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第1話 アピール

好きな女の子を振り向かせたい その為ならなんだってする小林 どうすれば春ちゃんに好きになってもらう? 



「櫻井さん ありがとう助かったよ」


「全然いいよー また、困ってたら言ってね!」


その時の春ちゃんの自然な笑顔に僕は一目惚れだった。 

 


         一年経過

月曜日の最後の授業が終わり、小林は皆が帰ろうとする中、机に両肘をつけて下を向きため息をついていた


‥ あぁーー!! 僕ってこんなに男気ない人だっけ?春ちゃんの事は大好きなのに振られるのが怖すぎて告白することもできないし 一年前から大好きなのは変わらないけど 行動を起こそうと思っても 彼女を目で追ったりするだけだし 僕って‥   小心者なのかなー?  周りの友達に相談するにしても馬鹿にされたら恥ずかしいし あぁーーー‥ ‥


小林は何も出来ない自分に呆れていた。


‥ そうだ!! ‥


下を向いていた小林は急に顔を上げ両目を見開き、一つの策を思いついた


‥ このままじゃ、絶対何も進展しない なら、春ちゃんに僕を好きになってもらおう!!  ‥


小林は自分が考え出した策を再び考えると 顔をもう一度下に下げた


‥ いやいやいや いくらなんでもこれは無謀だし、僕が何も出来ないからって春ちゃんに好きになってもらう?  馬鹿じゃないの?  ‥


小林は自分の考えた馬鹿げた策に呆れ、ため息をついていた


‥ でも、もしももしもだけど この作戦が成功したら

僕はダメージゼロで済むし‥ だけど、男は当たって砕けろとかいうけど 立ち直れない気がするし‥ うーーーーん  ‥


小林は立ち上がり再び顔を上げ、何かを決意したかのように拳を握りしめた


‥ よしっ!! もうこの策でいこう! けど、好きになってもらうにはどうしたらいいの? 僕に好意を抱いてもらうには   アピールか!!  よし明日から春ちゃんにアピールをしていこう     ‥‥‥


小林は何かに気づいたのか両手の掌を机に突き、再び深く項垂れていた


‥ アピールって何!? 何すればいいの? 何をどうアピールするの?  俺もうダメなの? ‥


小林が深く落ち込んでいると 突如 後ろから


「しゅーんちゃーーーん!! 」


背後から急に驚かせてきたのは小林の(友達)である、美山麗太だった 大声の衝撃で小林は驚いた勢いで椅子に思いっきりしりもちをついた


「痛っっった!!  なんだよ美山」


小林は美山のイタズラに若干キレていた


「何してんだよ、帰らないのか?」


「あー‥‥ ちょっと悩んでんの  そんなことよりお前は何してんだよ?」


「何を言ってるんだ、この僕と一緒に帰らないのか?」  


美山は小林と2人で下校するのが当然のように言ってきた


「なんで お前と2人で帰んないといけないんだよ」


小林は立ち上がりカバンに荷物を詰めながら素っ気なく美山はの誘いを否定した


「友達ってのは 登下校を共にするもんだろ?」


小林は美山のしつこさを既に知っていたため、断っても無駄だと思い、美山の誘いを無視する事にしてカバンを担ぎドアを方へ向かった


「それじゃ、またな美山」


小林は何事もなかったのように美山の方を振り向き手を上げた


「おう、じゃーな!」


「って  まてまてまて!! なんで1人で帰るんだよ」


美山は小林が見えなくなった途端、自分の誘いを無かったことににされたのに気づき慌てて小林を追いかけた


「しゅーんちゃーーん 待ってくれよー」  


美山は汗だくになりながらも小林に追いついた


「ハァ‥ ハァ‥ もう‥ 1人で‥ 帰るなんてひどいじゃないか」


美山が追いついた事に気づいた小林は美山にぎりぎり聞こえないように


「なんで、追いついたんだよ」


と、小声で呟いたが 小林の気持ちを知らない美山は先程のことを思い出し


「そーいえば、さっき悩んでるって言ってたけど何に悩んでるの? もしかして女の子? それなら、僕以外に適任はいないよ!!」


美山麗太はモテる その理由は180を超える身長に体は細すぎず太すぎ少し筋肉のついた所謂モデル体型、顔も鼻筋が通っており顔立ちのバランスが凄く良くそれに加えて話上手モテるのは必然といえば必然なのかもしれない… 女子から好かれるポイントを揃えている美山を羨ましがる男子も少なくはない 小林もその男子の一人であった だからこそ 小林は美山に多少の苛立ちを感じていた


… こいつがモテるのはわかるけど、なんか悔しいんだよな しかも女子に人気もあるんだよな なんか秘密があんのかな聞きたいけど 俺がそんなことを聞いたらこいつは絶対嬉しそうな顔をするに違いない

けど、それで春ちゃんと仲良くなれたら最高だし ここは恥の忍んで聞くべきか? …


「そうだよ女の子で困ってんだよ、お前ってさ女子に人気あるじゃん 女子と話すときにに意識してることとかあんのか」  


「なーんだよ! 早く言ってくれればよかったのに 意識してること? そんなの無いない 人気ある?そんなの俺の風貌見ればわかるでしょ!!」


「ハハハ そ そうだよな 悪かったな変なこと聞いて」


小林の表情は一見笑っているように見えるが内心の羞恥心と苛立ちが滲み出ているのがわかる


… あー!! こいつ適任とか言っといて「風貌見ればわかるでしょ」っざっけんな!! もうイラついているのか恥ずかしいのか自分でもわからん あーでもここまで言ったしこうなったらいっその事…


小林は再び歩き出し、後ろに居る美山に


「なぁ 美山 もしももしもの話だぞ好きな女の子ができたとして その子に告白する勇気がなくて でもどうしても諦められなかったらどうする?」


美山は先に歩き出した小林を小走りで追いかけながら


「まぁ 僕がそういう状況になる事はあり得ないけど もしそうなったとしたら死ぬ気でアピールするんじゃない?」


「ふーん それってどうやっするん? 例えば?詳しく?」


前を歩いていた小林は徐々に歩く速度を落とし美山に近付き素っ気ないように伺えるがその言葉からは先程の苛立ちなどの感情は微塵もなく知的好奇心がドバドバ溢れ出ていた


「ん? それはな?」



















女の子にアピールしたことありますか? どうせ相手は見てないって思っても自分の好きになってほしい

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