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全てを受け止めていたら最強になっていた。  作者: 無双五割、最強にかわいい美少女五割の作品
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『とりつく島はない……』


 カゲは何も言ってくれなくなった。


「外すことにする」


 そんなことより、クエストワークで久々の仕事を探しに来た。


「浮気調査とかありますよ」


「ほう、見せてくれ」


 内容は夫の依頼で妻が怪しいだの書かれている。


 夜に決まって外出するので見てこいと。


「受けよう、今の時間帯はどうだ」


「中堅パーティが同行者を探してます、目標は森の蜂蜜探し」


 振り返ってどうするか考える。


 蜜を持つ蜂というのは、守る為に攻撃してくるということだ。


 道中で獣に……なんて有り得る。


「カゲは蜂蜜を食べてみたい」


「にゃー」


 問題が起きなければ、楽に終わるだろう。


「協力しよう、どこに行けばいい?」


 あちらの……と教えられ、二人の女性チームに声を掛ける。



「蜂蜜探しについて行きたい、四人だ」


「どう見ても三人なんですがそれは」


「いや、四人だ」


「まあいいや、ささっと行きましょう」


 ホウセンカを出て草原をフラフラ、険しい森を歩む。


 何も言わないルビーは二人に可愛がられていた。


「綺麗な耳」


「……」


 ホウセンカの人間なのか、二人とも女性的な魅力を振り撒いていた。


「エム」


 カゲがコソコソ耳打ちしてくる。


「なんだ」


「それ以上、あの人を見るな」


「見てない見てない」


 見てるけどな!



「男なのは分かっている、譲渡してあげたい、でも……」


「何が言いたい?」


「エムが他の女に魅了されているという事実は、イライラする」


 ルビーが変なところ触られてないか、確認しているだけなんだが。


「カゲで我慢して欲しい」


「そんな目で見ているとは限らないんだぞ」


「み、見ている! 過去に見てきた男はそんな輩だ!」


 大きな声を出したカゲに、ルビーを囲む女性陣が振り返る。


「ああ、すまない、驚かせたな」



 話を戻してカゲと話を続ける。


「今回はルビーのために見てたぞ」


「カゲのためにカゲを見てくれたりなどは……」


「分かったぞ、羨ましいんだな、ルビーのことが」


 上手い具合に、にゃーにゃー話している姿は俺も羨ましい。


「ち、違う」


「そうなのか」


「そうだ」


 来たことがない森を進むと声に足を止められる。



『止まれ、止まれ』



 ガサガサと草木の影で潜む存在。


『一体、誰の許可を得て通っている、ここは俺達の縄張り』


 右手に剥き出しの刀を持つ蒼い髪の青年が目の前に現れた。


「にゃーー」


 ルビーの存在に気づくと目を細めた。


『……ん? お前は』


 よく見ると青い髪に二つの山が揺れていた。



『にゃー……いや、同族と呼んでやった方が良いか』



 どいつもこいつもモサモサの猫耳を生やしていた。








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