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【十五階層一区画】流れ着いた先は…

※日本ダンジョン戦記でまちがいありません。

 ~流星~


 シルフィデアという世界があった。


 その世界に夜を切り裂く大きな流星が割れ光の雨が降り注いだ。


 人々はその光に何を思うのか……


 落ちた場所は、もっとも大きな流星が落ちたのはエーゲリエ平原、その流星から別れるようにして小さな流星が落ちたのはシルドフィルの闇森、闘龍の谷、霊峰ディケイス、聖霊樹の森、火喰らい山の5カ所へと散り散りに落ちたのであった。


――霊峰ディケイスの麓


「巫女姫さま!」


 ここは女神シーフィリアを奉じるシーフィリア神殿の信託の間。その部屋に慌てて飛び込んできたのはシーフィリア教聖騎士ジョルジュ・ド・ディエンテ。


「解っておりますジョルジュ。いま神託鏡に女神シーフィリア様のお言葉がでます」


 厳かな雰囲気を漂わせ神の言葉を映し出すとされる鏡の前に凛とした雰囲気で座る真剣な眼差しで巫女姫ルイゼ・ラビーズは鎮座し神の言葉を映し出されるのを待つ。


――ちょー急いで救出にいって! マジ、いって! ヤバいから! 急いで流星が落ち所に……はわああああ、失敗したら怒られる~~!!!


「「…………」」


 凄まじい沈黙。緊急事態という事も忘れてしまい。ルイゼの愛らしい顔が曇る。


「えっと……ちょっシーフィリア様!?」


 立ち上がり鏡を掴んでおもいっきり揺らす。


「姫さま落ち着いてください! えっと…とりあえず、部隊を編成して向かいます。ですが、あの地には……」


 ジョルジュの顔が厳しい顔になる。


「えぇ、解っております。シーフィリア様が封印された神喰らいの魔獣『アイスフェンリル』がいます。もし封印が解けてしまっていたら……」

「はい、それも合わせて確認をしてまいります」

「頼みました聖騎士ジョルジョ・ド・ディエンテ」

「はっ!」


 シーフィリア神殿には慌ただしい空気が漂う。


――霊峰ディケイス中腹・封印の地


「ここは…えっ、銀之助君に、真誠、聖に……舞さんまで!?」


 小田勇雄が気が付いたのは見たことのない白銀の世界。そこに倒れていたのは中学生時代の友人たちであった。


「うぅん…ここは…」

「ふむ…一体なにが、なかなか興味深い事象ではあるな」

「ふみゅう」

「ところで……こちらを見ている犬がいるのだが……」


 全員が体を起こすとそこにいたのは一匹の純白の巨狼


『目を覚ましてみれば、人間どもがいるとは……ちょうどいい目覚めの食事とさせてもらうとしよう』


 嘲笑うように牙をむき見下す。


「八岐大蛇の次は喋る犬か…はぁ…みんないける?」

「余力はそうだな…大きなのはいけないが中規模ならな」

「うーん、わたしはまだまだいけますねぇ~」

「『ヒノカズチ』はいけねぇが榛名ならいけるな」

「私の《アイシクルダイン》とは相性が良さそうだな」


 全員がボロボロの状態ではあるが立ち上がり武器を構える。


『舐めるな! 人間!!!!』

「【氷水牢】」


 水の皮膜がドーム状に形成され氷の巨狼を捕らえる。


『なめるなぁぁぁぁ』


 咆哮を放つと冷気と衝撃波が放出されるのだが……水の皮膜が凍り付くそのまま砕こうとするが砕けるどころかどんどんと氷の層が厚くなっていく。


「ふむ、あまり知性がないらしい。それに冷気と水の相性はやはりいいが」

「相変わらずのオリジナルスペルのキレだな」

「陰陽道と西洋魔術をもとにした魔法構築というのは楽しいぞ銀之助」

「これで終ってくれればよいが……」


 氷の牢獄に閉じこまれる事、数分してようやく砕いて巨狼が姿が現し、その周りの一部が凍り付いていた。


「オノレ、オノレ、アイスフェンリルであるオレを凍りつかせるなどふざけおってぇぇぇぇぇ」

「大声だしたらめっでしょ?」


 一瞬で間合いを詰めながら、優しい口調で語り駆けながら聖は容赦なく顎に右の飛び膝蹴りさらに追撃の左飛び膝蹴りからの両肘を打ち下ろす。


「ひっさーつ【餓狼撃】からの【空転脚】」


 そのまま中空宙返りで顎を蹴飛ばされたアイスフェンリルの自慢の牙が一本折れる。


「ふわーちょっと硬いけどヘビさんほどじゃないよ」

『グオォォォ』


 着地したところに咬みつこうとした瞬間にその口に大剣が放り込まれる。


「やらせない」


 舞はそのまま口から零れ落ちた剣を掴むと。


「【シールドラッシュ】」


 剣で滅多打ちにする。彼女の剣に見えるがその実、盾である。


『なめるなぁぁぁ』

「おめえぇがな炎刃点火【炎蒼榛名】」

 

 苦し紛れに振った前の鋭い爪が舞に触れるよりも早く銀之助が爪を切り落とす、さらに、それに連携して今度は勇雄が飛び掛かり


「【重貪爆撃】」


 緩急ある打撃を頭、右前足、右後ろ脚、さらに尻尾へと叩き込む。


『こんなバカなことが我が【神威】を受けぬなどありえぬ……我は戦神の一部を取り込んだ魔狼ぞ……』

「大口あけるのは感心しないな【雷鳥撃】」


 鳥を模した雷がアイスフェンリルの口内炸裂する。


「ふむ、強度からすると準一級迷宮の最奥のボスクラスか……ならば勝てない道理はないな」



 真誠はそのまま続けて雷の鳥をぶつける。


「よし、いくっよ【グレートマザー・パニッ(聖母のお仕置き)シュ】」


 聖の背後に光の女性の像が現れると聖の動きに合わせておもいっきりアイスフェンリルを往復ビンタを喰らわせる。


「【アクセル・ストライク】」


 剣…ではなく盾の柄を掴むと回転の遠心力を加えながらアイスフェンリルの横っ面をひっぱたく。


『ぐが……剣で殴るだと』

「馬鹿め、これは私の盾だ!」

『そんな盾があるか!!』


 アイスフェンリルは驚愕していた、自分の攻撃が一切通じず、逆に攻撃を受け続ける。本来ならば戦神から奪った神威に恐れを抱きまともに戦えるものなど英雄クラスの実力者のみそれでも恐れを抱くはずなのに、まったく意に介さずに戦い続ける存在に逆に恐怖を覚えさせれている。


「いくよ。必殺【轟転烈刃】」


 勇雄は斧を回転させ斬撃を飛ばす。その刃するどくアイスフェンリルの鋼鉄の硬さを誇る毛皮を斬り裂き、さらに皮膚すらも切り裂く。勇者の呼び名に偽りなしの実力である。


「いくぜ【天火繚乱】」


 炎が舞、刃が光。魔狼、神喰らいの獣と押されられたはずの魔獣アイスフェンリルは突如として現れた僅か5人少年少女に討たれる。聖騎士ジョルジュ・ド・ディエンテが目にしたのは信じられない光景であって。


評価や感想、ご意見など時間がありましたらどうかお願いいたします。


ついに異世界編に突入です。群集劇が加速してしまう……錬治君ごめんよ君の出番しばらくないんだ

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