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そのハムスター、享楽家につき ~色々な称号、熨斗付けて返却したいんだけど?~  作者: ウメルヴァ
ハムスターに転生 1章 プロローグ

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穴掘り達ハムスター〔前編〕

 ふふんふーんふふんふーん♪

 ふっふーふんふーん♪


 久しぶりに街に来たよ。

 人が多い所ってあんまり好きじゃないよ。

 でも、お店がたくさん並んでる所は、なんか楽しくなっちゃうよ。


 あっ!

 あれは、かあさまが欲しがってた色付のガラス?

 あっちには、幹の曲りくねってる木だ、あれも有ったら欲しいって言ってたよ。

 かあさまが帰って来たら一緒に来よう。

 大はしゃぎしてる、かあさまが見れるかも♪


「ティファちゃーん、置いてっちゃうよー」

「まってー」


 今日はミランダさんと買い物に来たんだったよ。

 ゆっくり見て回るのは、また今度だよ。

 今日の目的は【穴掘り】マテリアルとマテリアルを装着できる装備品とスコップを買う事。

 その為に魔族の街に来たんだよ。

 買いに来たんだけど・・・ちょっと心配な事があるよ。


 手持ちのお金で足りるのか心配。

 私の手持ちって、かあさまと一緒に人間の街に行った時に貰った銀貨100枚しかないよ。

 銀貨100枚ってどれくらいの価値なんだろう?

 そこからして分からないよ。


 それに。

 マテリアルって結構高いんでしょ?

 かあさまは【穴掘り】は捨てスキルだって言ってたけど・・・

 値段はどうなってるんだろう?


 他にもさ、装備品ってのもピンキリだろうけど、高そうだよ。

 ホント買えるのかな?

 もし・・・全部は買えなくてもマテリアルだけは買わないと。

 装備品とスコップは代わりを何とか用意できるけど、マテリアルだけは代わりがないよ。


「は~いティファちゃ~ん、ここがマテリアルを売ってる店だよー」

「・・・雑貨屋?」


 色んな物が売ってるよ。

 薬に調味料に宝石に鉱石に何かの鉱石のインゴットに木の実に乾物まであるよ。


「そうだよー、ここは鉱石なんかの石関係がメインの雑貨屋なのよー。マテリアルも魔族から見たら石になっちゃうのよねー」

「そうなんだ、見た目はカラフルな石だもんね」


 あ・・・マテリアルあったよ。

 うわぁ・・・高いよ?

 

 【炎熱】【氷冷】【風空】【土石】【雷電】銀貨100枚

 【鍛冶】【木工】【皮革】【裁縫】【彫金】【調理】銀貨150枚

 【収納】【音波】【自然現象】【回復】【抗体】【熱感知】銀貨300枚

 【鉱物鑑定】【材木鑑定】【皮革鑑定】【植物鑑定】【生体感知】銀貨400枚

 【魔力操作】【気力操作】【物質操作】銀貨600枚

 【五元素】【治療】【浄化】銀貨800枚

 【再生】【魔術】【重力】【万物鑑定】金貨1枚(銀貨1000枚)

 

 なにこれ?

 私の手持ちじゃ買えないよ?

 ・・・どうしよう。


「ティファちゃんが探してるのはこっちこっちー」


 え?

 あ・・・ワゴンセールみたいなのも有るよ。

 えーっと?


 【剣術】【斧術】【槍術】【弓術】【刀術】【棒術】【拳術】【体術】【操体】【浮遊】【解体】【毒】【麻痺】【耐熱】【耐寒】【硬化】【軟化】【穴掘り】

 あ、あったよ。

 え?・・・銀貨1枚?


「ミランダさん、これって何かの間違い?」

「シズネちゃんを知ってるとー、そう思っちゃうよねー。でもそれが世間の評価ー・・・ってよりも余ってるんだよねー」

「余ってる?・・・こんな凄いのが?」

「買う人が居ないってのもあるけどー、比較的簡単にドロップするマテリアルだからねー」

「そう・・・なんだ・・・カンストすると凄いよ・・・」

「あはははは、カンストなんて普通は出来ないからねー。ティファちゃんはカンスト目指すのー?それとも庭が作れる位でいいのー?」

「目指すはカンストだよ。がんばるよ」


 かあさまみたいに色んなのを作れる様になるにはカンストをしないとダメだよ。

 時間が掛かってもカンストするんだよ。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



 ぐっもーにんぐ異世界!

