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【一階層二区画】初めてのダンジョンアタックとレベルアップ

ちょっとした解説回です。

あと少し戦闘をします。

 日本ダンジョン戦記 【一階層二区画】初めてのダンジョンアタックとレベルアップ


 ユニークスキルを獲得しました。尾張錬治です。


 校長がキャパオーバーしてましたが探検者協会の人がとりあえずいろいろと段取りを整えてくれるそうで、無事にダンジョンアタックの運びになりました。


 ユニークスキルは不人気とは聞いてはいましたがボッチです。逆に勇者は人気なんですけどね。


 結局、地味な集まりとなったが今回は1レベル上げて終わりのイベント。パーティーを組むと人数で経験値が分配されそのさい確定1割の分配と活躍によって分配される。この時に経験値上昇系はパーティー全体に影響するので勇者が人気なのは理解できる。


 メンバーは、パッファーとタンクなんだが…体格が逆じゃないか? パッファーが大柄の筋肉野郎でタンクが気弱そうな小柄な女子。確かにあぶれるな…


「本日の教導を勤める三等教導官の菅原達也だ。探検者免許限定三級の簡易講習も含めてコレより教導を開始する」


 よろしくお願いします。と挨拶を始める。探検者免許限定三級とは三級迷宮に区分されるダンジョンに単独(ソロ)で潜れる資格となっている。


 もっと詳しく区分するなら以下の通り



 迷宮区分

〇特級 世界十大迷宮とも呼ばれる推定階層が50階(最低でも60階層と予想される)を越える迷宮。

  場所は以下の通り

 ・グランドキャニオン(アメリカ)

 ・マチュ・ピチュ(ペルー)

 ・キリマンジャロ(タンザニア)

 ・サン・ピエトロ大聖堂 (ヴァチカン)

 ・クレムリン (ロシア)

 ・エベレスト(ネパール)

 ・バベルの塔 (イラク)

 ・エアーズロック(オーストラリア)

 ・始皇帝の墓(中国)

 ・出雲大社(日本)


〇一級 階層が31階層以上50階層以下の迷宮。世界推定数1080箇所そのうち日本国が最多の148箇所が確認されている国内最多は京都が7ヶ所。富士山のダンジョンは最大の50階層と思われる。


〇二級 階層が11階層以上30階層以下の迷宮。一般的探検者の収入源。


〇三級 階層が10階層以下の迷宮。一般家庭のガレージ等に出現するため破壊される事がままある。


 迷宮はダンジョンコアと呼ばれる最下層にある。コアを破壊する事でダンジョンは破壊可能。破壊された場合、門が消失し門が出現する前の状態に戻る。

 

 また、ダンジョン内にいる人間も強制的に転移させられる。


 人類の最大到達階層はアメリカの自由の女神ダンジョンの34階となっているが、2年前から更新はされていない。特級、一級は難易度があまりにも高く特に10階層以降からは、一気に危険度がますのが大きな原因だ。


 その為探検者には、日本では探検者免許資格制度があり資格によって様々な制限と恩恵もある。


 ・限定三級

 単独で三級迷宮にのみ潜れる。4人以上のパーティーなら事前申請で審査を通過すれば二級迷宮に潜れる。


 ・非限定三級

 18歳以上でレベル10以上なら講習を受ける事で修得できる。4人以上パーティーなら事前申請なしで二級迷宮に潜れる。3人以下のパーティーでも事前申請で潜れる。


 ・限定二級

 実技と筆記試験あり。(なお、探検者協会より発行の依頼を一定数クリアしている場合免除される)

 単独で二級迷宮まで潜れる。4人以上のパーティーなら事前申請で審査を通過すれば一級迷宮に潜れる。


 ・非限定二級

 各地域の探検者協会長及び幹部職員三人以上の推薦もしくは難易度五以上(十段階評価)の協会依頼を高評価で三つ以上の達成が必要。

 4人以上のパーティーなら事前申請なしで一級迷宮に潜れる。3人以下のパーティーでも事前申請で潜れる。

 4人以上のパーティーなら事前申請で審査を通過すれば特級迷宮に潜れる。


 ・一級

 レベル31以上。非限定二級資格者で探検者協会指定依頼(難易度六以上)を五以上達成した場合、筆記試験を行い合格者には、教養研修を行われる。

 事前申請なしで全ての迷宮に潜れる。


 ・特級

 一級探検者で性格等に問題なしと評価され地域ランキング100位内の人間に与えられる。

 探検者の逮捕や違反行為に対して一定までの処罰なら裁量権が与えられている。


 非限定二級以上なら協会依頼の仕事の場合、交通・宿泊費は支給され、協会依頼でなくとも割引等の優遇措置が受けられる。但し限定二級以上の場合、犯罪行為に対して重い罰則になる。

 これらは2022年より施行された迷宮基本法に記載されている。



 と、まぁ概要はこんな感じである。


 講習は入ってすぐの安全地帯、通称エントランスと呼ばれている場所で聞く。なぜかこの最初のフロアだけはそこまで広くなく中央に奥へと進む階段があるだけという全てのダンジョンの共通した特徴らしい。


