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そのハムスター、享楽家につき ~色々な称号、熨斗付けて返却したいんだけど?~  作者: ウメルヴァ
ハムスターに転生 2章 下準備

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次の目標は何にしよう?〔前編〕

第2章 下準備 始まりです。

 


 

 なんかさぁ。

 精霊って性格がメチャクチャなんだけど。

 全部が全部じゃないんだけど・・・酷いのは酷いんだよ。

 そいつ等を表現するとヤバい事になるから、あえてどんなだかは言わないけど。

 会話が成立する精霊ってホント少ないのよ。


 しかもね。

 【精霊歓待】で呼び出した精霊は一定時間、返す事は出来ないし、消えたりしないの。

 こんな事で忍耐力を試されると思ってなかった・・・結構キツいよ。


 だからこそ、だからかぁ、って納得したもん。

 極めるのが比較的簡単な印象なのに【自然現象】をカンストした人が居ない理由がね。

 ホント簡単なのよ。

 【自然現象】って位だからさ、装着すると風とか砂・・・ここは砂しかないんだよ・・・とか波の感覚って言うのかな?

 そゆのを感じるのが増すんだよね。

 でね。

 風が吹いてるなぁ。

 砂のツブツブって結構揃ってるんだな。

 おっきい波が来たー

 とか、やってると勝手に熟練度が溜まるの。


 気が付いたら熟練度100になってて【精霊歓待】を使える様になったわけ。

 簡単でしょ?

 でもまぁ、それでサクサク上がるのは100位までみたいなんだけどね。

 その代りなのか。

 【精霊歓待】もね熟練度を上げるにはもってこいなんだよ。

 私は覚えて直ぐに使ったんだけど。

 精霊を呼び出して一定時間経過して帰って行く、それを30回繰り返したら熟練度250になってたんだよ。

 だったの30体で上がるんだよ。

 他のスキルに比べたらずっと簡単だよ。


 でもね、呼ばれて来るのがあれじゃあ・・・

 1体呼んだらイヤになる。

 軽い気持ちで始めるにはヘビーなスキルだよ。

 私?私は目標があるもん。

 熟練度900の【精霊力行使】を獲得するっていうね。

 獲得すれば精霊に頼らなくても自力で飛べる様になると思うんだ。

 え?・・・【精霊使役】を使えば良いんじゃ?って。

 それも有りなんだろうけども、使役って単語がイヤだから使いたくないんだよね。

 だってさぁ、無理矢理やらせるって事でしょう?

 私なら拒否しちゃいそうな事だから使いたくないよ。

 だから自力が良いの。


 んでね、自力で飛べる様になったら家に一直線よ。

 待たせてる人も居るし。

 脇目も余所見も色目も・・・色目は違うか。

 兎にも角にも一直線で直帰よ。


 ところで・・・

 空を飛ぶってどんな感じなのかなぁ。

 自由落下とは違う訳じゃない。

 すっごい楽しみなんだよねぇ。

 あれかな。

 『拒絶の壁』のてっべんに初めて行った時みたいな感動があるかなぁ。

 あれもすごかったもんなぁ。

 ・・・

 ・・

 ・

 ふっ・・・ふふふっ・・・ふははははは。

 やる気が溢れて来たよー

 私はやるよ!

 やってやるよ!



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



 テスッテスッ、こちらシズネ。

 通信状況の確認中。

 こちらは感度良好です。


 ムカッ!脳内!

 お前には聞いてない!

 ちっと黙っててくれないか。


 全く・・・どういう訳か消えないのよ。

 もう、1人じゃないから居なくて良くなったから消去しようとしてるのに・・・消えないのよ!

 イレースからのデスのコンボも、どっかの皇帝にやったらあっさり勝った、みたいにならないし。

 脳内に【穿つ】を使っても・・・あっ!

 イメージよイメージ。

 リアルに使ったら私が死んじゃうから。

 兎に角、消えないのよ!


 またまたムカッ!

 へっへぇーん。

 とかドヤ顔で言ってる気がするっ!

 マジムカつくー

 必ず・・・必ず消去してやる!

 最優先事項だっ!


 でもなぁ・・・

 こんな事を目標にして生きていくのもイヤだよね。

 うん。

 新しい目標を探してるの。

 【穿つ】獲得したでしょう。

 散歩も出来るようになったでしょう。

 【物質操作】が手に入ったから人化の目途も立ったでしょう。


 え?

 ・・・怖くなくなったよ。

 だから、1人で散歩できるんだよ♪

 だってさ【振動感知】で向かって来てる何かが居たら、用意ドンって置き去りにしちゃえば良いんだもん。


 その用意ドンなんだけどね。

 グッと溜めた力を一気に解放するから出来るんじゃないかってアイシャさんが言ってたの。

 私の筋力があって出来る技だろうって。

 実は私って凄い?

 とか、ちょっと思ったけどさぁ。

 他がダメダメじゃない、そんなんが凄い訳がないよ。

 しょせんハムスターって事なんだよ。


 だってさ、多分アイシャさんだって次またやる機会があったら絶対に何かしらの回避する方法をとるはずだもん。

 そしたら私はお手上げだもん。

 毎回通用するような何かがあって強いって言うと思うしさ。

 だからやっぱり私は弱いんだよ。

 でも・・・用意ドンは逃げるには最適な技だから1人散歩できるんだよ♪


 この・・・脳内!

 チキンで何が悪い!

