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そのハムスター、享楽家につき ~色々な称号、熨斗付けて返却したいんだけど?~  作者: ウメルヴァ
ハムスターに転生 3章 千客万来

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裏口入学面接?〔中編〕

 えっと、整理しよう。

 まず、私は社会に出てもやっていくだけの能力が有るから学校に通う必要性が無い。

  これは、ミランダさんとアイシャさんも言ってたな。


 次に、私が暴走したら手が付けれない。

 私はちょっとした事でなら暴走なんてしないよ。

 それに私のサイズで暴れたって高が知れてるよね?


 最後に、私が切羽詰まって追い込まれる状況が起こらないか。

 ・・・そんな怖い所なの?

 魔族の学校って世紀末戦士で溢れてるの?

 もしそうなら・・・自信ない。


「可能性は高い確率でありますね、特にシズネさんの姿形で通うなら・・・味方が出来ない可能性すらあるかも知れないですね」


 なっ!

 ぼっちになっちゃうっての?


「金持ち以外にも、ひねくれていたり他人に当たり散らして鬱憤を晴らす奴は居ますから」

「居たね、そうゆう奴に限ってグループのリーダー的な立場だったりするんだよね」


 ダメダメじゃん、学級崩壊どころか学校崩壊してるじゃないか。


「分かりましたか?2人の言葉がシズネを追い詰める輩が居る事を示唆しています」

「それなら人型になれれば良いんでしょ?もう少しで人型になる練習を始めれるスキルを覚えるよ」


 【復元】、後少しだと思うの。

 そしたら念願の人化して服を着れるんだよ。


「人化ですか・・・それは何族ですか?」

「えっ?・・・多分・・・人間?」


 他の種族になった私って想像出来ないの。

 それに慣れ親しんだ姿は前世の私だし。


「人間・・・まぁ人魔の中には人間と変わらない者も居りますし大した問題ではないですね」

「それなら・・・

「その次にどんな衣装で通うのですか?」


 えっ?・・・そうだった、着ている物でグループ分けされるみたいな事を言っていたな。


 私の着る物か・・・自作しようかと思ってるんだけど。

 こっちでは見掛けた事がない様なデザインだから、奇抜な印象を与えるかも知れないな。


「学園長、衣装ならあたしが用意する事もできますけど」

「貴女は家出中ですよね?どうやって用意するのですか?それなりの物を買うにしても金額はかなりのものになりますよ」


 スカージュちゃん、ありがとう。

 気持ちだけ有り難く受け取っておくよ。

 だって、我に秘策有り!

 だもん♪


「ねぇユグスちゃん、着る物が問題なんだよね?」

「そうですね」

「それって私が入学しなくても問題なんだよね?」

「恥ずべき事ですが、その通りです」

「私に問題を解消できるかも知れないアイデアが有るって言ったらどうする?」


 おっ?

 ちょっと動揺してる?

 って事は興味を持ったって事かな。

 シメシメ。


「そ、そんなアイデアが有るのですか?」

「有るよ、聞きたい?」

「聞いてみたいですね。大きな期待は寄せませんが、問題解決の糸口になるやも知れませんので」

「そうだね、期待大ってのもプレッシャーだから、その程度の方が助かるな。実は簡単な事なんだよ、学校側から服装を指定の物以外は着用禁止にしちゃえば良いんだよ。違反する人には罰則を、拒否するなら入学させなきゃ良いんだし」

「それは極端過ぎませんか?それに指定と言ってもどのレベルの物を指定にすれば良いのか判断に困ります」

「作っちゃえば良い、学校オリジナルの服をね。金持ちも納得するデザインにすれば文句も出て来ないんじゃないかな」


 やっぱり無かったんだ、制服。

 無いなら考えが浮かばなくても仕方ないかもね。


「しかし、莫大な予算が必要になりますよ?」

「ユグスちゃん?もしかして、無料配布する気なの?そんなのは馬鹿の極みだよ。もちろん売るんだよ」

「それでは貧困層が購入出来なくなってしまいます」

「んー・・・」


 そこまでは考えて無かったなぁ。

 どうしようかな。

 ・・・

 ・・

 ・

 上の学校は魔王の許可制だって言ってたよね。

 なら。


「魔王に売ればいい、各種族で支給してもらう様にすれば良いんだよ。あっ!でも成長して着れなくなるかも知れないのか・・・そこは各自に買ってもらうってしないと魔王側から苦情殺到しちゃいそうだよね」

