プロローグ
「銀矢、お前もこれやろうぜ」
「なんだそれは?」
「えっ!おまえ知らねぇの今ゲーム界に名を轟かせてる。超ぅ~有名なんだぜ」
さっきからこいつが何を言ってるのかというと、【FIO】とかいうゲームをやろうといっているのだ。
俺は、どんなものなのかわからないものはやらない主義だ。
「どんなものか解らなければ、俺はしないぞ」
「お前がそう言うと思ってさ。このゲームの資料を作成してきたぜ」
「そんなことのためにお前が労働しただと!」
「ちょっとまてよ!つっこむところそこかよ俺でもそれくらいの労働はするさ。後これは、朗報だ」
「朗報?」
「お前の妹もこの【FIO】をしてるぜ」
「あぁ~だからあいつ、朝お前と一緒のこと言ってたのか」
「なんだ、由美ちゃんも同じこと言ってたのか。だったら話が早いお前もやろうぜ。ほれっ」
公四郎からゲームの資料が投げつけられた。
「あぶねぇな。え~と何なに」
『Freedom Individuality Online 通称【FIO】、全てのプレイヤーが自由に、自らのプレイスタイルを決めて遊ぶVRMMOです。
我社が誇る技術により、自律的にう動くAIなどオープンβよりも多彩なスキルや職業、称号が追加されております。皆様方のプレイスタイルは人それぞれ、さぁあなたのあなただけの個性的なキャラを作りこの世界を楽しみましょう!』
ふ~ん聞いた通りの内容だな。
自分自身の体を作り動かすのかこれなら由美がはまるのもわかる気がする。
「これなら俺でもで、できそうだな。」
「おっやる気になってくれたかそうしたら、今から俺のうちに来いよ」
「なんでだよ」
「お前ヘッドギアやその他もろもろの準備するもの持ってないだろ。今家に姉ちゃんが来てるから、設定やなにやらも家でしてしまえばいいとおもってよ」
「なんだ、白音さん帰ってきてるのか」
「そうだぜ前も話したけど、うちの姉ちゃんFIOを造ったゲーム会社に就職していてさ。会社員特典として余ったゲーム機を貰ったんだと、それが3つあってさ1つ余るから銀君にあげなさいって言われたから、今日お前を誘ったんだよ」
「わかった白音さんの言葉に甘えようかな」
「おぉこいこい」
学校から出て30分したところに公四郎の家がある。
「さぁ着いたぜ。おーい姉ちゃーん銀矢連れてきたぜー」
「もー!!そんな大きな声あげなくても聞こえてるつの!」
ゲンコツを思いっきり公四郎の頭に振りぬいた。
「いってーー!なにすんだよ!」
「あんたが大きな声を出すからでしょ。あら、久しぶりね銀君」
「はい、お久しぶりです。白音さん、兄さんは元気ですか?」
「えぇあいつも元気よくこき使ってるわ。あと銀君に会うって言ったら顔青くしてたわよどうしてかしら」
今の会話で辰俊兄さんは、元気だがとても疲れていることが分かった。後で無事だと電話しておこう。なぜ兄さんが顔を青くしたのかというと昔、1000人の暴走族1人で相手取り生きて帰ってきたことから最凶の女と言われた。それからは、白音さんがこの町を離れるまでは夜のうるさい音が無くなったと言う伝説がこの町にはあるからだ。その中でも、兄さんは白音さんの彼氏として彼女のしたことの尻拭い毎回していた記憶がまだ残っているのだろう。
「後で連絡してみます」
「そうしてやんな。それでは、銀君のためにVRの設定をしようと思います。さぁあがってあがって」
「失礼します」
その日は、白音さんの手ほどきのおかげでスムーズに設定が完了した。
明日の休みにFIOのキャラメイクして起動してみますか。
「そうだった兄さんに電話しないと」
電話したらすごく泣いていました。