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第67話『料理人の表と裏』

2度目の城下町です…!

以前と変わらない人集りで目が回りそうです。


「えいっ」


「きゃ!」


セレネさんが私をブレイズさんに押し付けます。


「わ!せ、セレネちゃん?」


「ごめんなさいね〜!

こんなに往来が多いと横並びは迷惑になっちゃうから〜。

(2人の驚く顔可愛いわぁ♡)」


な、なるほど。

セレネさんは私達の後ろへ。

ブレイズさんは私の肩を抱き寄せ、微笑んでくださる。


「必ず、お護り致しますからね。」


「は、はい!」


私、お詫びしたくて荷物持ちとして同行させて頂いているはずなのですが…。


「いつもの場所は中心辺りにありますので少し歩きます。

ちょっとでもご気分が優れないようでしたらご報告を。」


「わかりました。」


少しでもよろけると人にぶつかってしまいそう。

足に力を入れないと…。


「ユムル様、重心を俺に。

後ろにセレネちゃんも居ますから大丈夫。」


「あ、ありがとうございます。」


ぐっと私の肩に回してくださった手に力が篭もります。

少し安心して歩けるようになりました。

ありがたいです。


「…?」


ブレイズさん、

何故かキョロキョロと辺りを見回します。


「「?」」


私とセレネさんが疑問に思っていると


「ブレイズさまぁ!!」


黄色い声が何処からか聞こえます。

間違いなく聞いたことの無い声です。


「げ。」


小さく嫌そうな声を出したブレイズさんは


「ユムル様、失礼致します。」


といきなり私をお姫様抱っこしました!!


「えっ」


声の主さんは良いのでしょうか!


「セレネちゃん、すぐに現地集合ね!」


「はぁい♡」


「せぇ…のっ!!」


一瞬の衝撃。

たったそれだけで目の前には八百屋さんが。


「すみませんユムル様!

本当はゆっくり歩きたかったのですが…。」


「い、いえ。ですが良いのですか?

女性のお声でしたが…」


あ、ブレイズさんのお顔がどよんと暗くなりました。


「城下町に来ると女性が集まってくるんです。

正直いつもの事、というやつで。」


ブレイズさん、お綺麗ですもんね…。

女性の皆様のこと、わかる気がします。


「おや、誰かと思えば高そうな黒いシェフコート…

ブレイズじゃねぇか。」


のそのそという音と共にいらしたのは灰色なカッコイイ狼さんでした。

シトリさんと違って二足歩行です。

ピンと立った大きなお耳が天井の幕に付いて曲がっちゃってます。お身体も大きい…。


「や、ギヴァン。調子はどう?」


「王室御用達のお陰でぼちぼちだな。

…ん?おめぇ1人じゃねぇとは珍しいな。

毎度、知らねぇ女に囲まれてるが。」


「やめてってば。」


はわ…金色のおめめは鋭く、

つい息を飲んでしまいます…。


「しかし女連れたぁ…あれか?番か?」


つが…?


「全く違うから彼女にこれ以上失礼なこと言わないで。

君こそよく喋るじゃないか。」


「はは!悪かったって。

んな怒んなよ。嬢ちゃん、名前は?」


「ゆ、ゆむ」


名前を言おうとしたらブレイズさんの手が目の前に来て思わず黙っちゃいました。


「この子はイヴ。

新しい厨房のメンバーなんだ。」


イヴ…ティリア様みたいです!

少し嬉しい、なんて。


「おめぇさんが答えんなよ。

やけに過保護だな。」


「この子は俺が面倒みろって勅命なの。

そりゃ過保護になるよ。」


嘘は仰ってません。


「ほーん…まぁ良い。

おら、今回は何を選ぶ?」


「そうだなぁ…」


ブレイズさんがお野菜を手に取り、

品定めしているとセレネさんが合流しました。


「ふ〜…やっと来れたわぁ。」


「ぉ?セレネじゃねぇか。

お前までたぁ珍しい。」


セレネさんともお知り合いなのですね!


