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そのハムスター、享楽家につき ~色々な称号、熨斗付けて返却したいんだけど?~  作者: ウメルヴァ
ハムスターに転生 4章 着地点

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色々と完成だっ〔前編〕

 初代魔王達・・・全部で9人?

 人魔、獣魔、竜魔、鳥魔、蛇魔、妖魔、虫魔、幽魔、魚魔で良いんだよね?忘れてるのは無いよね?


 それで、そんなに格好良いの?

 かあさまが興味を持つ位に?


 ・・・そういえば、かあさまの格好良いの範囲を知らないよ。

 私の戦闘用の服装を見て言ってたよ。


『エロいけど格好良い!ねぇねぇ!セイバー・オブ・デッドリーシンを構えて!・・・うん♪やっぱり格好良い!直ぐ済むからちょっとだけ動かないでね♪』


 って言ってフィギュアを作ってくれたよ。


 最初に作ったオリジナルは玄関ホールの専用ケースの中に並べて飾ってあるんだけど・・・


 私、格好良いのかな?

 獣化したアイシャさんは確かに格好良いよ。

 そんなアイシャさんと並べられると恥ずかしいよ・・・


「どうした?」

「うん、かあさまの格好良いってどこからどこまでなのか分からないよ」

「確かに分からないわねー」

「感覚で決めてるんだろ?」

「私のフィギュアも格好良いって・・・アイシャさんの隣に置かれてるの恥ずかしいよ。アイシャさんの方がずっと格好良いよ」

「そーかなー?私も格好良いと思うよー」

「そうだぞ、ティファのフィギュアは格好良いぞ」

「そうかな?」


 やっぱり格好良いって思えないよ。

 服装とデッドリーシンが無ければ普通の人間だし、魔族の人達みたいに素で格好良い訳じゃないよ。


「もし、シズネが初代達に会って来るなら、ティファのフィギュアは可愛さ目立つだろうな」

「えっ?」

「かもねー、私も聞いた事があるだけだから正確には分からないけどー、可愛い魔王ってユグスちゃん位しか知らないのよねー」


 ・・・初代魔王達は格好良いの?

 私のは他に移されちゃうかも・・・だって、私のだけ雰囲気がきっと違うよ。

 1つだけ浮いてるなら余所にやっちゃうよ。


「何にしてもだ、初代達の姿を拝めるチャンスなんてのは、まず無いからな。それがフィギュアだとしても一見する価値はあるな」

「そうだねー、伝承に尾鰭が付いてるのかも確かめれるねー」

「それとだ、本来の姿を見れたなら推薦も貰えたって事だろうな」

「推薦?」

「あらー?ティファちゃんは聞いてない?シズネちゃんは学校に入学するための推薦を集めてるのよー」


 この世界だと私もまだ学校に行ける年齢なんだっけ?

 かあさまとなら学校に行きたいよ。


 街も大きくなってきたし、お店も増えてきたし、かあさまと街を見て歩いたり美味しいのを食べてみたいよ。


 あっ・・・でも、私の方が年上なんだよ。

 私の方が先に入学しちゃう事になるよ・・・



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



 クフフフフ・・・

 やぁ、今更ながらにとんでもない事に気が付いたシズネちゃんだよ。


 とんでもないってのが何かって?

 それはね・・・

 【物質操作】の【質量増加】で土とか木とか『拒絶の壁』を増やせる事に気が付いたんだよ!


 『拒絶の壁』は要らないのがたくさん有るから増やす必要は無いんだけど、土と木はまだまだ必要だからね。

 【質量増加】で増やすと経費と時間と労力の節約になるんだよ。

 それと、これ以上ステータスが上がらないから一石数鳥ってもんだよ!

 何で今の今まで気が付かなかったんだ?って私を責めたいくらいだよ。


 クッ!

 脳内!貴様に『やーいやーいバーカバーカ』と言われる筋合いは無いわっ!

 大体だ、土と木を何に使うかも分かってないんだろう?

 使用目的も分からないのに、人のミスを責めるってのは最低だぞ!


 何!?

 ・・・何で分かるの!

 確かに、土は盛り土部分を広げるために使うし、増やした木は全部板にするんだけど。

 何で分かるの!


 ・・・うん、他に使い道は無い。

 普通の土だから焼き物なんかにはならないし。

 木工もやってないし、ミランダさんの仕事場は丸太のログハウスにするからね、丸太を大きくしても・・・ログハウスには使えないよなぁ。

 凄い奇妙なログハウスになりそうだもん。

 いや・・・面白いかも知れないけど、修理をする時に【質量増加】を使える人が居ないと出来ないんじゃダメだしね。

 やっぱり板にするしかないな。


 くっそー

 他に使い道が浮かばない!

 脳内に一泡吹かせる事が出来ないって悔しいぞ!

 次は・・・

 次は一泡吹かせてやるからなー!


 ・・・捨て台詞もムカつくー!

『ふふん、ばっちいから泡なんて吹かないよ』

 だって、絶対ドヤ顔で言ってるだろう!


 ・・・だんまりかいっ!

 いっつもいっつも、言いたい事だけ言ってフェードアウトって狡いぞ!

 消し去る前に口でも負けない様になってやるんだから!

 絶対なんだからね!


 ・・・脳内に言い負かされてテンション下がり気味だけど、話の続きをね。


 えーと・・・そう、土なんだけどね。

 盛り土部分を大幅に拡大しようと思うの。

 池を造ろうと思ってさ。


 唐突に何を言い出すんだ?