 今日も元気に生き抜こう!


 私、あの映画は怖くってちゃんと見てないから、うろ覚えなの・・・だから許して。

 しかし、ネタが尽きてきたなぁ。

 挨拶に特徴があるのって意外と少ないのね。

 でも、あと何個か有るから頑張る。


 で、今日は土集めに来てます。

 ミランダさんの部屋は既に出来上がってるの。

 3日間で出来上がったんだよ。

 こつを掴むと結構簡単に造れるんだよね。


 でね、ミランダさんの仕事場を外に造ろうと思ったの。

 数百年、木造の仕事場でやって来てるから、似た環境の方が良いんじゃないかな?って思ったの。

 それで高床で造るとさ。

 外に出て階段を降りて、作業場に入る時に階段を昇るって手間でしょ?

 だったらいっそのこと盛り土部分を広くしちゃう事にしたんだ。


 私の熟練度も上がるし一石二鳥じゃない?

 私って賢いって思ったんだけど・・・


 切ったばかりの木で家を造るのはダメなんだよね?

 生木から水分が飛んで縮んで隙間が出来ちゃうんだっけ?

 時間を掛けて乾燥させた物を建材として使うのが普通なんだよね?


 また失敗しちゃったよ。

 盛り土する場所にあった木は根本を【破砕】で排除して切って山積みにしてあるんだけど、まるっきり乾燥なんてしてない・・・

 どれくらいの期間乾燥させれば良いのかも分かんないしなぁ。


 ぶっとい木の中心まで乾くってなると・・・年単位になったりするの?

 うーん・・・こりゃ試行錯誤しないとダメそうだなぁ。

 完成するまで元の家を作業場にしてもらおうかな?


 ん?

 移築するんだよ?

 【無限収入】を使えば移築は簡単だろうし。

 まんま持って来るならミランダさんの引っ越しも楽になるだろうし。

 これまた一石二鳥だよ。

 ミランダさんが帰って来たら提案してみようっと。

 そのミランダさんは後一ヶ月位は戻って来ないから、それまでに考えを煮詰めておこうっと。


 あぁ。1か月って言うのはね。

 樹海を抜けるのに20日位かかるらしいの。

 そっから街までが2日位なんだって。

 でもね、今回は大口取引になるから王都まで行かないといけないんだって。

 王都ってのは樹海を抜けてから10日位の所にあるから。

 往復で60日以上かかるんだってさぁ。


 フッフッフ。

 既に気が付いてるだろうけど。

 この異世界じゃ一ヶ月は70日なんだってさ。

 それで1年は十ヶ月なんだって。

 だから1年が700日、地球のほぼ倍だね。


 倍って事はさ。

 私、七歳って事だよね。

 いゃー元々若かったけど若返っちゃった。

 なんて喜んでもいらんないんだよ。

 こっちの成人ってのが18歳らしいの。

 その期間ずっと子供でいれるんだけど・・・


 私、親が居ないからさ、働く訳よ。

 でも成人じゃないから軽く見られるの。

 そうゆうのってさ、ムカつくじゃない?

 年齢だけじゃなくって。

 ハムスターってだけで軽く見られそうなのに、プラス年齢も。


 何か手を打たないとダメそうだね。

 いや・・・面倒だから軽く見た奴を片っ端から打ち伸めしてく?

 ・・・却下・・・だね。

 変な異名が付きそうで怖い・・・

 そすっと、やっぱり人化して成人してるって事にするのが良いのかな?

 それも何か癪に障るんだけどね。


 そうだっ!

 ハムスターで有名になっ・・・たらなったでメンドクサそうだね。

 ・・・私に選択の余地はないみたいだね。

 ふぅ・・・

 何か憂鬱だよ。


『ぴんぽんぱんぽーん♪』


 をっ!

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