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実は転生者の子孫でした!  作者: 雨鳥茶奈
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第2話  転生の間~2

 手をかざすと鏡は眩い光を発する。


「うわっ 眩しい」


 思わず目を閉じる。


 しばらくすると光は消え、もとの鏡に戻った。


「測定が終わったみたいですね。そのまま少しお待ちください」


 相変わらずステラは淡々とした口調で語る。


「これまでの転生者の平均の数値はだいたい70~80ptです。それくらいのptがあれば大抵の厄災は鎮めることができる力が得られます」



「頼むっ 平均点はお願いします!!」

 俺は鏡に向かって手をあわせた。



「静かに!! 出ますよ」


 ・・・『月城 奏 20pt』


 そう鏡に映し出された。


「うそ……20って!!」


「ちょっと待ってくださいよっ!! 壊れてるんじゃないですか?」



「おかしいですねぇ、昨日メンテナンスから戻ってきたはずですから…… あなたの年齢のせいかもしれません」


「少し若返らせましょう! ご希望の年齢はございますか?」



「そんなことできるんですか?」



「本当は禁則事項なのですが今回は特別ですよ。このまま転生するとあなたは確実に死んでしまいますから」



「じゃあ18でお願いします!!」



「かしこまりました」


 ステラはコクリと頷くと今までに聞いたことの無いような言語で何かを唱えだす。


「ううぅ、あああああー」


 突然、全身を針で刺されたような激痛が走る。魂だけの状態でも痛みを感じるのだろうか?


 あまりの痛さに床に転がって悶えた。


「終わりましたよ。いかがですか?」


 俺は鏡を覗き込むと驚きのあまり、その場に尻もちをついて叫んでしまった。


「わ、わ、わ、若返ってる!!」



「ではやってみましょう」



「はっ はい!」


 もう一度、鏡に手をかざす。


 ・・・『月城 奏 30pt』

 

 10ptしか増えてない……


「これは困りましたねぇ…… このまま転生させるしかないみたいです。絶対に死にますけど……」


「本当にきちんと手をかざしましたか? 両手を揃えて?」



「かざしましたよ! ちゃんと! えっ! 両手??」



「あっ すみません、片手しかやってなかったです」



「頼みますよぉ~ 片手だけですと身体能力のみの査定で(カルマ)の査定はされないんですから」


 今まで淡々としていた彼女の口調が、はじめて苛立ちを見せる。


「もう一度お願いします。」


 俺は再度、鏡の前に立った。


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