「ギヴァンさん〜!

私とブレイズちゃんとこの子で買い出しなの〜!」


「へぇ…イヴの嬢ちゃん、愛されてんな。」


「は、はい。凄くありがたいです…。」


「良いかい?イヴちゃん。今回買うものは…」


ブレイズさんが美味しいお野菜の見方を教えて下さいます。

とても勉強になります…!


「なぁセレネ。」


「なぁにギヴァンさん?」


「あの嬢ちゃん訳ありか?」


「どうしてそう思うのかしら〜?」


「あのブレイズが他人の面倒見るなんて思わねぇからだよ。」


「ブレイズちゃん、面倒見良いわよ〜。」


()()ブレイズ=ベルゼブブがなぁ…。

随分と丸くなったもんだ!」


「そっか〜ギヴァンさんは昔のブレイズちゃん知ってる方だったわねぇ〜!」


少し遠くでギヴァンさんとセレネさんが楽しそうにお話していらっしゃいます。


「……俺たち放って楽しそうですねぇ。」


「はい、とても。」


「ただなぁーんか俺の事言われてるみたいで気が気じゃないなぁ。」


「そんなまさか…」


「見つけた!ブレイズさま!!」


「っ!?」


「え?」


ブレイズさんは私に被さるように前に出ました。

私の手を握りつつ。


「や、やぁ…元気そうだね…。」


「んもう!

先程声を掛けたのに居なくなるなんて!」


「そうだっけ…?ご、ごめんね。」


嘘を吐きました。

ブレイズさんの背中で女の人が見えません。

先程のお声が違いますし…お2人でしょうか。


「今日という今日こそお茶に付き合って下さい!!」


「私も!お料理食べてください!」


「俺、仕事中で…その話は前にも丁重にお断りさせてもらったと思うんだけど…」


「おうおうウチの客を困らせんなよ嬢ちゃん達。

俺の客じゃねぇなら散った散った!」


ギヴァンさんの圧が凄く、

女の人達の息を飲む音が聞こえました。


「早く予定を立ててください!

私、いつでも待ってますから!!」


「私も!あの時のご恩を返したいです!」


ご恩?


「いやあれは別に大したことじゃないから恩とか思わなくて良いよ…ほんとに。」


「いいえ、返さなくては気が済みません。

また今度、お会いした時こそ約束を取り付けてくださいね!」


「いや無」


ブレイズさんがお断りする前に女の人2人が走り去っていくのが見えました。


「理…って聞いてないか。はぁ…。

ごめんギヴァン、ありがとう。」


「いつものことだろ?」


お2人が見えなくなった事を確認し、私の隣へ移動なさる。


「すみま…ごめんねイヴちゃん。

怖がらせちゃって。」


「あ、いえお気になさらず…。

ただ御恩と言うのは?」


「変な輩に絡まれていたのを1回助けただけだよ。

ただ本当にそれだけ。」


驕ることなく、さも当然のようにお話出来るブレイズさん。


「かっこいいです。」


「えっ!?」


「えっ?」


ブレイズさんのお顔が赤く…!!

私何か失礼な事を言ってしまいましたかね!?


「あ、いやえっと!!嬉しいです!!

