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へんてこな髪型のお嬢様は普通のお嬢様になります  作者: にいるず


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39/102

39ビアガーデン会場です

 ホテルのビアガーデン会場の受付の前は、にぎわっていました。皆さん考えることが同じなんですね。久しぶりの晴れ間でしかも今日は金曜日ですからね。


 私たちは、鈴木課長があらかじめ電話で予約してくれていたらしく、すぐに席に通されました。なかなか眺めがよさそうなおいいお席の様ですよ。日がのびたので、まだ空全体が明るいです。今日はきれいな夕焼け空が拝めそうですよ。


「柳さん、こっちこっち。青木君も」


 先を歩いていた近藤さんが私と青木さんを呼んでくれます。お~! いいお席ですね。私は一番端っこの席で横に青木さんが座りました。前には近藤さんと桧垣さんです。

 他の人たちもみんな席に座ったようです。ちらりと見ると、鈴木課長はテーブルの真ん中に座らされていて、今日の幹事のようになっていますよ。ありがとうございます。でもその横には、小田係長が座っていますので、大丈夫そうですね。

 

「あらあら、鈴木課長が幹事役になっちゃったわね」


 私の視線に気が付いた近藤さんも、鈴木課長を見て笑っています。係りの人が、テーブルに飲み物のメニュー表と今日のお料理のメニューを持ってきてくれました。私たちは四人で飲み物のメニュー表を覗き込みました。いろいろありますね。何がいいでしょうね。あちらの席では、鈴木課長が、まずビールを人数分注文してくれています。ありがとうございます。今日は、2時間飲み放題と7品のお料理つきのコースだそうです。


「何にする?」


「そうねえ」


 近藤さんと桧垣さんは飲み物のメニュー表に釘付けです。私と青木さんもお料理のメニューを見ました。


「おいしそうですね」


「そうだな。ちゃんとコース料理のようになってる」


 そうしているうちに係りの人たちが、飲み物を運んできました。鈴木課長がみんなの前にビールのジョッキがあるのを確認してから掛け声をかけました。


「皆さん、仕事お疲れさまでした! かんぱ~い」


「「「「かんぱ~い」」」」


 私たちもジョッキを大きく掲げて周りとグラスを合わせました。キンキンに冷えたビールはおいしいですね。


 それからすぐにお料理が運ばれてきました。さすがホテルのビアガーデンです。係りの人が大皿のお料理を一人一人に取り分けてくれます。


「今日はお疲れさまでした」


「ありがとうございます。近藤さんも仕事を手伝っていただいて、本当にありがとうございました」


「いえいえ。大変だったでしょ。今月も柳さんと青木君、検針の手伝いに行ってくれたのよ。もう小田係長ったら喜んじゃって。今まで、検針の手伝い小田係長もやってたでしょ。毎回行くたびに大変だ。大変だって嘆いていたから。小田係長、虫が苦手らしいのよね。だから代わりにやってくれた柳さんたちに感謝していてね。昨日も今日も仕事手伝ってくれたのよ」


「そうなの。じゃあ、小田係長にとって柳さんと青木君は救世主ってところね」


「ほんとね!」


 近藤さんが隣の桧垣さんに説明しています。お酒が入ってきた近藤さんと桧垣さんは、すごく楽しそうにおしゃべりしています。二人は、元を取らなくちゃあねと二杯目のビールを頼んでいました。


「ねえ、今日のお料理おいしいわよね? しかも今日は、係りの人が取り分けてくれてるし」


 近藤さんは桧垣さんに聞いています。


「そうねえ。去年はこうじゃなかったわよね。それにしても今日のお料理ほんとおいしいわ。まるで一流ホテルのディナーみたい」


「そうそう。取り分けてくれる係りの人もすごくてきぱきしているのよ。いつもだったら学生バイトの子じゃない? 今日の人達、まるで一流ホテルで仕事している人達みたい。動きが洗練されているのよ」


「そういわれてみればそうかも。だから余計お料理がおいしく感じるのかしら?」


「確かに~。ねえ青木君もそう思わない? ねえ柳さんもそう思うでしょ?」


 近藤さんは、私と青木さんに聞いてきました。そういわれると、取り分けるときの動きがスムーズですね。いつもは違うのでしょうか? 私はそういうものかと思っていたのですが。なんとなくドキッとしました。まさか。まさかですよね~。 


「そうですね。それにしてもこの前の居酒屋さんで柳さんがとりわけしてくれた時には、びっくりしませんでした?」


 話を振られた青木さんですが、青木さんはあろうことか近藤さんに、この前やってしまった私の失態を話し始めてしまいましたよ。


「あ~。あれね。柳さんがね、みんなにとりわけしてくれたのよ。そういえばあれもすごく手慣れていたわね。それにね、すごく楽しそうだったわよね。鼻歌でも飛び出しそうな勢いじゃあなかった? うっふっふっふ」


 近藤さんは、青木さんに言われて居酒屋さんでの出来事を思い出したようです。どうやらツボにはまったらしく桧垣さんに話しながら、思い出し笑いを始めてしまいました。近藤さんは、お酒が入ると笑い上戸になるようですね。

 近藤さんと桧垣さんは、私の話でさっき自分たちが言っていた話をすっかり忘れてしまったようです。安心しました。ナイスです。青木さん!


 それから近藤さんと桧垣さんは、昔会社であった面白い話を私たちに教えてくれました。それからもお料理が次々に来ました。おいしいですね~。気が付けば空は、すっかり暗くなっていました。吊るされているライトの明かりで、会場はキラキラしています。


「ねえ、このコースにローストビーフなんてあったかしら?」


「ほんと。でもおいしいわ~。このローストビーフ。幸せ~。この値段でこのお料理、今日来てよかったぁ!」


 近藤さんと桧垣さんは目の前のお料理に感動しています。私も食べてみましたが、本当においしいですね。そういえば、このコースっていくらでしたっけ?

 テーブルに立てかけてある先ほどのコースメニューをちらりと見ます。なになに6,000円ですか? 確か近藤さんが割引券持ってましたよね。20%OFFの。4,800円なんですね。


 そういえば私、お財布の中そんなに入っていましたっけ? さすがにカード払いはね。どうしましょう?

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