 っておもっちゃうよね。

 実はね、お風呂場が完成したんだよ。

 そこで使った湯を捨てるだけじゃ勿体ないじゃない?

 だから、池に水を溜める様にして魚とか養殖したらどうかなって思ったんだ。


 まぁ、養殖はやってみないと上手く行くかは未知数だけど、洗い場としても使えるでしょ。

 私のシャベルとかシュヴァツ君の農具とか、飲み水に使える程の綺麗な水でなくても良い物を洗うのに使えるよね。


 え?

 身体を洗ったり、湯垢の浮いた水で造る池なんて汚いんじゃないか?って。

 汚い水だったら私だって造ろうなんて思わなかったよ。

 綺麗なんだよ、一回使用した水なのに汚れてもいないし、何かが浮かんでるなんて事もないんだよね。


 『断崖荘』の湯船って銭湯位の大きさは有るんだよね、10人位はゆったり入れる位に造ったの。

 大きく造ったのは好評だったんだけど、毎日水を換えるのって不経済だからさ何日なら同じ水で入れるレベルかな?って観察してみたんだよね。


 そしたら、1週間経っても水は澄んだままで一切の汚れも無かったの。

 それどころか、ミランダさんの入れた入浴剤で付いた色と香りも消え去ってたんだよ。


 いくらなんでも不思議過ぎるからノスフラト君に聞いてみたの。

『ふむ・・・『拒絶の壁』の浄化作用によるものではないかと推測するのである』

 って事だったんだよ。

 なるほどーって納得しかけたんだけど、浄化なんてレベルじゃないよね?

 巨大な濾過装置を通したみたいに汚れが1日で無くなるって不思議を超えて不気味にすら思えちゃうよ。


 でも、みんなが何も言わないで入ってくれるから、更に1週間様子を観察したんだけど・・・変化無し。

 次の日には綺麗な水になってるの!


 さすがに怖くなったよ。

 2週間も水を換えないでも綺麗って有り得ない。

 驚異とか驚愕とかすっ飛ばして笑うしかなかったよ。


 笑うしかなかったけど、換えた方が良いのかどうかを皆に相談したさ。

 皆が気にしないならそのまんま使うし、換えた方が良いならどれくらいの期間で交換するかを決めたかったからね。


「えー!ずっと換えてなかったのー?ホントにー?」

「『拒絶の壁』の浄化作用で綺麗になってたって言うのか?」

「我輩はそう推測するのである」

「そこまで浄化が強いと悪影響とか有ったりはしないんですか?」


 私も悪影響については心配だな。

 ミランダさん特製の入浴剤って色合いも香りも強いんだけど、1日で消え失せるからね。

 悪影響みたいな事が有っても不思議じゃないよ。


「悪影響はないと思うよー、調べた訳じゃないからー、確かじゃないけどー、蒸留水みたいに不純物がまるで無い水になってると思うよー」

「何でそう思うっすか?」

「私の入浴剤ってねー、濾過装置に1回通した位じゃ色も香りも消え失せたりしないのよー。煮沸して蒸気を集めて水に戻す位の事をしないと無理なのよねー」


 何でかな?

 ミランダさん特製の入浴剤の方が人体に悪影響が有りそうな気がしちゃったんだけど。

 だってさ、濾過装置を通してもダメって・・・濃厚過ぎるでしょ。

 ペンキじゃないんだから、もっと薄くても良いんじゃないかな?


「でもー、1日で浄化されちゃうなら効能が薄いのにしても良さそうねー。今のは3日は効能が持続する仕様なのよー」


 数日は効能が持続する仕様だったんだ。

 それなら濃いのも分かるよ。


「今は竜魔の2人が居るから水汲みは楽だけどー、1人だと大変なのよー」


 なるほどー

 そうそう水汲みに行ってられないから、お風呂は追い焚きして3日は水を換えなかったって事か。

 確かに泉までは距離があるし、吸水石に入る水量も高が知れてるからね。

 しかも吸水石は内部で時間経過するから長期間の保存は出来ないんだよ。

 停滞してる水は腐るんだよ。


 そうなって来ると労力をかえりみず毎日交換するか、数日換えないで入るかになるわけだね。

 ミランダさんは数日換えないで入る方を選んで、入浴剤も数十時間持続する物を開発したって事だね。


 でも『断崖荘』の風呂は、恐怖を覚える位の浄化能力があるから水の交換は不要。

 だから水汲みも身体や髪を洗って流す分を補給する位で充分なんだけど。

 風呂場の奥にある熱水を作る部屋は、かなり広く造ったの。

 浴槽の水を2回入れ換えても余る位に水を貯めれる様になってるんだ。


 最初は数日で換えるつもりだったから、それ位の広さが必要だと思ったからさ。


 で、どうしようかね?

 入れ換えはしないで使い続けるのか、定期的に入れ換えるのか。


「あたしはどっちでも良いっす。特に問題は無さそうですし」

「我輩も皆に一任するのである」

「うーん・・・気分的な問題になるよな」

「そうですね。正直な所、気味が悪いレベルの浄化能力ですし」

「私はたまに交換するのが良いと思うよー。目に見えない何かが有るのかも知れないしー少し怖いからねー」


 なら、定期的に交換って事だね。

 何日置き位で交換しようかね?

 水汲みの労力も考えると、頻繁に交換するのも勿体ないからね。


「10日位で良いんじゃないですか?」

「そうねー私も10日で賛成かなー」

「2人がそう言うなら、あたしも賛成だ」

「ん、じゃ10日で入れ換える様にするね」


 10日置きでも、かなり長い期間になるけどね。

 

 

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