(輩を殺してケルベロスのご飯にしようとか思ってただけであって!やばいちょっとドキってした…

二重の意味で。)」


「あらあらまぁまぁ。可愛い♡」


「あのブレイズが1人の女に…っははは!」


「そこの灰モフ!!笑うな!!」


「セレネも笑ってんだろうが!!」


セレネさんが生暖かい笑顔をブレイズさんに向けています。


「だ、誰か…」



「ブレイズさん、何か仰いました?」


「いや、俺はてっきりイヴちゃんが何か言ったかと…」


数秒、ブレイズさんと目を合わせていると


「誰か…筆を…」


「「筆?」」


すると目の前にピンク髪の赤いベレー帽を被った方が倒れ込みました。背中にはとても大きな白い布地の丸いリュックサックが。


「だ、大丈夫ですか!」


慌てて私が駆け寄るとブレイズさんが手を出し、

私を止めます。


「待ってイヴちゃん!俺が出るから!」


と、私の代わりにその人を起こすと、

大きな丸メガネもかけていらっしゃいました。

その人がブレイズさんに泣きそうな顔を向けます。


「私の大切な筆が取られました…!!」


「ん?あれ!?君…イツァム!?」


「あ!?ぶ、ブレイズ=ベルゼブむぐぐ」


ブレイズさんがお口を手で塞ぎました!


「そ、そう俺だよ!どうしたの一体!」


お口が解放されたイツァムさんは事情をお話して下さる。


「ぷはっ!

私の大切な筆が取られたんです!!

スられたんですよう!!」


ブレイズさんは困った顔で辺りを見回します。


「君の筆は特別製だからなぁ。

何処かで聞いた奴が手を伸ばしたのかも。」


「私、こんな大荷物だから追いかけようにも走れないし皆さんの邪魔になるしで逃がしちゃって…。」


「あらあらイツァムちゃん大丈夫〜?

走ってた人影なんて無かったわねぇ。」


セレネさんがそう言うとイツァムさんはポロポロと涙を零しました。


「兄さんが作ってくれたとっても大事な筆なのに…!」


なんてことでしょう…!

どうにかして取り返さないと!


「ぶ、ブレイズさん、セレネさん!

どうにかして取り返したいのですが…!」


お2人に問いかけると、

優しい笑顔を向けてくださいました。


「御命令とあらばこのブレイズと」


「このセレネが完遂してみせますわ〜!」


「お2人とも…!

ありがとうございます!」


凄く頼もしいです!

ブレイズさんはイツァムさんに立ってと仰い、

セレネさんと目を合わせます。


「シエル君、2人のこと宜しく。」


「はい!お気をつけて!」


いつの間にか笑顔のシエルさんが後ろに!!


「イヴちゃん、絶対にシエル君から離れないでね。

そして目を瞑っていて!」


目、ですか?

私が目を開けていることでお邪魔になるかもしれませんものね。

言われるままに目を閉じると、

シエルさんのお声がすぐ耳元からします。


「では少し耳を塞ぎますね。

失礼致します。」


耳を手で覆われてるだけのはずなのに先程のざわめきが全く聞こえません。

ブレイズさん、何をなさるのでしょう。




「うん、イヴちゃん目を瞑っているわよ〜!

偉い偉い♡」


「おっけ。じゃ、筆を探そう。

彼女から離れすぎないくらいの空からにするよ。」


「はぁ〜い!気をつけてね〜!」


セレネに微笑み、ブレイズは空へ舞う。

見下した先には沢山の人の波。


「こういう時、使い魔が多いと有難いね。

ほら皆!久し振りに働く時間だ!

筆を探すよ!」


指を鳴らした直後、ブレイズの浮いている足元から緑色の魔法陣が光り、伸びた黒い柱から砂のような粒が波のように降りかかる。


「あ、あの〜…

この黒いカーテンみたいなものは一体…?」


「全部虫でブレイズちゃんの使い魔なの〜。

あの子たちがここにいる人達を調べて貴方の筆を持ってるか確認してるのよ〜!」


虫と聞いて背筋がぞわりとしたイツァム。

薄ら見えるブレイズの横には黒い柱から出てきた虫が


“筆を取った奴は名乗り出ろ

今なら殺さない。”


という文字を作り上げていたのを見て尚のこと慄く。


「むし!?

