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6話 【作業厨】の二度目の魔力測定

 本日二本目です!

 頑張りました!

 俺はこの少女――マリーちゃんに一目惚れしてしまったらしい。


 マリーちゃんは席を確認して着席した。


「リック君、で良いですか?これからよろしくお願いします!」


 か、可愛い……!!!!

 なんだろう、マリーちゅあぁぁんの周りだけ空気が違う。

 ふわふわしているというか、和む。


 我ながら、キモいな。


「お、あブロッサさん。よ、よろしくお願いします!」


 まさか、隣の席にマリーちゃんが……

 ここは天国か何かか?


「マリーでいいですよ?それにそんな敬語じゃなくても。クラスメイトですし!」


『クラスメイトですし!』にエコーが掛かって聞こえる。

 俺、こんな思いするの初めて……


「リック、何赤くなってるんだよ!笑える」


「カイル!黙れ!」


 カイル余計なこと言うなよ!

 マリーちゃんに引かれるだろ!


「リック君、暑いんですか?私が魔法で冷やしましょうか?」


「お願いし……」

「リックは主席だし、大丈夫だよ!」


 リックはニヤニヤしている。

 クソ野郎!せっかくマリーちゃんに冷やしてもらえるチャンスだったのに。


「カ・イ・ルく〜ん?ちょ〜っと後で裏に来いよ」


「ごめんごめん。でもお前がマリーのことすk……」


 氷魔法で凍らせてやった。

 無詠唱だからバレない。少し静かにしてて貰おうか。


「リック君は主席でしたか。じゃあ私の魔法なんて必要ないですよね」


 うわぁぁん。カイルの野郎め。本当一生呪う。


〜〜〜〜〜〜


 今日は授業ではなく、魔法の技能を見るらしい。

 元の世界で言うところの体力テストのようなものらしい。


 1種目目、魔砲。

 ルールは簡単。魔法を飛ばした速度を競うだけ。


 よし、行くぞ!


「ファイアボール!」


 瞬間、一キロ先の木が燃えた。


「「「「「「……」」」」」」


 あ、この反応。


 ……遅かったかな?まだまだ鍛錬が足りないか。


「そ、測定不能。信じられない」


 先生が口を開いた。


 え?嘘だろ?

 じゃあ次!



 2種目目、魔法陣展開。


 これはやったことがない。

 魔法陣の展開って、なんだ?


 クラスの人達は、足元を中心に魔法陣を展開している。


 よし、次は俺。


「う〜、うっ!」


「0ですか……さっきのは何だったんだ?」


 当然記録はゼロ。ビリだ。



 他にも幾つか種目があって次は最後の種目。



 最終種目、魔力測定だ。


 俺は前、父さんに負けた。

 今回こそ、抜かす!というかカンストさせて見せる!


「次、リック。このチェッカーに手を触れろ」


 俺はゆっくりと手を触れた。


 バキッ、バキバキっ。バンっ!!!


 測定器は壊れた。

 やってしまった。嫌な予感……


「測定不能、後で校長室へ行くこと」


 的中。


〜〜〜〜〜〜


 ここは校長室。

 俺はあの時を思い出していた。


『ですが、じゃねぇ!すぐに魔流式を用意しろ!それと君は明日から来なくて良い』


『は、はい……』


 父さんが、俺のせいで職員を一人クビにしたあの時。


「リック・グレーティア。これに手を触れてみろ」


 何だろう、この威圧感。

 この人、多分校長だ。

 俺は校長と思われる人の指示に従った。


「【魔力】114514810.364か。へ?」


 一億行った!でもまだこれカンストしないのか。

 あと何気に父さん抜かした。


 あと校長、突然『へ?』なんて拍子抜けした声出してどうしたんだ?


「いくら君があのディークの息子でも、これは……」


 あ、もしかして俺。


 ……低すぎたやつか?


 でも、ディークって父さんの名前だし、父さんハイスペックだし。


「この学校の60期主席、つまり君の父親はこの国の5本の指に入る実力者だ。それを7歳で【魔力】だけとは言え、越すだなんて信じられん!」


 新事実。父さんは相当な実力者だったようだ。

 まあ、想定はしていたがここまでとは。


「ディークから聞いたよ。君は土属性魔法が得意なんだって?そこでお願いがある」


 何だ?嫌な予感(2度目)


「校舎を建て替えては貰えないか?」


 え〜。

 そんなこと言われても……


「やるに決まってるじゃないですか!作業厨舐めんじゃねぇぞ!」


「サギョウチュウ、とは何だか分からないがよろしく頼む」


 こうして俺は、校舎の改築を引き受けた。

 オラ、ワクワクすっぞ!

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