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【二十階層十一区画】襲撃スルモノ

 物音が響いた場所に全員が駆け付けた時、二人の男がたっており、その背後には歪な肉の塊が鎮座しており、その近くには聖騎士たちが倒れていた。


「奴らは確か…」

『久しぶりじゃないか』

「断罪のサディスだったな。それと、黒騎士の名を聞いてなかったな」

『彼は【呪剣】のダイン。しゃべれないから私が紹介させてもらうよ』


 人を小ばかのように恭しくお辞儀をしてみせるがその目は明らかに見下していた。


「「コろス。こロス…おままえぇぇらぁをころぉぉぉす」」

『こっちは、そこのお姫さまも知ってるね?』

「まさか、あの時に襲ってきた【美】のビシューか!?」

『治療をしてたのだけどね。この際他の将の力を注ぎこんで一気に決めさせてもらおうとおもってね』


 ニヤリと笑う。


「ダインとかいうのはもらうぜぇ」

「……サディスは……わたしのエモノ……」

「あーしもいくしー」


 錬治がダインに、サディスには美穂と一芽が躍りかかる。


「くらいな!」


 錬治が振り下ろした刀をダインはその勢いを殺すことなく、受け流し大剣を振り下ろす。


「アレは王国聖剣技!?」

『ふふふふ、なぜダインが使えるんだろうね』

「どうせ、ヒルディモアさんのお兄さんの遺体を利用してるんだろーし」

「……ベタ……」

「古典すぎる事は否定できませんわね」

「せこすぎやろ」

「なっ!? それは真か!?」


 その問いかけにサディスはつまらなさそうに


『……まさかあっさり看破されるとはね。君たちのこと舐めすぎてたかな?』

「……ゲス……」

「レミールちゃんの両親の仇だしー。約束してるからぶっ飛ばすしー」


 二人のコンビネーションを受けながら少しイライラしながら攻撃を捌く。


「さてと、残りでこの肉塊を相手にするか」

「はい、城一さん」

「つまらなさそうな相手ではあるがな」


 残りのイレギュラーズ、ヴァルキリーガーデン、勇者チームが戦闘態勢にはいる。


「では、【槍竹磔】」


 ヴァルキリーガーデンの大塚輝美が竹槍を地面から召喚し肉塊を貫く


「面白い技だな。ではオレもやるか【百剣落華】」


 城一が作り出した剣が降り注ぎ触手を地面に縫い付ける。


「ンゴ。たしかに強そうだけど。あのヘビさんと比べたら大したことなさそうンゴ【もうもうさんパーンチ】」

「そうですね。【セイクリッド・スラッシュ】」


 ヴァルキリーガーデンの玄間真白の拳と二階堂鈴蘭の剣から放たれた光が触手を吹き飛ばす。切り落とされた触手は跳ねまわりながら不気味な人型になろうとしたが。


「【ディメンション・プリズン・ボックス】や」


 いち早く、美千代が箱に閉じ込める。


「【デリート】」


 そして、そのまま箱ごと消滅し残骸する残さない。


 それに起こったのか肉塊は美千代に向けて太い触手を伸ばすが……


「人の女に手を出すな……【88口径ガトリング】六門」


 源治が立ちはだかり、超弩級のガトリング砲を召喚すると同時に一斉射撃を開始する。


「ゲンくん(キュン)」

「はぁ……なんかめっちゃラブラブモードでムカついてきたっスよ。なんで八つ当たりっス【カオス・エクスプロージョン】死にさらせぇぇぇっス」

「ハハハハ、大盤振る舞いといこうじゃないか【花札斬切舞・桜嵐】」


 漆黒の弾丸が破裂すると肉塊は消滅していき、銀色の札が肉塊を斬り刻んでいく。


「自分も行くでありますよ【流星散雨】」


 崇高の放った光の矢が染み渡ると爆ぜる。


「陣法【十字火陣】」


 ぼたんが楔を投げ打つと、地面が入れ替わる。地形の召喚。それがぼたんの生み出した新しい戦闘スタイルである。そして十字火陣は四方に現れたマグマの塊がが中央へと向かって発射されるという陣法である。


 肉塊となったビシューには様々な能力が備わっていたし、その肉体の力だけでも国を滅ぼすのもたやすく。その再生能力だけなら上位の存在である邪神十柱に匹敵する。だが、相手が悪すぎた。


「ちっ、錬治に美味しいのもってかれてイラついてんのによ!【炎刃点火・比叡一閃】」


 赤黒く燃える炎を長巻に宿して突進する銀之助。その炎の軌跡が地面をも焦がしながら肉塊を斬りつけると焼き切る。


「【ホーリーキャノン】」

「【金剛針】」


 三河聖の放った閃光と羽柴真誠の放った金属の針が更に肉塊をズタボロにする。


「【超重破斬】」


 さらにダメ押しと小田勇雄が放つ重力の斧で肉塊に埋まった異物が肉塊を内部からズタズタにしていく。


 たぐいまれなる再生力を得たビシューではあるが、行きついた先は、単なる技を受けるサンドバッグとなり果てるのであった。

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