「・・・・最初だけ魔王から支給・・・・それ位の予算なら・・・・しかし・・・」


 私の思い付きだから穴だらけだよ。


「着れなくなっても買えない者はどうします?」

「んー・・・1つ聞きたいんだけど」

「何でしょう?」

「生徒がお金を稼ぐのは禁止?」

「そんな事はありませんよ」

「なら、働かせればいい」


 そ、バイトさせて稼がせれば良いんだよ。

 買ってもらおうって考え方をさせなきゃ良いんだよ。


「どこで働かせると言うのですか?それと働いてしまっては学校に通う事が出来なくなります」


 こっちは働くイコール、フルタイムなんだ。

 小刻みの時間制って働き方は無いんだ。

 って事は近隣の街にバイト制を導入してもらう必要もあるのか・・・面倒だな。

 それならいっその事、街を造っちゃうか。


 学校に合わせた街だから規模は大きくなくて良いと思う。

 出店してくれる人がもし居るなら、バイト制の勤務形態を必ず取り入れさせる。

 この辺りは、おっちゃんが乗ってきそうだけど・・・未だに気絶中だからなぁ、後でいいや。


 後は、んー・・・寮みたいのも学校の敷地内に有るんだよね?

 街から通うにはマゾ過ぎるもの。

 毎日標高10キロ地点まで階段の上り下りって何の修行だよ!って感じだからね。

 だからきっと有るはず。

 その寮も街を造っちゃえば必要なくなるね。

 街に住む所を複数造っちゃえばトラブルの回避にもなるかも知れないし、バイトで稼いで住む場所を変えれたりも出来るしね。


 まだまだ穴だらけだけど、こんなもんかな。


「ユグスちゃん、斯く斯く然々をやってみない?」

「「「えっ?」」」


 そりゃビックリするよね、学校崩壊を解消するのに街造りだもんね。

 規格外過ぎるよね。

 我ながら天晴れじゃ!


「街を造ってしまう?・・・・しかし・・・・いや、確かにメリットは・・・・でも予算が・・・・」


「シュヴァツ、シズネさんって・・・

「皆まで言わなくても同感だ」

「うん、でもさ、ホントに学校に行く必要無いよね?」

「ホントにな、これだけの事を考え出せるんだから学校で学ぶ事なんてないな。しかもまだ7歳だって言うんだから・・・」

「えっ?ななさい?・・・シズネは7歳なんか?」

「えっ?あっ!うん、7歳だよ」


 ユグスちゃん?

 素になってる?


「まだまだ先の話なんか?あたいは来年度からかと思っとったよ」

「が、学園長?」

「えっ?・・・あっ!・・・コホン、それで、シズネは街を造れば解消に繋がると思ってるのですか?」

「もちろん!スカージュちゃん、金持ち連中ってさ貧困層と同じ建物で生活するってのについて文句とか言ってなかった?」

「言ってましたよ。毎日の様に言う人も居ましたよ」

「街が有って、住む所を選べたらどうだと思う?」

「それでも文句言う人は頭がおかしいのかも?」

「他にもメリット有るよ、時間制の労働をアルバイトって言うんだけどさ。簡易的に社会を知る事が出来るんだよ」


 お父さんが言ってた、学生の間にバイトは絶対にしろって。

 社会勉強として最適だって。


「確かにそうですね。社会に出て路頭に迷う卒業生も減る事になるでしょう、しかし予算が・・・」


 予算かぁ。

 そこは私には考え付かないかなぁ。


「予算なら獣魔族からも援助するぞ」


 あっ!

 アイシャさんがいつの間にか立ち直ってる。

 再戦の方はするのかな?しないのかな?


「アイシャさん?私にリトライする?」

「・・・しない。あたしの成長速度よりシズネの成長速度の方が早い、追い付ける気がしない」


 ホッと安堵の溜め息が出たぁ。

 喧嘩とか試合とか痛いのはイヤだよ。


「アイシャ、援助をしてくれるのですか?」

「あぁ、あたしもな学校現状ってのは不満だらけなんだ。獣魔族からは富裕層はあまり行かせてないだろ?改善出来る可能性が有るなら乗っかるまでだ」

「人魔族からも援助するのである」

「ノスフラトも?」

「うむ、我輩とアイシャ殿とユグス殿の連名で他の魔王にも要請してみる手も有るのである」

「そうだな、やれる事はやってみるのが一番だからな」

「しかし、竜魔と鳥魔は期待出来ないのである」


 そうなの?

 スカージュちゃんを見たら、小さくなってた・・・文字通り縮小してたよ。


 スカージュちゃんは小さくなれるんだよ。

 小さくなれるから、その日の内に爺様に紹介出来たしね。


「シズネさん、竜魔と鳥魔は気位の高い者が多い種なんです。その上、多種族の為に何かをするのを嫌がる傾向にあるんです」


 シュヴァツ君が苦笑いしながら教えてくれたけど、ホントはスカージュちゃん同様に小さくなりたいんだろうな。

 でもさ、シュヴァツ君もスカージュちゃんもそんな事無いじゃない。

 身内は大事だけど、自分に自信を持ちなよ。

 自分に自信が無い私が言うのも何だけどね。


「そう・・・ですね。長年続いてる悪癖を解消するには、少々の事では無理ですよね。他が驚き目を剥く程の事をしないと駄目ですよね」

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