもなって……いや!それしかない!!」


「え…?わ、わかればいいのです。では私はこれで失礼します。またそのうちお会いしましょう。1日後か10年後かは私の気分次第ですが…それではご武運を。」


そういって女神は消えていったが俺はそれどころではなかったので完璧にスルーし先ほど思いついた内容を整理するべく熟考を開始した。

いい感じの解決策が出たな…

うまくいけばいいが…

いやここは俺の腕、基…トーク力の見せ所だな!

俺はその晩じっくりと作戦を練り明日の尋問官とやらへの対抗策を詰めた。

ご一読ありがとうございます。

本職が忙しく思う様に執筆活動が出来ない今日この頃です…

本当は今回で牢屋から出られたらいいなぁと思っていましたが、叶いませんでした…

次回はもう少し進み具合が良いかと思いますので、お付き合いいただければ幸いです。


※次回は6月9日に更新いたします。



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