表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Unknown  作者: きい
3/9

学園長2

二人が去った後、小さな部屋を沈黙が支配していた。


「どうでしたか」

その沈黙を破り、静かに問う。

ガリムの目には深い何かが見え隠れしている。

深すぎて何も見えない。深海のような瞳だ。


「確かに興味深い」

学園長、レイビス・ストレアは答える。


銃弾は、威力減衰させていて、致命傷は得られないものだった。

だからこそ、直撃コースで発砲したのだが。


「あいつ、因果律にまで干渉してたわ」

銃弾は直撃コースだった。

しかし、当たる前にその運命は捻じ曲げられ、よりによって握り締めていた消しゴムに当たって反射するなどという馬鹿げた結果を生み出した。


握り締めていた消しゴムに、だ。


手を傷つけずに一体どうやって消しゴムに当てたかは不明だが、何故このような回りくどい事をする必要があったのか。


最初にやったように、鉄の壁でも出した方が手っ取り早いし、確実だ。


「きっと、縛りが強力すぎるのでしょう」

悲しそうに、ガリムが言う。

「どういう事?」

「今日、彼が強く命じたのは、彼女を消しゴムに擬態させるものだったのです。咄嗟の能力使用時に、それが足を引っ張ったのでは?」

「時間の経った命令がそこまで強く残る事ってあるのかしら?」

「命令の強さと、契約の質によりけりですが、ありえない事ではないかと」

しかし、と言いよどむガリム。



「それじゃあ、彼との契約が長引く程……」

「彼女は自分の首を閉めていく事になるでしょうね」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