曲の完成
学校で俺は陽介の元へと向かった。
「出来たぞぉぉぉぉぉおおおおお!!」
「うお!?元気だな」
俺は陽介の机に紙を叩き付けた。
「どうだ!?」
「な、な、何だ?英語で書いてある・・・・」
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タイトル:未定
And someone is born somewhere now.
I was frightened to my inside.
I'm a couard. I can't protect nobady.
I was afraid. I just fool.
But, I have my song.
This is my life ....
This is my boring and exciting life.
This is my life ....
All right? I want to say.
「This is all mine!」
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「どう?どう?」
「ああ・・・、いいんじゃない?」
陽介は細く開いた目でこちらを見ている。
「え〜と、何かリアクションが薄いな・・・」
陽介はもう一度歌詞が書いてある紙を見直した。
「・・・・This is my life 連呼してるな」
「ああ、そこサビね」
「この歌詞くさくて恥ずかしいから啓人がボーカルね」
「何でくさいんだよ〜」
俺たちはこの紙を持って岡田の元へと向い、紙を見せてみた。
「コレが啓人君書いた歌詞?」
「・・・・うん」
やはり岡田はローボイスで話し始めた。
「・・・・・・」
岡田はかなり紙を見つめていた。こっちはかなり緊張した。
「・・・いいよ!コレ。すごくいい」
岡田の声がいきなり明るくなった。
「ええ!?そ、そう?」
「うん。何と言うか・・・奥がある!早く曲が聞きたいよ」
俺は陽介の方を見て嫌味ったらしく笑った。
「・・・・・何だよ!?それぞれの好みがあるんだよ!」
陽介が強がっているのが分かった。
そしてしばらくして岡田が口を開いた。
「でも歌詞がくさくて恥ずかしいから啓人君がボーカルやってね」
俺と陽介は同時にコケた。
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学校が終わり、俺らは3人揃って真っ直ぐプレハブへと向かった。
「とりあえず、二階行って曲の練習しよう」
「ああ、啓人のギター、まだ聞いてないしな」
俺は二階のスタジオに行って、ギターを構えた。二人は俺の前に座っていたからかなり緊張した。
「ギター、一本でやんのどんだけ恥ずかしいか分かってんのか?」
「いや。歌詞も恥ずかしいから大丈夫だよ」
「くっ・・・・・」
言い返す言葉も見つからず俺は早速始めた。
始めの1小節はアルペジオから入り、間奏はコードで盛り上げる。
Aメロに入るとブリッジミュートで、曲に走り抜けるような爽快感を持たせた。
サビは単調なリズムでコードを鳴らし続けたが、サビの部分はベースやドラムが入ってくる事によって臨機応変。
とりあえず俺は1番を終えた。そして二人を感想を求めるような目で見つめた。
「やべ〜、いいかも!」
「うん!やっぱり奥が深かったよ」
と、好評価だったので良かった。
「これ、結構練習したら本当にいい曲になるよ」
「じゃあ、明日からこの曲の練習と部員集めだ!!」
陽介のこの言葉で今日は解散する事になった。
(俺、センスあるかも!)