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全てを受け止めていたら最強になっていた。  作者: 無双五割、最強にかわいい美少女五割の作品
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ギルドクエストスタート










『セクハラだよ!? 犯罪なんだよ!?』


 ミストは犯罪学を説きながらカゲの掴む手を離そうとする。


「リュウキは嫌な思いしたもんね?」


「いや、そんなに」


「ミスト、かなしい……」


 うつむき加減のかわい子ちゃんを演じていた。



「それより、ギルドクエストの話をしてくれ」


 カゲから離れて本題を促す。


「最後の目撃情報は向こうの洞窟だって」


 本当に知っているとは思っていなかった。


「洞窟?」


「鉱石取る為に掘ってた穴がドラゴンの住処になったんだよー」


 えっへんと誇らしげに胸を張るミスト。ポヨンと目立つ。



「ということなんだが、協力してくれるか?」


 もちろんですってタンザは言ってくれた。



「カゲは?」


「聞かれるまでもない」


 出発を果たした俺達は街を出て歩みを進めた。



 大人数の探索で必要なのは統率力だ。


 つまり、リーダーが必要になる。


「というわけで、頼んだぞ」


 俺はルビーの肩をポンと叩き、頼むことにした。


「にゃ?」


 草原の風が頬を撫でる。


 もし砂漠だったら、撫でていると認識しないだろう。


「ルビー、お前には才能がある」


「にゃあ?」


「間違いなく、みんなに指示を出せるはずだ」


 ミストがちょっと待てと邪魔をする。


「なんだ?」


「才能がないよ」


「ルビーを悪く言うんじゃない」


「言ってないし、悪いのはリュウキだよ」


 俺に対するミストの対応が辛い。



「タンザはどう思う?」


「何か言いましたか?」


 カゲも知らぬ存ぜぬといった具合。


 味方がいない!


「ルビーは俺の味方だろ!」


「にゃっ」


 味方だと頷いてくれた!


「ねこみみさわらせろ」


 うにゃうにゃ言われた。



「……洞窟といえば、松明が必要じゃないか?」


 気まずい空気を作り替えることにする。


「多分要らないよ」


「どうしてだ?」


「ドラゴンは大きいから洞窟なんて入れないからー、ぶっ壊して住処にする、きっと」


 ミストは倒した経験が豊富らしい。



 途中の森に入って休息する。


 森を迂回して時間をかけるか、森を突破して短縮するか。


 ルビーの独断で突破となった。



「休んだ方が効率的となる場合もある」


 カゲとタンザは正座で火を囲み、ルビーも真似している。


「手を繋ぐ必要あるか?」


 火を後方で見ていると、ミストは俺の隣であぐらを組んで手を握ってきた。


「あるー、おとこ、友達として」


 それだけかと思えば俺の左足を跨いで身を乗り出してくる。


「こっそりチューしようよ、バレないバレない」


 カゲが俺達に気づいていないのは間違いない。


「ダメだ」



「じゃあフィールドソードしてあげないよ、チュ〜」


 ミストは唇をぷっくりさせて近づいてくる。



「いらないぞ、そんなのは」


「そんなこと言わずにー」


 んーと唸りながら近づく唇から逃げる。


「え、エムに何を……!」


 カゲの言葉に気づいたミストがキスを諦めて隣に座り直す。



「やはりミストのことは嫌いだ!」


 俺を抱きしめるとカゲはキッと巨乳を睨んだ。


「エム、行こう?」


 手を引かれて立つ。木陰で話をしたいらしい。




『お手伝いしてあーげないっ!』




 ミストの不満は森にバサバサと返事をさせていた。








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