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【二十一階層六区画】苛烈な戦い! 次郎と調の本気

 次郎と調が突入したのは、悪臭放ち、毒々しい色の沼地だった。


「酷い悪臭っスね」

「はぁ……なんでこんな場所かね」


 何気ない会話をしているが、足の裏に魔力を集中し沼に触れないように足場を作っているあたり流石である。


「なんだ二人かよ……もっと苛烈な戦いをきたいしたのによ」


 毒の沼から浮上してきたのは、右半身に鎧と鉤爪のついた手甲、左半身は半裸で手首には鎖鎌が七本ついていた。そして顔も右半身は普通ではるのだが左は七つの瞳爛れた赤黒い皮膚をしていた。


「オレェは『苛烈』のインテンノっていうだ」


 そういって、鎖鎌を振るうとまるで蛇のような跳ねながら迫る。


「あぶないっスね」


 そう言いつつも半歩横に移動して次郎も調は避ける。


「あー、次郎気が付いたか?」

「うっス、鎌に毒が塗ってあるっスね」

「だな」


 会話をしつつも、ほんの少し体を動かしながら躱す躱す躱す。当たることなく縦横無尽に暴れる鎌も鎖の動きを予知しているかのように二人はよけ続ける。


「やるねェ。ならもっと苛烈にいくぜェ」


 インテンノは距離をつめると爪を振り回すが、次郎が手甲を蹴り上げ、調が、手甲を踏みつけながら側頭部に蹴りを叩き込む。


「今の蹴りは中々いいぞ。人間もっと楽しませろ!」


 出鱈目に暴れるインテンノに対して、冷静にことを進めていく二人。まるで、そう動くことを示し合わせていたかのように、いや、二人で一人で生き物のように事を進めていく、調が膝を蹴り前に倒れそうになったインテンノの顔面に次郎が正拳突きを叩き込んだかとおもったら、その瞬間には調が後頭部に回し蹴りをあてる。


 イラつくように振った鉤爪は、調がいなし投げ飛ばしかと思ったら次郎が鳩尾に肘打ちを叩き込む。


「げぇほっ…人間! 調子になるなよ!」


 やられっぱなしのインテンノは姿を変えて両腕が4つの大蛇の巨人へとなる。


「この姿にさせたことは褒めてやるぞ。人間」


 その巨人を前にしても次郎も調も動じることはない。


「ここに自分たちだけでよかったスね。誰に遠慮することなく全力でいけるっスよ親友」

「最初にあった時から、お前は親友て呼ぶよな」

「そりゃそうっスよ。自分を抑えて窮屈そうとおもったスからね」


 なとなく笑みがこぼれてい来る。


「お前もな……今は仮面を外して」

「誰かのマネすることなく」


 拳と拳をぶつけ合い二人は笑う。


「「自分らしく」」


 二人は駆け出す。


「【カタストロフィ・カラミティ】っス」


 次郎が作り出し虚空に、インタンノが触れると体を喰らう。


「これは混沌の力! 人間が扱えるわけが」


 驚きのあまり動きを止めるインテンノ。それは過ちだった。


「【破・流星脚】」


 高く跳んでいた調がインテンノの顔面を踏み抜く踏み抜く踏み抜く。


 再生しようとお構いなく、爆音と共に蹴り続け、脳天から股間まで踏み切り裂くが調も次郎も止まらない!


「【ナイアーラトテップ】」


 調から立ち上ったオーラが無数の触手へと変わりインテンノの右半身を貪りつくし


「【幽冥主宰大神】」


 次郎が呼び出した、天から伸びた腕が左半身を掴むと天へと還っていった。


 この実力が全力をだした二人であった。

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