 私は最強なんてものに興味は無いんだよ。

 だから逃げ専で良いの。

 だいたい最強になったら何かあるの。

 あると思えないんだけど。

 それに、そんなん目指してる暇があるなら何か作ってる方が楽しいよ。


「シズネちゃーん、植物を全部出したからお願ーい」

「はーい」


 話はガラッと変わるけど、今日はミランダさんの引っ越しの手伝いをしてるの。


 私の【無限収納】で家ごと移動させるって提案をしたら、即オッケーだったよ。

 【無限収納】便利だよねー

 でもね生物は収納出来ないから、家の中から出してもらってたの。

 それも終わったみたいだから私の出番!


「おぉー一瞬で消えたっ!【無限収納】って凄いわねー」


 えへへ♪

 でしょー♪

 私も重宝してるんだ♪

 ん?・・・あ、あれは・・・

 こっちにも居るのか黒い悪魔めっ!


「シズネちゃん、どうしたのー?」

「ん?ううん、何でもないよ。ちょっと大嫌いな奴を見掛けた気がしてね」

「大嫌いな奴ー?・・・誰も居ないよー」

「気のせいだったみたい」

「そっかー、んじゃ引っ越しの仕上げにー・・・よいしょー」


 看板?

 何て書いてあるんだろ?


『引っ越しました探さないで下さい・・・ウソ♡引っ越し先は近いから自力で探してね』


 微妙に意地が悪い気がするのは私だけだろうか・・・


「さって行こうかー。シズネちゃん、歩く?乗るー?」

「乗るー♪」


 ホントはね歩きたいんだけどね。

 私の歩幅に合わせもらうのって気が引けるのよ。

 だって、私の50歩がミランダさんの1歩だもん。


 走れって?

 イヤよ。

 ノンビリ周りを見たいもん。

 それに乗せてくれるんだし、乗せてもらうもん。

 だってさぁ。

 この森、奇妙キテレツ珍妙怪奇、変な生き物がいっぱい居るんだもん。


 ミランダさんが言うにはね、この森には肉食・雑食なのは極少数で、ほとんどが草食なんだって。

 しかも『樹海』の影響を受けたのが多いから、ここにしか居ない生き物が多いんだって。


「シズネちゃん、そんなに面白いー?」

「うん♪ここは見てるだけで面白いよ。飽きないの」

「そうなのかー、シズネちゃんは人間界側の生き物に似たのを良く知ってるみたいだからー、ここのは珍しいのかもねー」


 へぇって思ったんだけど。

 一つ疑問が・・・


「ねぇねぇ、ハムスターもここの固有種なの?」

「シズネちゃんの事ー?正直な所ねハムスターって生き物を初めて見たし聞いたよー」


 えっ?

 ハムスターってこっちじゃ新種だったの?

 そういえば、あっちでもハムスターって長い間、幻の生き物扱いだったらしいしね。

 死骸はたまに見つかるけど、生きているのを見つけた事が無いって事だったんだって。

 初めて生きているのが発見されたのが西暦1900年前後だったかな?

 あははは、すっごいうろ覚えなんだよねぇ。


 ん?あれ?・・・もしかして


「私、この姿で街とか行かない方が良いのかな?」

「私はこんな小さくて可愛いモフモフは大歓迎だけどねー、人間界の街は行かない方が良いかもねー」


 やっぱりかぁ。

 人化を出来るようになるまで、まだまだ掛かるだろうから暫くはおあずけだね。


「でもねー、魔族界の方は平気かもよー。あっちはいろんな人が居るからねー」


 なんだってぇ!

 魔族・・・好感度凄い上がった!

 魔族とか魔王ってさイメージが良くないじゃん。

 ゲームとかだとさ、倒す相手なわけだしね。

 イメージ悪い方が寛容ってのは思いも寄らなかったよ。


「そうなんだー、行ってみたいなぁ」

「そうねー・・・どっちもー、行くとなると一筋縄じゃ行かないのが難点なのよねー」


 そうか・・・そうだった・・・

 人間界は『樹海』を通らないと行けない。

 魔族界は『拒絶の壁』を登らないと行けない。

 どっちもキツそうだなぁ。


「壁を登っちゃえば後は歩きで行けるんだけどー、登るのがねー」


 ちょっと待ってよ。

 登ったら歩きで街に行けるの?

 ノスフラト君は反対側も絶壁って言ってたけど。

 なんで?


「ん?・・・あー、反対側はね階段が有るのよー。だから徒歩で行けるのー」


 うぅむ。

 また心を読まれたよ。

 私ってそんなに分かりやすいのかなぁ?


 まぁいいかぁ。

 被害が有る訳じゃないしね。


 で、よ。

 反対側には階段があるんだ。

 すっごい段数の階段なんだろうな。

 1日で登れるのかな?

 その階段も見てみたい!

 ここに来て異世界が面白くなってきたよ♪


 あっ!

 造っちゃおうか・・・階段・・・私も。

 反対側まで通じてるトンネルなんかも良いかも。


「アイシャちゃんが魔王のままだったら簡単だったのにねー」


 そう、アイシャさんは魔王を辞めてたんだよね。


 


 ゴォォォォォ


「シズネさーん、前の後書きで厚かましいお願いした作者を黒焦げにしといたっす!」

「え?あ、そうなの?・・・でも何でスカージュちゃんがいるの?」

「え?」

「名前しか出てないスカージュちゃんが本編に出て来るの20話くらい先だよ?」

「マジっすかっ!?あたしの活躍はまだだったっすか!?」

「え?活躍?」

「え?」

「「・・・・・」」 

「はは、はははははは。ノーコメントで」

「ノーコメントってなんすかっ!?してるっすよね?あたし活躍してるっすよねっ!?」

「えー・・・と・・・ノーコメントで」

「う、うわぁぁぁぁぁ!あっ!ティファ!あたし活躍してるよね!?」

「スカージュが活躍?・・・・・頑張れ?」

「うわぁぁぁぁぁ!ティファまでー!」







 

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