軽音楽部開始・・・?
チャイムが鳴った。今日も学校の最後の授業が終わり、軽音楽部になる予定のメンバーが集まった。
「ちょっと、春村先生の所行かねーか?」
「まだ部員5人揃ってないけど?」
「5人は無理だから死ぬ気で頼む」
「行ってみるか?多分無理だと思うけどな。あの先生頑固だから」
俺たち4人はその事についてしばらく話していたが、結局行く事になった。
とりあえず俺たちは孝則のドラムの上手さには参った。半端じゃなく器用で、両手両足がそれぞれリズムを上手く打っていた。この出来事で俺たちはこの軽音楽部になる予定のメンバーに自信がついた。4人でも充分やれるはずだと。
ガラガラガラ!!
陽介が勢いよく職員室の扉を開けた。
「失礼しまーす!!春村先生いますか!?」
陽介は先頭で職員室向かい、思いっきり叫んだ。
「っんだよ!?うるせーな!」
「おぉう!?」
俺たち4人は春村先生の声に驚き、みんなで少し後ずさりする。
「あの・・・・・・少しいいですか?」
俺が先生に話しかける。俺たちの様子をタナキョーが見ている気がした。
「何?・・・・・ん?部員が揃ったのか?」
「まだ4人しか揃ってないですけど、俺たちは4人でやって行ける様な気がします」
「・・・・・・いや、だめだろ」
「大丈夫だって!何なら俺たちの演奏聞いてよ!」
「ため口聞いてんじゃねぇー!!」
陽介は廊下まで吹き飛ばされた。俺たちは一気に青ざめ、固まった。
「俺は5人って言う条件を出したはずだぜ?」
「・・・・・え〜と、何て言うか。学年全員に声はかけたんですけど」
「それでもだ!そんな気持ちじゃ部活はやってけねぇ」
「俺たちだってやっと4人集めたんだぞー!」
回復した陽介が反論し、また飛ばされた。
「お願いです!部活をやらしてください!」
「だから、駄目だ!そんな事言ってるより、部員を集めてこい!」
「く・・・・っ」
俺たちは悔しさからみんな下を向いた。
「・・・・ちょっと待って!」
廊下から声が聞こえた。聞き覚えのある女子の声だった。
(誰だ・・・・?)
振り向くと、そこには同じクラスの柳川沙雪がいた。沙雪はズカズカと職員室に入って行った。
「何だ?何だ?アイツ」
陽介が小さく呟いている。
沙雪は先生の前に立った。すごい身長差だった。
「私が軽音楽部に入ります!」
「!?」
俺たち4人は当然驚いた。驚いて声もでない程だった。先生も目を丸くしている。
「私で丁度5人。これでいいですよね」
「あ、ああ。別にいいけど・・・・・」
「練習場所と顧問はどうすればいいですか?」
「え、え〜と、とりあえず音楽室の隣の準備室使っていいよ。あと、顧問はちょっと待って」
「分かりました!」
沙雪は勝手に話を進めていた。そして、ふいにこっちを振り向いた。
「という事ですので!」
「・・・・・・」
言葉が出ない・・・。あまりの出来事に言葉が出ない。
「・・・・待てよ!俺らは女子を入れるつもりはねえぞ!」
陽介が沈黙を破り、沙雪に反論した。
「大丈夫よ!私はマネージャーって事で所属するから」
「・・・・・・あ、そう?」
「じゃあ、今日から活動しよ!音楽室の隣でやっていいって言うから」
こうして、女子が入ってしまったが、軽音楽部は晴れて活動を開始したのだ。
(これで大丈夫なのか・・・・?)