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【十二階層四区画】知覧特攻平和会館ダンジョン その2

【十二階層四区画】知覧特攻平和会館ダンジョン その2


 五階層ボス部屋――


「これで終わりッス」


 次郎が、ゴブリン突撃隊長の首をナイフに刈り取り終えていた。


「ふぅ、楽勝だったっスね」

「おぅ、そうだなぁ。ところで次郎、今の動き爺の動きのコピーだよな?」

「ち、違うっスよ」

「よし、帰ったら模擬戦だなぁ」

「ぎゃぁぁぁぁぁあ」


 錬治達はあっさりと五階層を突破していた。


「さてと錬治ここからは、参加を頼むぞ」

「もういいのか?」

「あぁ、次郎も我も大体、体を動かせる様になったからな」

「そんじゃ、そろそろ本気でいくかねぇ」

「ぼたんは行けるか?」

「大丈夫ですよ」


 6階層からは現れたレイジングボアだが


「ひゅー……」


 錬治が深く息を吐き息を止める。


「抜刀……」


 地面を滑るように一閃、二閃と閃光が走ったかとおもうと


「こんなところかぁ…」

「うわぁ、威力上がってないッスか? 今の【瞬閃・一式】じゃないっスよね?」

「ただの《抜刀術》だな」

「ふん、何が只の抜刀術だ…それなら一閃だけだろうが…」

「種も仕掛けもあるがぁ…まぁそいつはぁ秘密てことで」

「解析できなかったですよ」


 錬治の鋭さは明らかに増しており、もはや並みのモンスターでは敵にすらならない。それどころか…


「あぁもう、俺っちは戦闘系じゃないッスよ」

「そう言わず、ちゃっちゃっと戦え」

「わかったスよ」


 次郎や城一ですら瞬殺していく


「記録するだけには、いかないでありますね。〈エアロ・バレット〉」


 ぼたんが放った風の弾丸で動きを止めるだけで錬治が処理していく


「やはりこのアイテムは自分と相性がいいですよ」

「5つの属性の弾丸を放つそれだけで破格のアイテムっスね」

「ふむ、ところで錬治。あのご老人の五式を真似れば五式を作れるのではないのか?」

「それは、ヤダ」

「ヤダであります?」

「あぁ、あれは爺の理念だからな」

「どんな理念すか?」

「相手をぶっ殺すまでぶった叩く」

「シンプルというか、なんといえばいいんすかね」

「爺の曰く『一撃必殺てのは理想だが、それにこだわる必要はねぇ。相手をぶったおせば何でもいいんだよ。あとは本人の美意識だけだ』てね。大体、爺から乱取りなんざ暗器なんざ当たり前、打撃もくるわ、途中から乱入もあるわと実戦形式が当たり前だからな」

「うわぁですね」

「テレビで護身術の番組見てた時に爺、鼻で笑ってたな」

「ほう、なぜ?」

「想定が温いて、相手が一対一で格闘術未経験者、非武装の時点でありえないんだと」

「それ見たことありますよ。有名な護身術教室の宣伝番組だったですよ。まぁ確かに子ども騙しとは思ったすね。自分なら防犯ブザー投げて人通りが多い方向に逃げるか、火事だと叫んで逃げるですよ」

「ちなみに、俺、ガキの頃、防犯に煙玉と爆竹渡されて顔面に投げつけろて教わったな」

「へー」

「けど、幼馴染が襲われてさぁ、その時顔面に投げつけて股間蹴りまくって犯人ボコボコにしたら母さんに爺と一緒に怒られた」

「犯人に同情するですね」


 そんな他愛もない会話をしながら10階層ボスのスタンピードバッファローを討伐しドロップ品の牛肉は次郎が美味しく調理して奥へと進むのであった。

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