で、でもこんなに目立って…

探してるって分かったらもっと逃げちゃいませんか?」


「わからせているのよ〜!()()ブレイズ=ベルゼブブが探しているって分かったら

命惜しさに普通の子は手放すわ〜。」


「ブレイズも犯人探しってより筆を見つけるのを最優先にしてるって感じだしな。」


ギヴァンの言葉で混乱と羽音に包まれた人混みを見つめる。


「私の為に…」


「!」


空から探していたブレイズが弾かれたように右を向く。


「見つけたみたいだな。

あっちの方から一際目立つ悲鳴が聞こえた。」


「私見てくるわ〜!

ってあらら〜!速すぎるわぁ〜!」



「ふぅん…。

君がイツァムの筆を取った犯人か。」


店と店の隙間にある細い道に降りたブレイズの視線の先には沢山の虫を払い除けようと腕を必死に動かしている男がいた。


「やっぱり悪魔種だったか。

こういう事するからよく他種族に濡れ衣着せられるんだよね。」


男に近づきながら指を鳴らし、群がっていた使い魔を消す。

男は辺りの虫が居なくなったものの、ブレイズを目にして腰を抜かした。


「そういうの本当に困るんだよね。

君の行いのせいで魔王様の評判も落ちちゃうって訳。」


全く力の入らない足先と尻で後退している男をゆっくりと着実にいつもよりも声音を低くし、圧で心を押し潰す。


「ひっ…ほ、ほんものの…

ぶ、ブレイズ=ベルゼブブ…!」


「知ってくれてるんだ、有難いね。

だから逃げたんだろうけど。」


男の背は壁に付き、

その壁を蹴る音で強く怯えさせる。


「君、やってくれたね。

人型だけどイツァムは宮廷画家の竜族だよ。

その子の、しかも特に大切な筆を奪ったなんてお偉いさんに知られたら関係に亀裂が入るだろう。」


「そ、そそそのっ」


「言い訳は結構。

奪った奴が悪魔種じゃなきゃ他種族に貸しを作れたのに。招いた他種族に俺の料理を提供出来たかもしれないのに。」


左足の付け根近くの黒いポーチから

銀のナイフを取ろうとし、やめた。


「魔王様に泥を塗ったお前は王家の銀食器で殺す価値すら無い。実に不敬であり反逆罪だ。」


「ゆ、許してください!!

俺は!!頼まれただけなんです!!」


差し出された白い持ち手の絵筆。

分捕って睨みをきかせた。


「誰に。(どうせまた天使種だろ。)」



「り、リゼット様です!!」



「は?リゼット…リゼット=アザゼル!?

天使種じゃなくて?」


「そうです!!脅されたんです!!

