表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/293

【六階層二区画】池田湖ダンジョン その1

【六階層二区画】 池田湖ダンジョン その1


 池田湖――鹿児島県指宿市(いぶすきし)にある九州最大の湖であり、ほぼ円形のカルデラ湖である。かつては巨大生物が生息していると噂され、ネス湖のネッシーにあやかりイッシーと呼ばれていた。一説には、湖に生息するオオウナギの誤認という説などがあるが、その真相はわからずじまいである。


 そんな池田湖ダンジョンは、ウナギがドロップするダンジョンとして有名である。というのも鹿児島県のウナギの水揚げ量は、日本一。その為か鹿児島県は、指宿市『池田湖ダンジョン』、志布志市『うなぎ駅ダンジョン』、薩摩川内市『川内川ダンジョン』の3か所は、ウナギが入手できるダンジョンとして現在は有名となっている。


 そんな池田湖ダンジョンの7階層に、既に城一たちは到達していた。


「だぁぁぁ、鬱陶しい! くそっ、闘いずれぇぇえ」

「……調、落ち着け」

「そうっスよ。心友。水面歩行が乱れてるっスよ」


 池田湖ダンジョンは、ところどころが、水に通路が沈んでいるダンジョンである。そして、この階層からは、フライング・サンダー・イールというモンスターで、空中にとんでおり、雷撃を飛ばしてくる非常にやっかいなモンスターである。


「ケケケ、まぁ、飛んでるなんて《アンフェア》だよな」


 ()()()()()、あっさりとフライング・サンダー・イールの首を切り落とす光太郎と


「我が道をふさぐなど、不敬だな。あぁぁん」


 剣を自由自在に操り、切り倒していく城一を筆頭に快進撃は止まらない。5階層ボスのギガント・サンダー・イールもあっさりと背開きにしており、ここに来るまで半日もかかっていない。


「……【ショックボム】……」


 源治が水に衝撃波を発生させるアーツを叩き込むと、潜んでいたエンタングル・イールという、細長く5mはあるウナギが飛び出してくるも、その頭にはきっちりと矢が突き刺さり、もはや戦闘というよりは漁業である。


「もう少ししたら休憩をとることを自分は提案するが」

「そうだな。休憩をとるとしよう。この手の特殊フィールドのダンジョンは、こまめな休息が大事だからな」

「ここって錬治がいたら、楽だっただろうな」

「ソウッスね。心友」

「自分もそう思うぞ」


 足場の影響を受けない<ウォーロード>を使える錬治は、このような特殊な地形でも十二分に力を発揮できるので全員が、同意する。しかし、足場が悪くても理不尽な平等をしいる光太郎や、領域を支配する城一など、とんでもスキルのオンパレードの為、この階層レベルなら、全員が苦戦はしない。ただ、少しばかり面倒なだけというのが現状である。


 そんなこんで、十分に休める場所を確保して、小休止をしていると…


「だ、誰かた、たすけて」


 女性らしき叫び声と複数の足音が、城一たちへと近づいてくるのであった。

評価や感想、ご意見など時間がありましたらどうかお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