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異世界移住始めました

この物語は獣医である主人公がある日突然異世界移住することになってしまい

自分の知らない世界で様々な事に巻き込まれながら生きていくお話。


 

???「………ねぇ起きてよ………ねぇって ばぁ………やまとさん!」


どこからか聞こえてくる聞き慣れない声で名前を呼ばれている。

(俺のことを名前で呼ぶやつなんて………あまり居ないはずだが………)


やまと「…………んん……う〜ん……ん?あれ?俺寝てたのか………?」 


聞き慣れない声に呼ばれて目が覚める。


やまと「ふわぁ〜よく寝た〜………っん??……え?ここは………どこだ?」


寝起きで背筋をぐーっと伸ばし辺りを見回して今の状況をどうにか整理しようとしてみる。

どうやら小高い丘の上に居るようで上半身だけを起こしてグルっと周りを見回してみるとそこには広大な森が広がっていた。

遠くの方には中世の城のような物がいくつも見える。城の上には鳥のようなものが飛んでいるのも見える。


やまと「広い森だなー、どこまで広がっているんだこりゃ……ってか俺は確か………人類未未踏の地で生体調査の名目で入って…紫に光る小さなカブトムシのような虫を見つけて…それを追いかけてたら…岩に躓いて……いてて……それ以上は覚えてないな」


自分の体に目をやると、手のひらや肘など数カ所擦りむいているところがあるようだ。


???「……ませぇーん……すみま……すみませぇーん?聞こえてますかー??」


やまと「なんだ?どこからか声が聞こえる」


声の主を探して辺りを見回してみるが誰もいないようだ。


???「ここですよー!ここー!上、上ー」


頭の上から聞こえてきた声の聞こえるほうへ視線をむけるとそこには見たこともない生物が頭の上に乗りながらこっちに話しかけている


やまと「うわぁ、なに?君が喋ってるのか?え?トカゲ?イグアナ?」


やまとの頭の上に居たのは大きさが50〜60センチ程だでトカゲやイグアナといった爬虫類のソレに近いが、よくよく見てみると皮膚は硬そうで細やかな薄水色で鱗状のものが幾重にも重なり合い全身を覆っているようだ

更に背中には小さな羽根のようなものまで確認できる


やまと「えーっと………ごめんなさい……君は?ナニ?ナニモノ?コトバ?話せるの?」


状況が飲み込めずに慌てるやまと。

知らない場所、知らない生き物、何が何やら理解が追いつかない。


???「来る前にも自己紹介したのに、まぁあの状況じゃぁ覚えてないのは無理もないか、それでは改めまして」


見たこのとのないソレはマイペースに話を続ける


フィア「コホンッ。僕の名前はフィア!種族はドラゴン!以上!」


やまと「ドラゴ……ン?ドラゴンってあの空想の?空飛ぶ?龍?」


フィア「そうそう。やまとさんの世界ではその扱いになってるね、しかも話せるんだよー!凄いだろう!」


フィアは得意げに前足を組んで胸を張る。


やまと「……よく寝たつもりがまだ夢の中に居るのか…さぁ次こそ本当に目が覚めますように……」


やまとが再び横になろうとするとドラゴンのフィアが頭からフワッと空に飛び上がる

と小さな前足でやまとの襟元を掴んで起こそうとする


フィア「ちょっとちょっと、夢じゃないですよ!何度寝ても今のこれが貴方の現実です!受け入れてください!」


やまと「いや現実なわけがない、ドラゴンがいて?話をして?小高い丘の上で目が覚めて?これが夢じゃなかったらなんだって言うんだ」


フィア「受け入れてください!あなたは今僕たちの世界に居るんです!今!ここが!やまとさんにとっての現実なんですよ」


フィアは横になろうとするとやまとをなんとか起こそうと小さな羽根を必死に羽ばたかせている。


やまと「んー………よしっわかった!一旦受け入れよう!ドラゴンも!話をするのも!小高い丘で目が覚めたことも!これまでの事を考えたって仕方ない。これからの事を考えることにしよう!」


フィア「単純で助かりますー………では納得していただいたところでこの世界についてのご説明をさせて頂きます」


フィアは掴んでいた襟元を離し、やまとの顔の前あたりで小さな翼を羽ばたかせながら話を始める


フィア「まずこの国の生き物は僕らのようなドラゴンを始め話をすることが出来る生き物が沢山いるんだ、やまとさんの世界では信じられないような生き物も沢山いるのでお楽しみに!今僕たちが居るのはクレナ王国!広大な自然に囲まれた僕の故郷、ここでは僕たちドラゴンとやまとさんと同じ人間が共存しているよ!ドラゴンにはドラゴン、人間には人間の役割がちゃんとあってお互いが支え合い生活しているんだ」


やまと「へぇー、ドラゴンが居ること、話せることは当然驚きとして人間と共存してる事も驚きだな、俺等の世界では龍、ドラゴンは神の使いだったり人間が崇めるものの対象とされているからな」