だから…だからゆる」


「す訳ないでしょ。

君はこの子の餌になるっていう罰を受けてもらうから。」


突如男の上に伸びる影。

上を見ると不気味なくらい巨大な蝿が壁に止まっていた。


「あぁ、その子は皮膚を食い千切ったり骨を砕くとかは無いから安心して。」


蝿を残してブレイズは背を向けた。


「長い口で脳を刺して臓物と水分をゆっくり吸い上げて味わう子だから。

餌としてなら無価値な君も価値が出る。」


耳を劈くような悲鳴が響くも、それを塞ぐように再び現れた沢山の小さな黒い羽虫が男の身体にまとわりつき、全身を覆った。


「巨大蝿が肉を食わないだけで羽虫は皮も骨も食うからね。麻酔も無いから食い千切られる痛みを堪能してよね。」


振り返ることも無くツカツカと足音を響かせ街に戻ろうとした直後、


「きゃっ!」


「わっセレネちゃん!?」


走ってきたセレネと衝突し、

咄嗟に腕を掴みセレネを支えたブレイズ。


「ご、ごめん!怪我は無い?!」


「大丈夫よ〜!ありがとう。あら?」


視界には虫の大群が1箇所で蠢いている図が。

とりあえず笑って誤魔化す。


「あー…っははは…はは…えーと…

ユムル様いないよね??」


「ええ居ないけど…これはちょ〜っと

ユムルお嬢様には見せられないわね〜…。」


「うん…。」


「大丈夫〜?」


覗き込むセレネの問に首を横に振った。


「うん。昔とやり方は似てるけど俺自身直接手を出してないからまだマシかな。不思議と彼女には嫌われたくないんだ。

昔の俺を知ったら嫌われちゃう。」


「そんなこと絶対に無いと思うけど〜…。」


「分からないよ。

人間の心変わりなんて…本当に。」


「…」


掛ける言葉を探していたセレネはブレイズの両手をきゅっと握った。


「今のブレイズちゃんがブレイズちゃんで良かったわ〜!この現状は私とブレイズちゃんの秘密ね!」


「うん、ありがとう。

ティリア様にご報告しなきゃいけないことが増えちゃった。」


「あらあらまぁまぁ。

取り敢えずユムル様の元へ戻りましょうか〜。」



「おや、帰ってきましたね。」


シエルさんが私の耳から手を離しました。

いつまで目を閉じてれば良いのでしょう。


「イヴちゃん!イツァム!」


「ただいま〜!」


この声は…


「ブレイズさん!セレネさん!」


「あれイヴちゃんずっと目を閉じてたの!?

もう良いよ!ありがとう!」


「あ、はい!」


目を開けるとブレイズさんの手には白い持ち手に金色の模様が入ったとても綺麗な筆がありました。


「あ!私の筆!」


「はい、取り返してきたよ。」


筆を返すと、イツァムさんは涙を流しました。


「うわ〜ん!!ありがとうございますぅ〜!

ほんっとうに助かりました!!」


「それは良かった。

最近物騒だから気をつけてね。」


頷きながら背負っているリュックへ筆を大切にしまわれました。


「はい!重ね重ねありがとうございます!

魔王様に宜しくお伝えください!

御用の際はいつでもお呼びをと!」


「うん、伝えとくね。」


「ではまた!」


ばいばーいと手を振るブレイズさんと一緒に手を振りました。


「イツァムさんは一体どのような…」


「イツァム殿は宮廷画家です。

あの手でそれはそれはお美しい絵画を生み出すのですよ。」


シエルさんが教えてくださいました。

宮廷画家さん…!凄い方でした…!


「ギヴァン、バタバタしてごめん。

注文は、あれと、これと、それと…」


「おうおう!任せなってんだ!

後で纏めて運んどくぜ!!」


「え!本当?助かるよ。

さぁ、イヴちゃん帰ろうか。」


「は、はい!」


荷物持ちで付いてきましたが結局何もしませんでした。困りました…。



「な〜んか、濃密な時間だったわね〜。」


「うん…ユムル様、数々の無礼を働き申し訳ございませんでした。」


ブレイズさんが頭を下げてしまいました!


「無礼だなんてとんでもないです!

連れて行って下さりありがとうございます。

荷物持ち出来ませんでしたが…」


「貴方様に荷物持ちさせる訳ないでしょう。

荷物は俺とシエル君で持ちますから。」


ブレイズさんに視線を向けられたシエルさんはにっこりと微笑みました。


「はい、何なりと。」


「そんな…」


私の意味がありません…。


「ねぇユムルお嬢様〜?

また皆でお買い物行きません〜?」


また、とセレネさんは仰いました。

再び私もついて行って宜しいのでしょうか。


「よ、宜しいのですか?」


「勿論よ〜!」


「ティリア様の許可が降りれば俺達はどんな事でも付き合いますよ。」


「あ、ありがとうございます!」


凄く嬉しいです。

皆様の負担にはなるべくなりたくないので、沢山の迷惑をかけない範疇でまたお買い物やお料理が出来ると良いな、なんて。



「御命令、ねぇ。

やっぱブレイズがあそこまで面倒を見るのは珍しいってこったな。王族も不思議なモン飼い始めた訳だ。

俺だったから良いが…下手すりゃバレるぜ?

ブレイズよう。」

イツァム、実は性別不明なのです。

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