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【十七階層十区画】一芽の新たな力

 こんな馬鹿な……


 この私は『混命』のトマアティが一方的にやられるなんて……


 ありえない……


「かはっ……」


 今の一撃で内臓のいくつかが損傷したか……


 どうなっているのだ。


 空中戦ができるヒュームなどほんの一握りだ。それでも自由自在に戦える者など伝説に登場する程度だ。


「ぼーとしてたらだめだしー」


 なのにこの女は…ぐっ…何度目かわからないが腕がまた折れた。いや、数えるのはバカバカしくなってくる。


 本来、我々には神威によって身を守られている。それにより物理的、魔法的に圧倒的な防御力と神の体で圧倒的な力をふるえる。


 なのに……なぜだ。


――――――――――――――――――――――――――――――――


 トマアティは、圧倒されていた。


 一芽の一撃を防ごうにも、防御はできずにまともに受けてしまう。


「なぜ、なぜだ!」

「だって錬治ッチよりもおそいしー、知ってる? 錬治ッチて雷なみにはやいんだよー」


 そういいながら、トマアティの後頭部を掴んで地面に押し付けるとそのまま50m程、駆け出し放り投げると追撃に蹴りを一発、二発、三発と蹴り続け岩へと激突し、そのままめり込んでいく。


「うーん、もしかして戦闘できない系の人?」

「げほっ……」

「多分テーマータイプ?」


 そういいながらも、打ちのめしていく。


 頭を掴んでからの右膝蹴りからの左飛び膝蹴り、そのまま頭上まで飛び上がり両足を揃えて顔面を踏みつけ、手刀で両手両足切り落とす。


「まだやる?」

「いい加減にしろヒューム!」


 口に宝玉を咥えて、かみ砕くと夥しい数、その108体の魔物があふれ出す。


「これがなーに?」

「フフフフ、これならどうかしら?」


 その魔物が、一塊になり八面六臂の5メートルの巨人が姿を現し、そのままトマアティを掴み丸のみにする。


「どうかしら、私の作品アースラとっても素敵でしょ?」

「もう少し捻りがほしーし」

「ナマイキなのよヒューム!」


 拳が振り下ろされるが、一芽は軽く後ろに10メートルほど跳躍する。


「それじゃーあーしも本気をだすしー」


 一芽は構えて呼吸を整える。トマアティは知らないことがある。


 例えば、一芽のレベルは51であること――


 そして、現在のクラスは


 メイン:神獣闘士

 サブ:エクスプローラー/武侠


 格闘戦の極みといっていいクラス構成


 さらに


 ――疾風の爪が条件を満たしました


   神器・神獣霊器へと進化させますか?


 回答はYES。ここにきての装備の強化まで加わる。


「いくよー【神獣・青龍闘士】」


 竜のような角が生え体を鱗で覆われ、武器は青龍偃月刀にかわる。


「【龍木梅花陣】だよ!」


 梅の香りが薫ると、花びらが緩やかに舞い腕を一つ切り落とす。


「まだまだ行くよ【神獣・鳳凰闘士】」


 今度は炎の翼が生え、赤い鎧を身に纏った姿になり双剣へと武器は変化していた。


「【鳳凰共鳴戟】」


 双剣が宙を舞いまるで歌うように音を奏でると、音が炎へと変わり、トマアティの全身を焼き付ける。


「次は【神獣・白虎闘士】」


 白い虎の毛皮を羽織ったような姿になり、武器は爪へと変わる。


「【白虎刀界】」


 腕を振るうたびに刃が生まれて全身を斬り刻む。


「うーん、意外としぶといな【神獣・玄武闘士】」


 今度は黒い鎧を身に纏い、亀のような盾と蛇腹剣へと武装は変わる。


「【玄武激流鞭】」


 蛇腹剣が、水流へと変化し水流は大蛇となってトマアティを吹き飛ばす。


「このさい全部いくよ! 【神獣・麒麟闘士】」


 今度は武器が鉾へと変わる。


「【断罪神雷】」


 雷の鉾が胴を貫き、たたらを踏む。


「まだまだ【神獣・白面闘士】」


 金色の狐の尾が九本生えると武器は扇子に代わる。


「【陰極崩壊】」


 扇子を一振りすると、黒い檻に閉じ込めるとトマアティの全身が軋み全身がボロボロへとなる。


「これでトドメだよ! 【神獣・北斗闘士】」


 北斗七星が刻まれた大刀を構えた、大熊を思わせる鎧を身に纏った姿へと変わる。


「【七星破軍】」


 七つの光が降り注ぐと、そこに残ったのは八面六臂の残骸から零れ落ちて満身創痍のトマアティが落ちていた。


「ふぅー、そろそろ美穂っちも片付いるかな。まー最速は多分、調ッチかな?」


 そういって、呻いているトマアティの襟首を掴んで引きずって皆の元へと歩いていくのであった。

評価や感想、ご意見など時間がありましたらどうかお願いいたします。


一芽の新形態は全部で七つとなります。


【神獣・青龍闘士】青龍をモチーフ。属性は木。青龍偃月刀をメイン武器に戦うスタイル。攻撃時には梅の香りと花弁が舞い幻惑しその中に潜む刃で相手を斬る。


【神獣・朱雀闘士】朱雀をモチーフ。属性は炎。双剣を操るスタイル。剣を振るうときの音が炎と変わる。


【神獣・白虎闘士】白虎をモチーフ。属性は金。鋼鉄の爪を振るうと、刃が実体化し相手を攻撃する。


【神獣・玄武闘士】玄武をモチーフ。属性は水。蛇腹剣は振るうと水流を生み出し相手を攻撃する。


【神獣・麒麟闘士】麒麟をモチーフ。属性は陽。鉾は雷へと変化して貫通力のある雷になる。光で相手を消滅させることもできる。


【神獣・白面闘士】九尾の狐をモチーフ。属性は陰。相手を重力の渦に閉じ込めるなどができる。


【神獣・北斗闘士】大熊をモチーフ。属性は星。運命を司る能力があるが本人もよく分かっておらず何となく使っている為に真価は不明。


 チート能力がどんどん強化されていく……がんばれ二十二神将(他人事)

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