フィア「知ってるよーやまとさんの世界のことは勉強したからね!じゃぁやまとさんは僕を崇めないとね」


やまと「んー……フィア君だっけ?なんかちっさくて威厳も感じないから崇めるまではね……確かにこうやって普通に話をできてることは凄いけどな」


フィア「まぁ僕のことは後々崇めてもらうとして……とりあえずクレナ王国の街へご招待しましょうか」


やまと「そうだなずっとここにいても仕方ない、頭を使ったらちょうど腹も減ってきたことだし何かうまいものでも食わせてもらおうかな」


フィア「まずはこの丘を下って森を抜けよう、そうするとクレナの城下町が見えてくるからそこで食事に

しよう!」


やまととフィアは丘を後にして街へ向かう事に。

やまとは立ち上がりズボンや服についた土埃をパンパンと、手で払うと靴紐を結びなおし立ち上がり両手を大きく空へと伸ばした。


やまと「ん〜!!さぁフィア!行こうか」


フィア「はい、ご案内しますね、こちらです」


小高い丘を下り木々が生い茂る森の中をフィアの後について歩みを進めるやまと


やまと「なぁフィア、これなんだ?」                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        


物珍しそうに木の実を手に取る。

その形はパイナップルのようだが大きさは2cmほどで真っ黒な色をしている


フィア「あーそれは……お腹が減っても食べないでくださいね、燻木(くんもく)の実っていいます、試しにその辺の岩に向かって投げてみて下さい」


やまとは言われたとおりに燻木の実を岩に向かって投げてみた

岩にぶつかった実は弾けて、中から煙が立ち上った。


やまと「うわっなんだこれ、投げつけると煙が出るのか!凄いな」


フィア「大きければ大きいほど沢山の煙がでるんだよー!」


やまと「こっちのはなんだ?鮮やかなオレンジ色してて美味しそうだな、フィアこれは食べれるのか?」


やまとが、手のひらサイズのピラミッドのような三角錐の形をした鮮やかなオレンジ色に染まった果実 

のようなものに手を伸ばす


フィア「あぶないっ!」


フィアが声を上げながら果実のようなものを採ろうとしているやまとの手を払う


フィア「それは痺れ実、見た目は鮮やかだけど果汁に触ると痺れてしまうんだ気をつけてね」


やまと「そうなのか………すまんすまん、ついつい珍しいと手が伸びてしまって気をつけるよ」


フィア「子供じゃないんだから、しっかりしてくださいねー!ちなみにこれなら食べても大丈夫ですよー!」


フィアが笑顔で話しながらちょっと高めの木の方へ飛んでいき、黄色く実った小さなリンゴのようなものを持って降りてきた


やまと「ほんとかっ!助かるー!!」


フィアから小さな実を受け取るとそのまま口の中へ放り込む


やまと「……………ゴホッ!!すっぱーーーッ!なんだこりゃすげぇ酸っぱいぞ」


フィア「あっ!ごめんなさい、間違えて黄色を渡してしまいました、本当はこっちをお渡ししようと思ってたんです」


フィアは、改めて同じ小さな実だがきれいな水色の実を大きく開いたままのやまとの口へと放り込む


やまと「………ムシャ……ん?これはすごく甘くて美味しい!!」


フィア「ムシャ……僕たちドラゴン族は黄色い方を好んで食べるん…ムシャ…だやまとさんたちには酸…ムシャ…っぱすぎるよね!」


水色の実を数個やまとへ渡し自分は黄色を美味しそうに食べるフィア


やまと「ムシャ…そうだったのか…ムシャ…おなじ実なのに黄色…ムシャ…は酸っぱくて水色は甘いのか、甘い水色はドラゴン達は食べないのか?」


フィア「んー…甘いのも美味しく頂けますよ、でももし僕たちが黄色も水色も全部食べちゃったらやまとさん達人間が食べる分がなくなってしまうでしょう」


やまと「あぁなるほど、共存ってわけか……ちゃんと考えられてるんだな」


フィア「まったく食べないわけではないですよ、別に甘いのが食べたいときは食べますし、人間さん達も酸っぱいのをたべることもありますから、より好んで食べるって感覚ですね」


その時やまとの目の前を紫色に光る一筋の光が通り過ぎた


やまと「あっ!今のはもしかしてっ!」


フィア「今のは光虫ですねー!7色いろんな色に鮮やかに光る虫さんです、きれいですよねー!」


やまと「俺はアイツを見つけて追いかけてたんだ、見たこともない光だったから夢中になっちまって………」


フィア「そうだったんですねー!光虫はこちらではそこら中を、ブンブン飛び回ってますよー!」


やまと「そうだったのか……まぁそのおかげ?で、フィアとも、会えたしこんな楽しそうな世界へ来られたんだから良しとするかー!」


フィア「やまとさんは本当に切り替えがはやいんですねー!羨ましいです!」


やまと「そうだな、切り替えの早さには自信があるぞ!さぁ出発しようか!」



足取りは軽く、やまとの表情は明るかった。


やまと「なんか楽しくなってきたな」


フィア「せっかく、来たんですから楽しんていってください(ごめんなさい……これから嫌でも辛いことに貴方を巻き込まなければならないのでせめて今くらいは………)」


2人は街へと向かっていく。

やまとはまだ知らない。

この世界で過ごすことになる日々が、やがて彼自身の運命を大きく変えていくことを。


第1話

読んでいただきありがとうございました。

まずは世界観の共有をさせて頂きたく説明が多くなってしまうすみません。

今後は没入感でどっぷり読み込んで頂けるよう話を練っていきたいと思います。


フィアの最後の意味深な心の声の真相とは


次回は森を抜けてとうとう街へ行くことになります。お楽しみに。







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