【三階層七区画】藺牟田池ダンジョン その六
今月は毎週日・水曜日の12時(正午)に投稿をいたします。
今回はかなり短いです
【三階層七区画】 藺牟田池ダンジョン その六
第三班の消耗は大きかった。特に錬治は最後の大技でかなり消耗してしまい。MPが残り40となっていた。HPとMPは早い段階でパーセントを表していることを示していることは知られており、50未満になると能力が落ちてしまう。
「まさか本当にユニークと当たるとは…これは我らも楽しみではないか」
普通のキラーマンティスを倒して合流した城一は本当に楽しそうな笑みを浮かべる。
「ヤバかったけどね…」
「そのようだな。錬治がここまで消耗するとは思わなかったぞ」
三班の面々はへたり込んでいた。
「はぁはぁ…とりあえずしばらく休んでから15階層まで目指すよ」
「そうか、では先に行って待っているとしよう」
一班のダンジョン攻略。それは蹂躙である。
「そこと、そこに罠があるな」
城一のスキル《ドミニオン》の有効半径は30m。その範囲内の情報は城一の支配下になる。つまり、その範囲に罠が入ればその場所を把握することも解除することもできる。
「敵がきますね。光太郎さんお願いします」
「ククク、俺様だけに任すとはなんとも《アンフェア》だな」
襲い来るモンスターたちは光太郎への攻撃を誘導されあっさりと迎撃される。《アンフェア》は単純な能力を上げるだけのスキルでありその能力を使いこなす天性ともいえる戦闘センスこそが光太郎の真の力である。
「《アンチェイン》重力が半分にならないなんてことはないんだよ」
充希の《アンチェイン》は単純な使い方は重力操作としての利用。モノを浮かせたり重くしたりと力のベクトルを変化させた使い方は凶悪でしかない。軽く投げても加速させる。佐江の《ネガティブ》が事象を防ぐ盾なら《アンチェイン》はあらゆる事象を貫く鉾ともいえるスキルである。
でたらめばかりのユニークスキルの中でも凶悪なスキルがかみ合い強さという点でいうなら間違いなく同世代では最強の一角であろう。
城一たちは迷うことなく15階層ボス部屋前に7時間程度で到着したのであった。
次回投稿は2月23日 日曜日・正午になります
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