【四階層四区画】錬治の悩み
ようやく話が動きます。
【四階層四区域】錬治の悩み
まもなくゴールデンウイークまであとわずかという時期。錬治は悩んでいた。
「どうすっかな?」
「どうしたんスか? 錬治さんが悩んでなんて珍しいスね」
「…なんか失礼なこといってねぇか次郎? まぁ、いいや。いやな俺の愛刀『牡丹』が限界に近いんだよな…【瞬閃・二式】の負荷に耐えきれてないから打ち直してもらおうとは思ってジェノサイドマンティスの鎌を素材にして相談したんだけど、鉱物がいいのがなくて困ってるんだよ」
「渡瀬さんと同じ名前てのは、ややこしいっスけど…そういうことならそれこそ渡瀬さんに聞けばいいんじゃないっスか?」
「なになに?」
「いや、ちょっと鉱物が欲しいんだけどいいのないかな?」
「うーん、この近くなら、いちき串木野市にある『金山蔵ダンジョン』かな? 鉱物系素材とお酒がドロップするダンジョンだよ。15階層ボスでもミスリルとかドロップするよ。さすがに、ヒヒイロカネクラスは無理だろうけどね。けど魔法生物系が多いのが鉱山ダンジョンの特徴で特に岩の巨人のゴーレムとか、あとは…トロールもでるらしいよ」
日本は、この特殊金属とも呼ばれるミスリル、アダマンタイト、オリハルコン、ヒヒロカネが産出するダンジョンもいくつか抱えている。日本以外にも産出される国はあるが一か国で多様な金属が産出されるのは日本だけであり特にヒヒイロカネは日本以外からは産出されない希少金属である。
「ちなみに菱刈鉱山もあるんだけど、あそこは企業管理だから、許可はおりないとおもうんだよね。金山蔵ならもともと観光としても使われてた影響もあって、ドロップ率は鉱山系でも低めなのはあるけどゴールデンウィークに利用するならここかな?」
「てことは、後は面子集めか…」
「…すまないが俺を加えてくれるか?」
「源治?」
「話は聞こえていた…丁度鉱物が俺も必要なんだ」
「おう、なら次郎とぼたんは?」
「おれっちはアルバイトっすラーメン屋とかいろいろと声かけられているっス」
「ごめんね。私はちょっと協会からの協力要請なんだよね。強制ではないけど…」
三級限定である錬治たちは制限として四名以上が必要になる。クラスの中で声をかけた結果、光太郎と美千代が参加することになった。他、全員は既にゴールデンウイークの予定が決まっておりこの四名でいくことになり申請書を提出し無事に許可はとれたが15階層限定とされてしまった。
果たして、錬治たちを待ち受ける『金山蔵ダンジョン』とはいかなるものであろうか…
ご意見・ご感想があればお聞かせください。
わりとダンジョン関係の娯楽があります。また、分りやすく成長が確認できるので日本国内だと積極的に挑んでいる学生は多いです。