「まず、第一に現代社会においてダンジョンとは、切っても切れない関係になっている。将来就職するにしても個人のレベルなどが数値化されているので、大きく作用されるだろう。レベルは10に達するとクラス選択が可能になるが、これは直ぐに決定しなくてもいい。将来につきたい職業に合わせたクラスを選択するといいし就職後に決めても構わない。

 ただ、クラスによってステータスの成長率が変化するという研究結果も出ているため、早い段階で選択してレベル上げに努めることをお勧めするよ。

 それと、探検者を本職としている人は日本だと100万人程度、副業的に潜っている人も含めても一千万人はいかないから、割とすくない。これは、やはり戦闘が苦手な人も少なくないからね。

 けど、10階層くらいでもそれなりの収入になるから、無理をする人は少ないから成人の世界的な平均を見ても30くらいだと覚えておいてくれ。

 ここまでで、疑問に思ったことや気になることはあるかな?」

「あの…スキルや魔法には上限はないんですか?」

「今のところ上限は報告されていないよ。けど、あまり器用貧乏になることは、お勧めしないかな。できればスキル系統に合わせて纏めたほうが便利だしノーマルスキルだと割と簡単に習得できたりするしレアもいくつか、習得条件がわかっているのがあるから調べてみるといい。スーパーレアもいくつかのスキルを成長させると統合されて、それになるという情報もあるからあきらめずに努力することが大切だね」

「なるほど筋肉と一緒で鍛錬は裏切らないということですね」

「うん、そうだね。というか君本当に中学生?」


 教官さん。それは、言わないで上げてください。どうみても筋肉の塊で同じ年とは思えませんが一応、同級生です。


「さてと、ではそろそろ行こうか? 今回はレベルを2になったら終了だ。レベルが上がるとレベルハイと呼ばれる精神状態になる。特に慣れていないと全能感に包まれて無茶をして大けがをしたり最悪死亡するケースがある。それに急な成長で体の感覚が狂ってしまうのでレベルが上がったら引き返して体を休めることを心掛けてくれ」


 今回のメンバーは、スキルが指定したステータスが僅かにアップさせる魔法が使えるようになる《付与魔法》、格闘戦が得意となる《格闘》をもつ金田剛。盾をうまく使えるようになる《盾》、衝撃を弱める《衝撃緩和》、打撃攻撃の威力をわずかに上げる《打撃》とかなりまとまりのよいスキルをもつ十町守里。あとは《チェンジリング》というユニークスキルをもつ俺が貸し出しされている木刀でアタッカーを務める。スキル効果を説明して全員と握手を交わして発動条件を満たしておくことも忘れない。


「十町さんがとりあえず盾で攻撃を受けてみてくれる? 最初にいるのはプヨンといって軟体の子犬みたいなモンスターだから危険度は最低だから…まぁ、外見が愛らしいから戦うのが嫌な人はいるけど」


「おまかせ」


 エントランスを降りた先には…石造りのまさに迷宮だった。ここは三級迷宮だがそれなりに深いので初心者にはもってこいな場所らしい。モンスターの数もそこまで多く現れないという点からも研修センターとして利用されている。


「そろそろ来るよ」


 そう教官がいうと二匹ほどにプヨンが現れた。確かにカワイイフォルムだが割と攻撃的らしく攻撃を受けるべく先頭を歩ていていた十町に対して突進をしていくが…


「豚飯の角度…」


 盾に角度をつけて盾で受けるとプヨンが変な方向に跳ねたと思った瞬間…


「盾は武器…」


 地面に盾で叩きつけるようにプヨンを殴り飛ばすとプヨンが消滅した。


「すごいな、初めてでそんなにできるなんて」


 教官も関心しているが盾とはいったい…


「タンクの基本は受けて攻撃。ブイ」


 可愛らしくブイサインをしてご満悦の十町さんである。が…プヨンはもう一体が十町に突っ込んでいっている。仕方がないか…


「《チェンジリング》!」


 俺はスキルを発動させて、十町と自分の位置を入れ替える。


 これが俺のユニークスキルの効果ではあるが一瞬の浮遊感とともに目の前に迫るプヨン。だが俺は冷静に木刀を突き出しプヨンを貫く。僅かな抵抗があったが巻き藁を突く感触よりも抵抗なく貫いていた。


「おお、今のが君のスキルか凄いね。十町さんは油断しないようにね」

「わかった。尾張くん、サンクス」


 初めての実戦ではあるけど、高揚感もさほどなく俺たちは歩き始めた。危なげなくプヨンを倒し続けた結果…


「フハハハハハ、筋肉が漲るぞ!」


 なぜか最終的な討伐数は金田が一番多かった…解せぬ…

 ちなみに、レベルアップを終えた俺はスキルに《刀》《体術》《気配感知》のスキルが習得されていた。どうやらレベルが2になるとその人の日常的に身に着けていたものが、スキルとして顕現すると説明された。

 

 こうして、長い一日はわりと波乱なく終え、後は、近くのホテルで一泊してから帰宅になるだろう。

剛と守里も割とチートスペックしています。

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[気になる点] 前話でのチェンジリングの効果は、「触れた対象物同士の入れ替え」なのに、 「触れていない対象物同士」の入れ替えが出来るのはおかしいと思う。
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